2023/7/17(月・祝) 「君たちはどう生きるか」2023年07月17日 08:50

「君たちはどう生きるか」鑑賞@イオンシネマ熊谷。
引退作だったはずの「風立ちぬ」から10年、宮崎駿の新作は、タイトルとポスタービジュアル以外の事前宣伝無しで公開。せっかくなので余分な情報が目に入る前にと早めに出掛けた。

戦争中の都市部のリアルな火災場面(しかし火の粉を浴びてもがき進むのは心理描写ふうでもある)に始まり、疎開先に移ると建築や人物にファンタジー色が加わる。主人公の少年は、亡くした母に似た美しい継母との距離感も掴めない。さらにアオサギの怪しげな行動に、観ているこちらは事前知識皆無なこともあって「どこに連れていかれるのだろう」という気分に。
異界(生まれる前の魂の世界でありながら死のイメージが色濃い)巡りの冒険を経て、少年はリアルな世界に還ってくる。その冒険の記憶もいずれ薄れ、子供時代の空想として沈殿していくだろう点は「トトロ」や「千と千尋」と同様だが、宮崎駿自身の父(戦時中、戦闘機の部品製造をしており、零戦の風防を自宅に持ち込んだことも)、母(駿の幼少期に病気で寝込んでいた)に対する想いがこれまで以上に反映しているように思えた。
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