2021/5/8(土) 蓑山神社(美の山公園)~オオカミ狛犬探訪2021年05月08日 00:00

冬の間バッテリーを下ろしていたバイクをしばらくぶりに乗り出して、秩父のオオカミ狛犬を訪ねる。今回は皆野の美の山公園内にある蓑山神社

最初は小鹿野まで行こうと白石峠を越えるつもりだったのだが、峠の入口まで行ってみると秩父方面は通行止めとの掲示があった。昨年8月にも通れなかった(http://marukoba.asablo.jp/blog/2020/08/14/9278845)が、そのままなのか? 仕方ないので寄居の折原から有料道路に入り、皆野長瀞ICで下りる。付近に冨士嶽大神があるので寄ってみようと思ったのだが、アプローチが分からなかった。
140号線から左折してうねうねと登った先が美の山公園。空いていた第2駐車場の隅にバイクを停める。公園内は結構人がいて、芝の上でお茶を飲んだりしている。ハイキングの人もいた。
案内図に従って公園の反対側に向かって歩いていくと榛名神社があり、目当ての蓑山神社はそこから山道をかなり下ったところだった。登山道並みの階段(実際、ハイキングコースなのだろう)を踏んで行くと社殿の横に出て、鳥居はさらに石段を下りたところにある。里から来て神社に参拝するのなら、まず鳥居を潜り、石段を登って拝殿に至る訳だ。
蓑山神社

蓑山神社
参道に並んだ灯篭の中では文政11(1828)年がいちばん古い。オオカミ狛犬は台座に明治23(1890)年とある。顔の作りは釜伏峠(寄居)の釜山神社のものを思わせるが、身体はずん胴でひょろ長く、前足の付け根(肩)の表現など少々稚拙な印象。それでも浮いたあばら骨や長い尾など、オオカミの特徴を押さえている。
蓑山神社の狛犬

蓑山神社の狛犬

釜伏神社の狛犬
       釜伏神社の狛犬

由緒書きには「武蔵風土記による」として、「知知夫彦命(ちちぶひこのみこと)が当地の開拓に当たった時、長雨による不作が起きた。命がこの山に登り祈念したところ雨は止み、その際に蓑を懸けた松を蓑懸松、この山を蓑山と呼ぶようになった」とある。神社は畠山重能(はたけやま・しげよし。平安時代後期の人)が蓑懸松の傍に大山祇(おおやまつみ)神、大己貴(おおなむち)神、高龗(たかおかみ)神を祀ったのが起源という。その後、高龗神は旱魃時の祈雨祭のため坊が池のほとりに遷座し、代りに稚産霊(わくむすび)神を合祀した、と。

美の山山頂の展望台に上がって秩父市街のパノラマを眺めてから山を下りる。途中に善女龍神社・雷電神社があり、その由緒書きには「この地に庵を結んだ真言僧・歓喜坊が竜神に祈念して日照りを収めた。竜神池のほとりに建てた社は明治15年に焼失、椋神社が境内社として祭祀を行ってきたが、平成6年に新社殿が完成した」とある。蓑山神社の高龗神が遷座した「坊が池」がこの竜神池なのか? そして、どうやら椋神社と繋がりがあるらしい。椋神社にもオオカミ狛犬がある(http://marukoba.asablo.jp/blog/2020/08/14/9278845)。蓑山神社の由来にはオオカミ信仰に付き物の日本武尊は登場しないが、ここのオオカミ像は椋神社に由来するのかもしれない。

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