2023/7/5(水) 「インディ・ジョーンズと運命のダイヤル」2023年07月05日 09:35

「インディ・ジョーンズと運命のダイヤル」鑑賞@イオンシネマ熊谷。

冒頭で「ああ、インディ・ジョーンズもディズニー映画になったのか」。ディズニーが嫌いな訳ではないが、あまりに寡占が進むと当たり障りのない映画ばかりになってしまわないかと心配になる。まあ、本作についてはディズニーだからという手加減は感じられなかったのでヨシ。

「レイダース」(1981)から40年以上、ハリソン・フォードもカレン・アレンも年を取った。その分インディも齢を重ねて貫禄が付く一方、若い頃のようにいかない姿が描かれるのが好ましい(もちろん爺さんにしては元気すぎるが)。おそらくこれでシリーズ完結で、ラストは「レイダース」に回帰するシーン。締め括り作としては合格点の出来。

しかし、「クリスタル・スカルの王国」もそうだったが、このシリーズでSFネタを扱うと、SFとしてはあまりにも素朴で興趣を削ぐ。「最後の聖戦」までの歴史オカルトなら考古学者としてのインディの守備範囲だが、異星人だ時間旅行だとなると、娯楽映画のウソとしてもムチを振り回してどうにかなる枠を超えているという違和感か。

2023/7/7(金) 献血199回目2023年07月07日 10:30

献血199回目、400ml全血@献血ルーム池袋ぶらっと。

事前検査は新方式になっており、指先をピンで突いて数滴を採取。卓上検査機であっという間に比重を確認できるのに感心した(他の検査項目は本番採血に廻されたのかもしれない)。
脈拍が、事前測定で55だったのが事後に47に下がってしまい、再測定やスポドリ摂取で採血ベッドに暫し留められた。それでも回復はしないのだが、実際の不調は特に無し。
しかし、最低血圧80超も固定してきたようだし、やはり年を取るといろいろ正常値から外れてくることである。

2023/7/7(金) 「さすが!北斎、やるな!!国芳」-浮世絵のマテリアリティ2023年07月07日 12:50

「さすが!北斎、やるな!!国芳」-浮世絵のマテリアリティ@慶應義塾ミュージアム・コモンズ。

北斎と国芳を対比して展示する小さな展覧会。慶應義塾が所蔵する浮世絵コレクションを見せるROOM1、個人蔵の下絵類を並べたROOM2とから成り、ギャラリートークも聴けた。
浮世絵で版木の木目が見えるのは初期の刷りで、「富嶽三十六景 凱風快晴」でも富士の山体にマチエール的な効果を出していたとか。
ROOM2にあった国芳の「八犬伝」絵はしっかり着色されていて、下絵なのか何なのか研究者にもよく分からないという。「八犬伝」といえば北斎のイメージ(義理の息子・柳川重信や、渓斎英泉が筆を執った)だが、国芳はどんな経緯で描いたのだろう。

完成品の浮世絵も良いが、絵師の筆の勢いがそのまま見える下絵が見ていて楽しい。

2023/7/14(金) 古代メキシコ展2023年07月14日 00:00

古代メキシコ展@東京国立博物館。

古代メキシコというと子供の頃に刷り込まれた「謎の古代文明」のイメージで惹きつけられてしまう。
目玉展示の写真はどこででも見られるから、ここでは「奇抜なアヒル」(発掘者の命名)と「鷲の戦士像」(ガッチャマンかな?)
奇抜なアヒル
鷲の戦士像

メキシコ展から出て、同じ平成館内の考古展示室には有名な遮光器土偶があった。メキシコ展より古い(メソアメリカではオルメカ文明が同じ頃だが、今回の展覧会ではプロローグ的に1点のみの展示)。
遮光器土偶
同じ縄文晩期の岩偶は実に諸星大二郎的だ。
岩偶

2023/7/17(月・祝) 「君たちはどう生きるか」2023年07月17日 08:50

「君たちはどう生きるか」鑑賞@イオンシネマ熊谷。
引退作だったはずの「風立ちぬ」から10年、宮崎駿の新作は、タイトルとポスタービジュアル以外の事前宣伝無しで公開。せっかくなので余分な情報が目に入る前にと早めに出掛けた。

戦争中の都市部のリアルな火災場面(しかし火の粉を浴びてもがき進むのは心理描写ふうでもある)に始まり、疎開先に移ると建築や人物にファンタジー色が加わる。主人公の少年は、亡くした母に似た美しい継母との距離感も掴めない。さらにアオサギの怪しげな行動に、観ているこちらは事前知識皆無なこともあって「どこに連れていかれるのだろう」という気分に。
異界(生まれる前の魂の世界でありながら死のイメージが色濃い)巡りの冒険を経て、少年はリアルな世界に還ってくる。その冒険の記憶もいずれ薄れ、子供時代の空想として沈殿していくだろう点は「トトロ」や「千と千尋」と同様だが、宮崎駿自身の父(戦時中、戦闘機の部品製造をしており、零戦の風防を自宅に持ち込んだことも)、母(駿の幼少期に病気で寝込んでいた)に対する想いがこれまで以上に反映しているように思えた。
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