2023/8/2(水) 腰痛受診2023年08月02日 15:00

腰痛が慢性化して久しいが、このところ痛みも少し強いので、近所の整形外科に行ってみた。おくすり手帳とこのブログの過去記事を参照すると4年ぶりだ。
レントゲンを前回のと見比べて、「加齢による悪化で仕方ないですね」との診断。痛み止めの飲み薬(サインパルタ 20mg)が2週間分出た。
治りはしないのだがリハビリとして牽引を受けた。椅子に座ると仰向けに持ち上がって、背中をグーっと伸ばされる。10分間の施療が終わった直後は少し痛みが和らいだ気がしたが、効果のほどは判らない。まあ、気が向いたら受けに行くか。

○8/3(木) 追記
朝食後、サインパルタ1錠服用。
受け取る時の薬剤師の説明で「吐き気や便秘の副作用が出る場合も」とのことだったが、夕食後しばらくしてから微かな吐き気を感じた。夕方の睡魔も、さては副作用だったか。
今日も午後に牽引を受け、痛みは確かに軽くなった。

2023/8/21(月) 「マッド・ハイジ」2023年08月21日 13:00

「マッド・ハイジ」(吹替版)鑑賞@川越スカラ座

話題としてはずいぶん前から耳にしていた気がする、クラウドファンディングを募って製作されたという、一言で言ってバカ映画。18禁でエロ・グロ場面もあるが、基本線がバカなので本気にはならない。エグゼクティブ・プロデューサーは「アイアン・スカイ」の人か、なるほど。
何故か黒人でハイジと恋人関係のペーターは、ゲシュタポみたいな連中に早々に殺されてしまう。おじいさんが元兵士(傭兵)というのは原作寄りか。「クララが立った!」とはならず、却って最後の方で車椅子に乗っていた。
映画制作時にアニメ「ハイジ」をどの程度意識したのかは分からないが、吹替えでは「ヤギの大将」とか明らかに頂いている。
名作映画へのオマージュが鏤(ちりば)められていると聞いたが、「ダイヤルMを廻せ!」はそのまんま、アルプスの山々に抱かれて「サウンド・オブ・ミュージック」、修行シーンは「キル・ビル」か「ベスト・キッド」か。

2023/8/26(土) SMSCAクリーン登山(官ノ倉山)2023年08月26日 00:00

恒例のSMSCAクリーン登山、無名山塾の今年の担当は小川町の官ノ倉山で、11名が参加。
年1回個人で歩いている外秩父七峰縦走の初っ端の山だが、今回は東武竹沢駅から、8:40にスタート。
道端のゴミを拾いつつ山道へ。登山口の溜池畔の東屋には「チビの家」なる段ボール箱があり、人馴れした猫がいた。
登山道にゴミは少ない。七峰縦走路に出て10:20に官ノ倉山(344m)。下って、久しぶりに北向地蔵を拝んだ。
12時半、八幡神社に到着、集めたゴミを写真記録してクリーン登山は終了。朝から暑く、午後は雷雨になりそうだったので、早めに終わって良かった。

ぞろぞろと歩いて線路を渡り、花和楽(かわら)の湯へ。ゆっくり入浴(1400円)して、本日のメインイベント・暑気払いとなった。地酒の帝松が意外に旨くて見直す。
終わって駅に向かって踏切を渡ると、そこの武州めんがM本・Y氏の父方の実家なのだとか。そんなご近所とは知らなかった。

■今回のルート
官ノ倉山ルート

2023/8/31(木)~9/2(土) 木曽御嶽山2023年08月31日 00:00

この夏は連日殺人的な暑さでクーラーの効いた部屋からなかなか出られなかった。そろそろ大丈夫かと思う頃になると長い山行は日程的に窮屈になってしまい、2泊で木曽御嶽山へ。
以下、深田久弥『日本百名山』(新潮文庫)から「御嶽」の冒頭部分。
普通御嶽(おんたけ)は日本アルプスの中に入れられるが、この山は別格である。そういうカテゴリーからはみ出している。北だの、中央だの、南だのと、アルプスは混みあっているね、そんな仲間入りは御免だよ、といいたげに優先と孤立している。

そんな御嶽に、前回(1996年)は王滝口から登り黒沢口へ下りた(らしい)ので、今回は黒沢口から入り開田口へ下りることにした。おんたけロープウェイを使えば手軽だが、それでは面白くない。

■8/31(木)
特急をあずさ~しなのと乗り継いで木曽福島へ。夏山シーズン(6/24~8/27)には百間滝入口を経由するバス便があるのだが、今は5kmほど手前の羽入(はにゅう)からロープウェイの方へと逸れてしまう。羽入の手前に黒沢里宮、登山口と停留所があったから、御嶽神社里宮が黒沢口の起点なのだろう。大した距離ではないので、どうせならそこを出発点にしてもよかった。
11時過ぎ、羽生BSから歩き始め。道端には早くも霊神碑や神像が見られる。開山堂を過ぎると、「頂上へ一一、六〇〇米」の石柱。
山頂まで11.6km
中ノ湯本館(2016年廃業)を通過し、道路のヘアピンを御嶽古道でショートカットすると日の出滝旅館、田中旅館がある。田中旅館の玄関で声をかけると女将さんが出てきた。スポーツドリンク(160円)を求めた他、プラティパスとペットボトルに水を入れていただいた。
田中旅館
松尾滝の階段を上がろうとしていると、先ほどの女将さんが車でやってきて行く先を気にしてくれた。今日は百間滝の避難小屋へと地図を見せて説明。松尾滝の社は大きな落石で荒れている。滝は背後の岸壁から細い水流が落ちていた。
松尾滝
階段の途中から西へ向かっている踏み跡が道路をショートカットするのだろうと辿ってみる。が、道路は一向に見えず、方位も合わなくなった。地形図を確認すると、北西の八海山小屋へ向かう道に入ってしまったようだ。古道には違いないが、昭文社の山と高原地図(2022年版)には未記載で、もちろん百間滝方面には行けない。つまらない汗をかいて25分ほどロスした。
車道に戻り、百間滝入口BSに13:10到着。駐車場に停まっているのは1台のみ。トイレ傍らに水が出ており、問題なさそうなので喉を潤した。
百間滝入口
ここから油木美林(あぶらぎびりん)遊歩道に入る。こもれびの滝を見て進むと黒沢登山口(百間滝入口)で、ここから石段木段スチール段、延々階段で100m以上標高を上げる。その後、朽ちかけた橋などあるもののしばらくは遊歩道らしく優美な檜の道だが、薄登りで直射日光はないものの汗をかく。やがて細く山道らしくなり、笹の間に鳥居(?)が見えると百間滝展望所に行き当たった。その手前に「弘法大師の水場」があったはずだが、水の気配を感じないまま気づかずに通過。
百間滝展望所
地図には「素晴らしい滝の競演の眺め」とあるが、「百間滝展望所」の道標の示す方は笹薮で、微かな踏み跡を入ると斜面が落ちる手前にロープが張られている。一つ見えるのは女蝶の滝らしい(参照 ⇒ 迸る水/百間滝)。道に戻ってわずかに進むと東屋があった。
女蝶の滝/東屋
15:20、本日の塒(ねぐら)、百間滝避難小屋に到着。登山道に入ってからここまでに出会ったのは下り二人組のみ。駐車場の1台かもしれない。
百間滝避難小屋
小屋は廃屋に近い。床の上に廃材が積まれ、空いたスペースも傾いている。それでも泊まりのことも考えてくれているらしく、箒が置いてあった。立て直したように見える柱に「御山快晴を祈る ○○講 昭和十年八月十七日登山」の札が貼ってある一方、梁にはコンセントが付いている(外にあったドラム缶はかつての自家発電用燃料?)。
百間滝避難小屋(内部)
小屋の前に行場(?)があり、その正面、木間(このま)越しに百間滝が見える。小屋の外に出るとスマホが通じた。
百間滝の行場
16時時点で小屋内は18℃。風が通って寒いので、就寝時にはツェルトを被る。廃材の間にネズミが見え隠れしていた。

■9/1(金)
5:10出発。しばらくは遊歩道の続きだが、クマに齧られたのか壊れている指導標もあった。涸れ沢(上流は岩がゴロゴロ、下流は岩盤)を渡る箇所で方向を北に変える。地形図にはそのまま沢沿いに八合目女人堂に向かう線も記されているが、道は見えなかった。
6:30に七合目行場山荘。カーテンが閉まっていて今日は営業しているのか判然としないが、有料トイレ(100円)は使えた。地図に水マークがあるので補給する予定だったが、注連縄の張られた沢に水流は無く、水場は判明せず(帰宅後に確認した山と渓谷オンラインには「水場なし」とある)。手持ち分では一日の行動にやや不足なので、この先の小屋で買うことにしよう。
七合目行場山荘
開山覚明霊神を祀る社に参拝し、無事の山行を祈る。登っていく単独や2~3人組の数パーティは、六合目駐車場からだろうか。山荘では30分ほどを費やした。
八合目女人堂まで来ると風が強まってきて気温は18℃。「頂上へ二、一〇〇米」の石柱を見て高度を上げていくと、いよいよ火山的な荒れた風景となり、さらに標高2700mあたりで左(南)からの強風。
八合目の上
急斜面に張り付くような石室山荘の中を通り抜けたところでヘルメット装着。
石室山荘
黒沢口十字路(現地表記。昭文社地図では「黒沢十字路」)から王滝へのトラバース道に入り、八丁たるみ(同「八丁ダルミ」)を経て王滝口頂上奥社へ。神社即ち王滝頂上になる。
王滝口頂上奥社
快適な休憩舎にトイレ(100円)もある。眼下に一望できる王滝口登山口を上がってくる人も多い。ここから地獄谷展望台を往復する予定だったが、そちらにはロープが張られ進行不能だった。
八丁たるみを戻り、剣ヶ峰へ。ここまでTシャツで来たが、風が強いのでシェルターの陰で長袖を羽織る。噴火災害慰霊碑に手を合わせてから、階段を上がって山頂へ。10:40、御嶽山の最高点、剣ヶ峰(3067m)に登頂。
剣ヶ峰へ
最後の階段
剣ヶ峰
大展望。北を向けば、前景にこれから向かう摩利支天~継子岳、中景は乗鞍、その奥に薬師~槍穂~常念。
薬師~槍穂~常念
薬師~槍穂~常念 山名図
東に目を移していけば、蓼科~八ヶ岳。
蓼科~八ヶ岳
蓼科~八ヶ岳 山名図
さらに甲斐駒、仙丈、北岳。
甲斐駒、仙丈、北岳
甲斐駒、仙丈、北岳 山名図
足元の一ノ池、二ノ池は白く干上がっている。昔来た時には二の池ヒュッテ(当時は二の池新館)で風呂に入れたものだが。
一ノ池、二ノ池
景色を堪能し、さてここから一ノ池の西側を回ることはできないかと道を探すが、そちらはロープで規制されているようだ。それに気を取られて田の原方面(つまり来た道)に下りてしまったが、御嶽ロープウェイ方面に行った方が良かった。
つまらない遠回りをして黒沢口十字路に戻り、二ノ池山荘で行動用の水を補給。手持ちの水筒に入れてもらうことはできないが、新たなペットボトル(500円)を買うのと引き換えに空きボトルを引き取ってもらった。御嶽山の登山バッチ(600円)も購入。小屋の先の指導標(まだ新しい)に「←剣ヶ峰頂上 35分」とあるが、これは一ノ池の西を回るルートなのか?
サイノ河原は礫と草地のミックスにケルンが散在。小さなお地蔵様を頂くケルンもある。サイノ河原避難小屋(白竜避難小屋)はしっかりした作りだが、宿泊目的の利用は禁止とのこと(⇒ ヤマレコ/白竜避難小屋)。
サイノ河原避難小屋
摩利支天乗越から摩利支天山へ向かう。ほぼ岩とハイマツのトラバースだが、最後に岩を掴んで頂(2959.5m)へ。狭い山頂で二人組が写真を撮っていた。三等三角点の標石の傍らに設置されているのはGPS測量の基準点だろうか。ここからの眺めも良い。
摩利支天
摩利支天山頂
乗越に戻って先へ進むと、右手に青い三ノ池を見下ろす。二ノ池の変わりようを見た後だけにホッとする光景だ。
三ノ池
13:15、五の池小屋に到着。
五の池小屋
小屋前のベンチで休憩がてら、これからの行動を考える。計画では、今日はここから三ノ池避難小屋に下りて泊まり、明日、四ノ池を周回して継子岳を踏むことにしていた。だが、ここから見たところ、三ノ池、四ノ池の周囲をアップダウンしてまで周回することもなさそうだ。まだ時間も早いし、今日のうちに継子岳を片付けて明日は早めに下山・・・と決めて腰を上げた。
四ノ池の西側稜線を北上していくと目に入る岩の堆積が「針の山」だろうか。
針の山
そこからもう少し登り、14時に継子岳(2859.1m)。東側の斜面に石を積んだ行場があった。
継子岳
山頂にザックを置いて、隣の継子二峰(2830m)まで往復。この辺のコマクサ群落も、今は萎れた花を見かけるのみ。
五の池小屋に戻り、小高い神社の飛騨頂上を確認すると15時近い。
飛騨頂上
缶ビール(700円)を買ってベンチで一息。このベンチは南西向きで、眼前は摩利支天の稜線になる。この小屋では、セルフサービスでヤカンの水を1L100円で分けてもらえる。池の水を浄化して飲用にしているとのこと。
五の池小屋ベンチ
三ノ池に下りたのは15:40。美しい池の畔に祠と龍神像が祀られている。
三ノ池
避難小屋はしっかりしているが、半ば資材置き場になっており、床も左右壁際のベンチ状で、泊り向きではない。もっとも、小屋内の掲示に「緊急以外の宿泊はごえんりょください」とあり、文句は言えない(小屋の外観や床の状態は計画時に知れたが、宿泊可否の情報は見つけられなかった。なので、この山行記録の作成時に、ヤマレコに掲示の写真を追加しておいた。⇒ ヤマレコ/三ノ池避難小屋)。トイレの建屋はあるが、手入れされていない様子で荒れているため、使うのは小用だけにしておく。地図にもトイレマークは無い。
三ノ池避難小屋
三ノ池避難小屋の掲示
その後、5~6人パーティが上がってきたが、もちろん、ここに泊まる者はいない。スマホを試してみると、方角を選べば電波が通じた。薄暗くなってから池の東側の道を少し辿ってみたが、特に見るものなし。夜、外では断続的に風が吹きすさんでいたが、ドアが多少がたつく程度で安心していられた。

■9/2(土)
10時過ぎのバスを目指して4時出発。気温は小屋内で10℃。指導標によると開田高原キャンプ場まで約8.25km。それに加えて木曽町開田支所のバス停まで6~7km歩かなくてはならない。
道は短いトラバースの後、標高差350mを一直線に急降下する。その降下が終わる頃(5時過ぎ)に明るくなった。
夜明け
6時過ぎにはトレランふうの3人と、続けて単独登山者、トレランとすれ違った。トレランはどこまで行くのだろう。それでも、『日本百名山』に「人間臭を嫌う人は、近年開田(かいだ)からの登山道を択ぶようである」とある通り、他のルートに比べれば静かな道だ。
急降下の終了後はさしたる苦労もなく、7:20に四合目の鳥居を潜った。鳥居はあるものの、この下山路中に霊神碑の類は見かけない。旧営林署の見回りのために作られたルートで、御嶽教とは無関係ということらしい。ここの沢にはパイプから水が出ており、顔を洗って喉を湿した。
四合目鳥居
7時半、登山口から未舗装の林道に出て、登山終了。今回の山行中、刺しに来るような虫はほとんどいなかった(初日の登り始めの頃に腕を一箇所刺された程度)のは幸いだった。

林道をは山荘きっこり(見たところ営業していない)から舗装路になり、キャンプ場を経てバス道に出る。しかし、御嶽山展望ポイント(グーグルマップ ⇒ 柳又ビューポイント)に向かって上り坂になるのは参った。展望ポイントには八王子ナンバーのライダーがいて、北海道ツーリングのことなど少し話す。
ビューポイントより御嶽山
道路を歩き切って、9時半に開田支所に到着。バス待合所内で見事なアゲハ蝶がガラスに向かって羽ばたいているので、そっと押さえて外に離してやった。ミヤマカラスアゲハだろうか。
ミヤマカラスアゲハ
木曽福島駅の手前でバスを降り、せせらぎの四季にて温泉に浸かった(700円)。

■今回のルート
木曽御嶽山ルート
  上掲は前後の車道歩き部分を除いた地図。
  車道歩きの開始終了地点は以下(グーグルマップ)。
  ・開始:羽生バス停
  ・終了:木曽町開田支所

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