2016/6/11(土) 鋸山~御岳山2016年06月11日 00:00

本格的な梅雨に入る前の晴れ間に、気楽な奥多摩ハイキング。

8:20 奥多摩駅出発。Ingressをやりつつ愛宕山(愛宕神社)を越え、鋸尾根を進む。愛宕神社の続きで天狗像を見ると鉄製のハシゴ、さらにクサリが出てくる。昭文社の山と高原地図には危険マークがあるが五十肩でも問題ない。
愛宕山の天狗
鋸尾根のハシゴ・クサリ
見晴らしのきく地点に1046.7m三角点があり、さらに一登りして10:10に鋸山(1109m)。
大岳山(1266.5m)には11時。200名山にして奥多摩三山、好展望とあって賑わっている。山頂から下りた大岳神社の狛犬はオオカミなのだろうが、相変わらずいい顔をしている。社殿に貼ってあるお札もオオカミの「大口真神」だ。大岳山荘は荒れ放題だが、近くに立派なトイレあり。
大嶽神社の狛犬・お札

ここから御岳山に向かっては、(1) 鍋割山~奥の院経由、(2) 芥場(あくば)峠からまっすぐ、(3) ロックガーデン経由の3ルートがある。(1)は2010年11月に歩き(http://marukoba.asablo.jp/blog/2010/11/21/9254919)、(2)は2006年10月に日本山岳耐久レースで辿った(http://marukoba.asablo.jp/blog/2006/10/08/9247430)ので、今回は(3)。綾広の滝は傍らに祓戸乃大神(はらえどのおおかみ)の碑があり、実際にここで滝行が行われる(http://wadaphoto.jp/maturi/ayahiro4.htm)のだが、今日は水量が少なかった。観光や身軽なハイキング客の間をのんびり歩き、天狗岩に少し順番待ちして登る。武蔵御岳神社に上がったのは13時。
拝殿は改装中だが、その横を通って玉垣内に入れる。お気に入りは皇御孫命社(すめみまのみことのやしろ)のイノシシ狛犬。随身門に下りていくと、太鼓に笛・鉦を鳴らして神楽を舞っていた。
武蔵御岳神社のイノシシ狛犬
神楽

宿坊の間を通って山道に入り(一軒の門のところに「右日の出山道/五日市八王子横浜を経て欧米方面」とあるのが気宇壮大でよろしい)、日の出山(902.0m)に14:20。ここもまたハイキング客大勢。山頂からは長い階段で、これはハセツネ(山岳耐久レース)の時ガタガタの膝に半泣きで下ったところではなかったか。
ハセツネは五日市の街がゴールだが、今回は楽をしてつるつる温泉に向かう。途中、顎掛岩(あごかけいわ、日本武尊が顎を掛けたとか)の札が立っているが、肝心の岩がどれだか分からない。傍らには馬頭観世音の碑と小さな祠。祠は松ぼっくりで一杯で、トトロのお賽銭といった趣だ。
馬頭観世音の祠
15:10 つるつる温泉に到着。汗を流し、ビールで喉を潤した。
(で、川越まで帰ってきてまた居酒屋に入り、隣り合わせたハイキング帰りの人とfacebookの友達になったりしたのだが)

■今回のルート
鋸山~御岳山ルート

※ 2016/6/26追記
地形図を見ていて、大岳山の東、大岳沢に「大滝」があるのに気付いた。するとこれもまた、御嶽=御岳と王滝=大滝の組合せではないのか。そもそも、大岳=大滝なのかもしれない。
この組合せは18世紀末に木曽御嶽山の王滝口登山道を開き御嶽教の開祖となった普寛(ふかん)行者に発する。行者は秩父の出身で、旧大滝村(現秩父市大滝地区)にある普寛神社は秩父御岳山(おんたけさん)の落合コース(現在は通行止)登山口近くである。木曽の御嶽は王嶽の転訛であるともいい、大滝-王滝-王嶽-御嶽-御岳の地名は各地で錯綜しているのだ。
それ以前に、御岳神社~大岳神社は天平19(西暦747)年に行基が吉野の金峰山の蔵王権現を写したもので、中世以降に修験道が盛んになると金峰山(かねのみたけ)が御岳山に、大峯山(おおみたけ)が大岳山になぞらえられている(とよた時『山の神々いらすと紀行』)。山岳信仰は重層的だ。

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