2005/5/20(金) 「バタフライ・エフェクト」2005年05月20日 00:00

歌舞伎町のシネマ・ミラノで「バタフライ・エフェクト」(https://eiga.com/movie/52544/)を観る。面白かった。

主人公は子供の頃ときどき記憶が飛んでしまうことがあった。記憶力強化のため日記をつけていたのだが、成長してから記憶の欠落した部分を読み返すとその時点にタイムスリップしてしまう。しかもその場面での行動を変えることで現在にも変化が及ぶことに気が付いた・・・
題名は、過去の行為の違いから現在に予測不能な変化が生じることに掛けたもの。現在をより良くしようと過去に干渉するのだがロクな結果にならない。
結末はほろ苦い。

脚本がよく練られている。記憶のない間に何が起きたのか、現在がどう変化するのかという展開でどんどん引っ張っていく。
現在を改変するといっても恋人や友人、家族という身の回りの範囲に留まっているのは、効果的でもあり、SFとして見た時には物足りなくもあり。
それで観ている間は気にならないのだが、落ち着いて考えてみると腑に落ちない点もある。もう1回じっくりストーリーを追ってみたい作品である。

意識の不連続によるタイムトラベルという点で小林泰三の「酔歩する男」を思い出した。題名と現在の改変の点からはブラッドベリの「雷の音」。

映画の後、少し歩いたところにあるカフェ・バーで軽く飲んで帰宅。H頭・A氏に教えてもらった店で酒も料理もうまい。あまり知られて混むと嫌なので店の名前は秘密。

本日購入。
○『アポロとソユーズ 米ソ宇宙飛行士が明かした開発レースの真実
ジェミニとアポロで飛んだスコットとボスホートで人類初の宇宙遊泳を行ったレオーノフが語る、少年時代からアポロ・ソユーズ計画まで。宇宙飛行士1期生の生の声は歴史の証言として残すべきであろう。
松浦晋也氏(http://smatsu.air-nifty.com/lbyd/)の新刊2冊も並んでいたが、新宿ロフトプラスワン 6/3の「ロケットまつり」で買えるだろうからパス。
○『宇宙飛行士になりたい』
10年前の本。ブックオフで105円。
○DVD「マインド・ゲーム」
クレしんの湯浅政明監督作品。文化庁メディア芸術祭平成16年度アニメーション部門大賞受賞(https://j-mediaarts.jp/award/previous/8th/animation/index.html)。まったく未見なのだが、とにかくパワーがありそうで現在の日本のアニメーションの突端の一つかと思って買う。

「バタフライ・エフェクト」を観ての走り書き
日記のない時間線は偶然に書くのをやめただけ?
小林泰三「酔歩する男」のような。
ムービーの場面でも記憶なくしたはずだが、そうは見えない。
最初は見てるだけ。次はかえられる。2回変えたら?
記憶のとんでるあいだ、実時間の主体はどこに行った?上書きされるまでは保持していたはずでは?
父親もそれぞれの時間線のはずだが、面会したのとアルバムをさがしていたのはおなじか?

○2005/5/22 追記
「バタフライ・エフェクト」の劇場プログラムによると、ブラッドベリ作品がそもそもの発想の原点だそうである。やっぱり。
それはそれとして、プログラムの冒頭に置かれたバタフライ・エフェクトの説明。<・・・タイムパラドックスに関する言葉である。SFの範疇での理論であったが、現在は量子物理学分野での「ヒモ理論」(タイムワープの空間が理論的には発生可能とされる仮説)において真剣に論議されている> 違うだろ、おい。

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