2013/2/9(土)~2/10(日) 西穂高岳・独標2013年02月09日 00:00

S木・Y氏(女性)企画の無名山塾自主山行。メンバはY田・M、M井・Y(女性)、F本・M(女性)、S木・T各氏と自分で6人パーティ。
元は西尾根から西穂高に上がる計画だったが、6日の荒天で雪崩発生の危険度が高くなったため西穂山荘からのピストンに変更した。
この3連休は11日に崩れそうな予報だったので10日に登頂できると思ったのだが、残念ながら10日も荒れ模様。独標までの往復で終了とした。

■2/9(土)
松本駅に集合、バスで新穂高ロープウェイへ。標高2156mの西穂高口駅まで何の苦労もない。ここから14時過ぎに歩き始め。気温-2℃、薄日が差すが、見上げる山の上部にはガスが掛かっている。
2360mの西穂山荘まで1時間半、アイゼン無しで問題なく到着。小雪の中、テント2張(自分の2~3人用、S木氏の4~5人用)を設営する。テン場代は1人1泊\500。自分のテントにはS木氏と二人で入り、荷物整理をしていると外が賑やかになった。出てみると、晴れて夕方の景色がきれいに見えているのだった。
西穂山荘・夕方
あとは大きな方のテントに集まって持ち寄り鍋で宴会。定着型の気楽さで贅沢に食事するが、天気予報を確認してみると、明日から崩れるとのこと。天候によっては西穂登頂は難しいかも、せめて独標までは行きたい。
21時過ぎに就寝。夜中、時折風が吹いていた。

■2/10(日)
6時半出発の予定だったが、起きてみると降雪に加えてかなりの風。場合によってはこのまま下山かと小屋に情報を求めると、今日は昼頃に小康状態になるが基本的に悪天、ロープウェイは一時的に休止することはあっても全面運休になることは滅多にない、万一歩いて下山する際は上高地側に下りる、とのこと。それを聞いてテントに戻る時には風雪もいくらか弱まった感じなので出発することにした。7時半、気温-15℃。
50分程で2550mまで進出。この辺まではさほどの登りではないので、ポーズを決めて集合写真を撮る余裕もある。
独標手前
岩場をよじ登って西穂独標(2701m)に9:05。ひどい横風に雪が舞って先も見えない。これ以上は無理と写真だけ撮って早々に引き返す。自撮り写真の鼻の下は鼻水ではなく、呼気が凍ったツララである・・・と思う。
独標にて
独標にて
岩場の下りでは念のためロープを出した。
岩場の下り
傾斜が緩んでも風は相変わらずでメンバの間隔が開くと互いの声も聞こえない。いつしかパーティが二つに分かれたが、合流を待っていると先行グループが凍えてしまう。後続グループにはS木氏とY田氏が揃っているから大丈夫と判断して、自分を含む先行グループは安全地帯まで足を進めた。10:15 西穂山荘に帰着。
山荘で2時間ほど休み、ロープウェイ西穂高口駅には13時。ここで鏡を見て気付いたが、左の頬骨の上から目の際の辺りが凍傷で薄黒くなっていた。ゴーグルで保護すべきなのだが、すぐに曇ってしまうのだよね。

街に戻ったが無理して深夜に帰宅することもないと松本駅近くのホテル飯田屋に入り、残った食料消化を兼ねて宴会となった。

西穂山荘のホームページより、2/11(月)の気象情報をコピペ。
> 午前中は吹雪。稜線では瞬間的には25m近い風が吹いていました。視界も
> 20mくらいまでしか見えないときもあり、行動するには厳しい状況でした。
> 昼頃からは時々雪が止み、上空に青空がわずかに覗くこともありましたが、
> 良い状態は長続きはしませんでした。
・・・10日のうちに下山して楽ができた。

■今回のルート
西穂独標ルート

2013/2/16(土)~2/17(日) 八ヶ岳・阿弥陀南稜2013年02月16日 00:00

無名山塾の技術委員会企画山行。リーダ・S木・Y氏(女性)に、N瀬・C氏(女性)、Y岡・Y氏、自分の4人パーティ。
雪山バリエーションの入門コースで、S木氏は何回も行っているルート。自分は5年前の講習(https://marukoba.asablo.jp/blog/2008/03/29/9459813)以来。
条件はそれほど悪くなかったのだが時間が掛かって、まさかの終電取り逃がし。茅野の街で追加の1泊となった。

■2/16(土)
別荘地を出外れた、舟山十字路の手前1.3km(と道標にある)地点までタクシーで入れた。身支度をして11:50に歩き始め。晴れ、-10℃。
膝上くらいまでの積雪だが、幸いトレースがある。それを辿って舟山十字路に12:30。
トレースは広河原沢方向への林道に続いており、助かる。p1820を右手に見る辺りで林道を降り、堰堤で沢を渡って尾根に取り付く。N瀬氏のスピードが上がらないのはどうしたことか。
尾根に取り付く
14:50 尾根に乗る。気温は変わらず-10℃。少し行くと旭小屋方面への下り口があるが、そちらからのトレースはない。やがてY岡氏が滑り出したので、1870m付近でアイゼン装着。
その後、立場山(地形図では「立場岳」だが、地元では「~山」と呼ぶらしいのでそれに倣う)までは昭文社の山と高原地図にも<登山コースでない小道>が入っている特に困難のない登りだが、やはりスピードが乗らない。自分とY岡氏が先行してテン場を探すことになり、17:50 立場山手前にスペースを見つけた。すぐに山頂だろうと空身で偵察に出るが、いい場所はなく暗くなってきたので戻り、テント設営にかかった。S木氏のメスナーテントだが、立ててみると妙にポールが余っている(後で分かったのだが、テント本体にポールを繋ぐロープがなぜか短くなっていたのだった)。ヘッドランプで作業してテントが立ったところにS木氏、N瀬氏到着。
日が落ちるとさすがに冷えてテントに這いこみ、食事と酒と雑談で結構夜更かしした。

■2/17(日)
テントを畳んで7:15出発。晴れ。
立場山頂までは15分ほどだった。下の写真は稜線を進んで青ナギに下っていく地点。
青ナギの手前にて
登りにかかって無名峰を越え、P1(2564m)が10時、P3はもちろん基部を巻いてルンゼに入る。
P3へ
ところどころ岩が見えている傾斜をS木氏がトップでロープを引いて上がるが、N瀬氏が手間取っていると後から上がったパーティがアドバイスしてくれる場面も。上部でS木氏がトラバースに入ると、確保の一助として顔を出している木にロープを掛けてわざと屈曲させていく。ルンゼに入ってから稜線に戻るまで、待ちもあったが2時間半(11時~13時半)とずいぶんかかった。
次はP4。岸壁のトラバースはちゃんと足の置き場もあって特に難しくないが、慣れない人はビビる。
岸壁のトラバース
14:30、無事に阿弥陀岳(2805m)登頂。
阿弥陀岳登頂
東の急斜面を下り、中岳沢のコルを見送ってから北に入る。雪崩の巣となる中岳沢を見下ろすコースが取れないかと思ったのだが、雪が深くて大変だった。アップアップした挙句に、2650mあたりで沢ルートも大丈夫と判断してそちらに下りる。行者小屋に16:50。雪崩を避けるなら中岳を越えて文三郎道を下るのが正道だが、いい加減疲れていたのでどちらが早かったかは難しいところ。
行者小屋で40分ほど休憩、南沢ルートで美濃戸に20時過ぎ到着。
茅野に出ても既に上り列車はなく、安宿を探すことと相成った。

■今回のルート
阿弥陀南稜ルート
         ↓拡大図
阿弥陀南稜ルート(拡大)
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