2023/2/12(日) 安達太良山2023年02月12日 00:00

無名山塾の自主山行。リーダーT橋・M氏、自分が一応サブリーダー、他にお馴染みT中・H氏と、本科生のS内・R氏(女性)、Y重樫・T氏の5人パーティ。
くろがね小屋に泊まって温泉に浸かるのが発案時の目論見だったのだが、小屋の建替えを前にして3月末の営業休止まで満杯で、麓に前泊して登頂後に小屋に立ち寄る計画となった。

金曜日は南岸低気圧のため東京も大雪という天候だったが、山行前日の土曜日はすっきりと晴れた。
昼過ぎに熊谷駅でT中氏ともどもT橋氏の車にピックアップしてもらい、一路北へ。東北道を二本松ICで下り、スーパーマーケットで食料飲料を調達してから、あだたらふれあいセンター(素泊り6930円)へ。そこでS内氏、Y重樫氏と合流し、一風呂浴びた後、部屋で宴会。

日曜日朝も良く晴れた。車であだたら高原スキー場の駐車場に移動し、アイゼンを着けて7時に行動開始。金曜の降雪後に既に多くの人が入っているようで、ルートは明瞭で歩きやすい。
標高1300m前後の五葉松平まで上がると、東側の平地、山頂方面の山並みともに展望が広がる。
五葉松平
ロープウェイ(冬期は休業)山頂駅への分岐地点に薬師岳の標柱があり、その先に「この上の空がほんとの空」と刻んだ木碑が建っている。本当に空が青いが、山頂の背後には雲が出てきた。風も吹き始めたが、気温は2℃ほどで寒くはない。
ほんとの空
S内氏はまだ体力が伴わずゆっくりなので後続登山者に道を譲りながら進む。徐々に高度を上げて山頂直下に至ると風が強く、「ほんとの空」も残念ながら広がった雲に覆われてしまった。時折、風が硫黄の匂いを運んでくる。
山頂下
乳首山(ちちくびやま)という別名の通り突起になっている山頂に向かってやや傾斜がきつくなるが、難しいことはない。最後の大岩も、その横に雪を踏む通路ができていた。
10:40、安達太良山(1699.7m)に登頂。小さな祠と傾いた三角点標石があり、山名板が置かれていた。息づくように吹く突風に向かって立つのはちょっと爽快な気分でもあるが、長居する状況でもない。
安達太良山頂
記念写真を撮って乳首から下り、くろがね小屋へのルートに入る。峰の辻で振り返ると雲が取れてきた山頂が輝いていた。
左手に安達太良山から鉄山への稜線を見上げながら広い雪面を渡って行くと、やがて樹木が現れ、谷間にくろがね小屋が見えた。
広い雪面を下る
くろがね小屋
小屋は思ったほど混んでおらず、すぐに入浴(冬期暖房料込み800円)できた。男湯女湯が分かれており、受付で札を受け取って入る仕組み。一度に3人まで札を出すのだと思うが、男湯は我々のパーティが二人ずつ入れ替わりに使えた。湯は熱く、細かな湯の華がたくさん浮いていて、よく温まる。湯から上がると肌に湯の華が残り、身体を拭いた後も香りが鼻をくすぐるほど濃厚な温泉だ。小屋には1時間ほど滞在した。
小屋の先は左側が谷に落ち込むトラバースに少しだけ注意を要するが、それを抜ければ勢至平を経て歩くのみ。スノーボーダーが追い越していったりする。交錯する道に「馬車道」の表示を見るようになり、ショートカットするように下りて行く踏み跡を辿ると、間もなくスキー場の傍らに出た。14時前に駐車場に帰着。

終始アイゼンとダブルストックで通してワカンも使わずに済み(山頂前後でストックをピッケルに持ち替えたり、小屋からワカンを履いたメンバもいたが)、易しい雪山だった。山頂で空を拝めなかったのは少々残念だが、途中の景色はなかなか雄大で、温泉も魅力的。百名山だけのことはある良い山だ。

■今回のルート
安達太良山ルート

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