2007/1/4(木) 年明け大掃除2007年01月04日 00:00

明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願い申し上げます。

年末30日はK田・T(ミクシィネーム:ぽんさQ)氏邸での忘年会からそのまま泊まり、大晦日は朝方に帰宅するも、ビデオを見たりでほとんど何もせず。
明けて元旦、ドロナワで賀状作成。
2日は出勤。

3日の午後になって部屋の片づけを始めた。
主なターゲットは、無秩序にダンボール詰めになり、あるいは机の上下にうず高く積み上げられた書籍。もちろん書棚に収まらないからそうなっている訳で、せめて机の上を綺麗にし、何処に何があるか分からない本の所在を明確にしようということ。溜まっているamazon通販のダンボール箱を整理に使おう。
まず展覧会の図録など大判のものを書棚に入れて...と、当然ながらそれまで棚の隙間にギュウ詰めになっていた文庫が押し出される。
ハヤカワ文庫SFが多いので、こいつはダンボールに目録順に詰めることにする。アシモフ、アンダースン、・・・ おっと一山入れ忘れた、さっきの箱に割り込ませないと・・・ル・グィン、レム・・・全部で10箱か。おや、この袋には何が入ってるんだ? げげ、イーガンが・・・てなことをやっているとさっぱり終わらない。どうにかハヤカワを片付け、未整理の本やDVDを片隅に押しやって就寝4時。

4日。起床前に部屋の隅、別の文庫の背後にハヤカワの鉱脈があることを思い出した。午後からまたまた詰め直し。
他の本もどうにかまとめて、最終的に部屋に掃除機をかけたのは夕暮れ時。実は机の下にはまだ山が残っているのだが、もはやダンボールも力も尽きた。机の表面がすっかり見えるようになったのでよしとする。

大きさの揃ったダンボールが整然と積み重なっているのはちょっと壮観である。しかし、床抜けないだろーな。
自室
自室

2007/1/7(日) アニドウ上映会2007年01月07日 14:00

今回は14時からのAプログラムと19時からのBプログラムの2部構成。通してのお題が「猪突猛進ブヒブヒッ漫画大会」だが、特にイノシシやブタが出てくる作品チョイスではない。会場はいつものなかの芸能小劇場

Aプロの入りは会場半分くらいか。
まず短編で、ヴァン・ヴューレンプロの北極探検ギャグとソ連の童話もの吹替版2本。ソ連のはカラーとモノクロだが、モノクロも赤ずきんの話だし、元はカラーか? 3本とも見る機会の少ない作品かもしれないが、たいして面白くない。
長編は持永只仁が下請けに入ったアメリカの人形アニメ。マッドプロフェッサーによる歴史改変を少年と猿が阻止するストーリーで、プロフェッサーや歴史上の人物が歌って踊る。原語版で細かい台詞は聞き取れないが、英語のリズムとよく合っているのも楽しい。
17時前に終了。受付で『アニメーション日中交流記 持永只仁自伝』を購入して、いったん会場を出る。

適当に時間を潰し、予報通りに吹き出した強風の中をBプロへ。会場前で唐沢俊一氏に出会い、入るとK田・T(ミクシィネーム:さざんかQ)氏が着席されていた。やがてK元・T氏、S戸口(ミクシィネーム:++ungood)氏も見えて、最近のフルメンバーに。全体では会場2/3程度の入り。唐沢氏から冬コミの新刊『ショウケイ・ロコ・カラサワ 三大怪獣地球最大の鼎談』をいただく。ありがとうございます。

ディズニー長編の予告2編に始まり、ウッドペッカー、ベティ、ポパイ、フェリックス、マイティ・マウス、バッグズ・バニー、トムとジェリー、ドルーピー、ジャスパー(ジョージ・パルのパペトゥーン)、ミッキーとシリーズもの短編の盛り合わせ。
フェリックス(クレジットのローマ数字は1920と読めたが、1927という情報もあり ⇒ IMdb)は素朴なアニメーションだが、見せて面白いアイデアとアニメだから何でもありの開き直りとのバランスが絶妙で感心する。自分の片足を折り曲げ階段にしてそれを両足で降りるなんてシュール。フェリックスのロミオ(作品題がRomeeow)に対するジュリエットはウサギかと思ったが、唐沢氏によると綺麗なプリントではヒゲが見えてネコと分かるそうだ。
マイティ・マウスはフランケンシュタインのパロディ。キャラ造形だけでなく、ちゃんと原典(ヴォリス・カーロフの映画)の場面を引いている。
シリーズもの以外は2本。ヴァン・ヴューレン作品はやっぱり詰まらないが、こういう作品こそ意識して残さないと消滅してしまう。もう1本は擬音しか喋らない坊やの話。ラジオでスターになって終わるが中途半端な印象で、唐沢氏は続きがあった気がすると仰る。上映は状態の悪いモノクロだったが、YouTubeにはカラー版が上がっている(K田氏の発見)。

終わっていつもの中華へ。最初に覗いた時は客がいなかったのだが、一回りして他に適当な店がなく戻った時には上映会にいた唐沢氏の知合いグループが入っていた。少し遅れて現れたなみき会長のグループは人数的に入りきれずに他へ。温かい紹興酒を飲みながら映画の話など。やはり実相寺監督の「シルバー假面」は観ておかねば。

2007/1/13(土)~1/15(月) 鳳凰三山縦走ならず2007年01月13日 00:00

無名山塾の自主山行としてS木・Y氏(女性)が企画、自分と同人のT口・H氏が加わった。
12(金)のうちに韮崎まで行き、13(土)御座石鉱泉~鳳凰小屋テント泊、14(日)地蔵岳~観音岳~薬師岳~南御室小屋テント泊、15(月)夜叉神峠へ下山、という計画。
これに、13~14に夜叉神峠から上がるM本講師の本科講習組を絡める予定だったが、峠手前で雪のため通行止、歩行を強いられるとのことで、講習組も御座石鉱泉からの入山となった。

結果を先に書いてしまうと、積雪に阻まれ、縦走どころか地蔵岳までも届かず。

■1/12(金)
仕事を定時ピッタリに切り上げて帰宅、30分ほどで出発。どうやら予定の列車に乗り、甲府でS木氏、T口氏と合流。竜王駅からみだいタクシーで同社の車庫へ(タクシー料金約\3000)、朝まで仮眠室を使わせてもらう。ストーブを焚いてくれて快適だった。このタクシー会社は登山口までアイスバーンでも行ってくれるとM本講師から推薦を受けたもの。24時就寝。

■1/13(土)
4時起床、ストーブでお湯を沸かして朝食、5:20出発。よく晴れて星や月が美しい。約1時間で御座石鉱泉に到着(タクシー料金約\7000)。途中の林道は工事中で昼間は開放時間でないと待たされるのだが、8:30までは開放されている。
鉱泉ではおばちゃんに鳳凰小屋の幕営代を一人\630取られた。無人のテン場の料金を事前に徴収するのも珍しいのではないか。まあ、雪の状況を教えてくれたので情報代と思うことにしよう。燕頭(つばくろあたま)山まではほとんど雪がなく、その後は30cm単位で深くなるとのこと。

6:50歩き始め。気温-7℃。最初のうちはなるほど雪がないが徐々に増えてくる。まったく踏まれていないのだが、道はなんとなく凹んでいる感じで判別できる。道の上には必ず動物の足跡が付いていて、獣も道の方が歩きやすいらしい。
しかし、さらさらした雪の下はしばしば土や石の急斜面で滑り、人間にとっては歩きづらいことこの上ない。S木氏は一本立てた(休憩を取った)時に講習組に向けて落とし文を書いていた。曰く「上がれども上がれどもずり落ちるラッセルの道 めげるな!」。
燕頭山への登り
11時に旭岳。特にピークということもないのだが、祠と猿田彦大神の碑がある。側の樹に名前を記した布が付いているから、今でも信仰する人があるのだろう。
燕頭山頂近くでは場所により膝下くらいまでの雪。12時過ぎに燕頭山に到着。気温0℃。微風。雪山は暑い。
燕頭山
それにしてもしんどい登りだった。御座石鉱泉からここまで、エアリア(昭文社の山と高原地図)のコースタイムで3時間半のところに5時間ちょっとかかっている。しかし、この先鳳凰小屋までは「なだらかな道」で「2時間」だから15時過ぎには着くだろう・・・と思ったのは大甘。この先に何が待ち受けているか、想像だにしない3人であった。

燕頭山頂を出てしばらく、雪は少ないが凍っている部分があり、アイゼンを装着。13:20に駒見平(標高2160m程度)。名前の通り、甲斐駒ケ岳が大きく見える。
駒見平
鳳凰小屋までのルートは尾根に沿って北側についている。それに樹林の中でもあり次第に雪が深くなってきた。ツボ足で進むと、S木氏はそれほど沈まないが、自分はズボズボ踏み抜いて体力を消耗する。体重差によるものではない、歩き方のコツがあるのだな。
そうこうするうちに雪はますます深く、S木氏と自分はワカンに履き替え。自分はワカンを本番で使うのは初めて。やはり踏み抜くが、足を下ろす時にジワっと踏みしめる感じにするとそれほど沈まないことが分かった。そんな中、T口氏がトップに立つと、綺麗に雪を分けて両足で2本の溝を掘っていくので感心する。そこまでやっておけば後続は楽チンだ。
ラッセル

いつのまにか15時を過ぎ16時。講習組と取り決めてあった無線連絡の時間だ。時間通りにY永氏よりコールがあり、講習組は2216ピーク付近にテント設営したとのこと。M本講師が「早めに雪を切ってテントを張った方がいい」と言うのに対し「斜面ばかりで場所がないし、鳳凰小屋まで頑張る」と返事。
間もなく薄暗くなってきたが、それでも小屋はもう近いはずだと前進。今は2401のピークを巻いているところだろう、この岩が地図の岩場マークか、と場所を確認する。

しかし、ヘッドランプの光で谷を渡るのは危ないとなるとさすがに限界。17時半過ぎから、スコップで雪をならし、登山道を広げて3人用テントのスペースをギリギリ確保。出てきた枝はT口氏がノコギリで切断。寒さのためテントの生地が伸びず、ポールがうまく入らない・・・なんてことをやっているうちにすっかり暗くなってしまう。寒かった。街の灯が案外と近い。

ようようテントに入り込むと、とにもかくにもコンロを点けてお湯を沸かし、ココアを回し飲み。これでようやく人心地ついた。いくらか落ち着いて食事。普段なら持参の命の水(酒)とツマミを美味しく頂くところだが、今回ばかりはほとんど手が出なかった。担いできた水の残りが心細いが、雪を融かす気力もなし。明日、鳳凰小屋まで行くには足りるだろう。
テントの中で足を曲げると腿が攣るのはよくあることだが、何かを持とうと手首を曲げた拍子に左前腕がイタタタタ・・・ ずっとピッケルを握っていた右手ならともかく、何故? 冷えると筋肉が攣りやすくなるものらしい。
ロウソクランタンを点けっ放しにして20:40就寝。横になってしまうと案外快適。足の先はすぐに斜面なのだが。夜中、枝に積もった雪がテントに落ちる音がしたが、不安に思うこともなくよく眠れた。

後から考えると、日没近くなっても行動していた時には「小屋が近いといいな」という希望が「近いはずだ」という予測にすり替わっていたようだ。2401付近と場所を特定したなら、そこまでの時間とその先の距離から、あとどれくらい掛かるか推測できるのに、「その尾根を越したら小屋が見えるのではないか」などと思っていた。燕頭山からコースタイム2時間の行程の3/4程に5時間近く掛かっているのに、残り1/4がそれほど簡単に突破できる訳がない。
また、帰宅してからGPSのデータを確認すると、16時の交信時点では2401手前の2400mまで登ったところで、テントも2401を巻き終えていない地点だった。現在地の推測にも願望が入り込んでいる。

■1/14(日)
4時起床。
暗いうちはテン場の先の谷を渡れないので明けてからテント撤収。6時半頃、アイゼンを履いたりしているところに講習組が追いついてきた。本日も快晴、気温-18℃。
講習組のゲスト1名は疲労のためテント跡にツェルトを張って待機。6:50 講習組を先に立てて出発。小屋までのラッセルは任せた。ああ楽だ。正面の地蔵岳、観音岳に朝日があたりモルゲンロートが美しい。
夜明けの鳳凰
7:50 鳳凰小屋に到着。思ったよりテン場から遠かった。昨日の疲れた状態、暗い中で到底辿り着ける距離ではない。

水もないことだし、ともかく一休み。小屋の水場はすっかり凍っていたので、テントサイトに荷物を降ろして雪を融かす。
講習組はゲストを回収して今日中に下山しなければならないので、休憩の後、来た道を戻る。我々はこの先どこまで行けるかと思っていると、T口氏が「俺はここまででいいや。テント張って待ってる」。今晩はここに泊まり、明日下山することに決定。
9:10 S木氏と自分は12時戻りで行ける所までと決め、地蔵岳を目指した。

樹林の中は相変わらずのラッセル。一箇所、樹林の切れた斜面のトラバースがあり少しだけ緊張。
やがて樹林から地蔵岳のオベリスク下に上がる谷に出た。赤テープは谷を横切った樹林に入っているが、谷の雪は堅く締まり、雪崩や落石の恐れもないと判断、そのまま直登する。
登っていくと雪が薄くなり花崗岩がのぞくようになってきた。周囲には大岩が転がっている。地図にある賽ノ河原らしい。うまくすると稜線まで行けるのではないか・・・と思ったが、そうは問屋が卸さず。近く見える稜線だが登ると逃げるようで、標高2650m地点で11時。時間切れだ。S木氏と写真を撮りあって退き返す。
地蔵岳

11:50 テン場に帰着。気温は-3℃ほどだが、陽光が暖かく、しばらく外にいる。小屋のトイレを確認したところ、雪をどかしてドアを開ければ使えるので、トイレ前からテントまで除雪して道を付けた。小屋はもちろん無人だし、テン場にも我々以外誰もいない。静かだ。
寒くなってくるとテントに入ってあとはまったり。床はまっ平だし、融かす雪はすぐそこから取れるし快適である。
トランシーバーでラジオを聞く。AMは入らず、エフエム富士がよく入る。予報では明日も晴れ、今晩は放射冷却とのこと。
早めに就寝。

■1/15(月)
3時起床。寒い。身体を伸ばしていると足先が冷たいので横向きに丸まり、苦しくなってくるとまた伸ばすの繰り返しで、起床時間が待ち遠しかった。コンロを焚いて一息ついたところでまだ-5℃。壁際のザックに付けた温度計なので必ずしもテント内の温度ではないが。立派なテン場にいながら昨日の登山道テントより寒い思いをするとは。

5:30 出発。6:30 夜明けの富士山が美しい。講習組のテント設営地点を確認したりしつつ、7:10には燕頭山。ラッセルなしの下りは早い。ここでauが通じたので、みだいタクシーに御座石鉱泉まで来てくれるように電話。10:00~10:30の林道開放時間を狙う。
9:40 御座石鉱泉。おばちゃんに状況を訊かれ、荷物整理しているところにタクシー到着。

韮崎駅に行く前に白山温泉で入浴(\600)。アルコールを置いていないのが惜しいが、汗を流してさっぱりした。
再びタクシーに来てもらい韮崎へ。駅近くの手打ちうどんが美味しいとのことで、そこで食事。
列車の中では山塾ブログの編集を巡ってS木氏と議論になるが、時間切れに終わった。

敗退したものの、いや、敗退したからこそ、印象深い山行だった。鳳凰三山は夏に下見して、冬に再挑戦しよう。

■今回のルート
地蔵岳ルート

2007/1/21(日) 「宇宙飛行」(1935)とアトム「イワンのばか」2007年01月21日 00:00

DVDで1935年のソビエト映画「宇宙飛行」を観る。
ソビエト映画「宇宙飛行」
宇宙飛行の父コンスタンチン・ツィオルコフスキーの理論をもとに、世界初の月ロケットの顛末を描く。無重力の描写や、加減速に備えて特殊な液体に浸かるとか地球帰還にパラシュートを使うなどのアイデアが盛り込まれているのが面白い。特撮は当然素朴なものだが、大掛かりなミニチュアセットやコマ撮りアニメを使用した月面活動など結構見せてくれる。演出のテンポもいい。
しかし、DVDはいかにもアイ・ヴィー・シーらしい手抜きの作り。ロシア語にはきちんと字幕を付けて欲しいものだ。

映画を観ながら思い出したのが、手塚治虫「鉄腕アトム」のエピソード「イワンのばかの巻」(1959、原題「月のうらの秘密の巻」)。宇宙船が月の裏側で遭難、表側まで行って月面に地球から見えるように文字を描く、凍った月の大気で酸素不足を補うというアイデアがそっくり。
こんな分かりやすい類似はとうに指摘されているだろうし、もしかすると手塚自身が映画の影響を語っているかもしれないが、メモとして書き留めておく。

2007/1/28(日) アイスクライミング講習2007年01月28日 00:00

無名山塾の雪山講習。26単位目。
講師K澤氏、CUにS口・R氏、講習生はK森・K、S木・Y、U山・K、S藤・H、K村・H、Y永・H各氏、ゲスト2名と自分。ゲストのひとりは年末の天狗岳(⇒ 2006/12/23~24 北八ヶ岳・天狗岳)にも参加したK生氏。

27(土)夜に塩山まで行き、車に分乗して西沢渓谷入口近くの道の駅・みとみへ。S木氏、Y永氏は沢自主をやって一足先にテントを張っていた。隣に講師のテントを設営し、S藤、K生氏と就寝。

28(日)朝、車を渓谷入口手前の公衆トイレ(冬季閉鎖中)の駐車場に移す。もう一人のゲストA立氏と渓谷入口で合流し、9月の釜ノ沢(⇒ 2006/9/2~3 釜ノ沢)の時と同じルートを入った。河原は真っ白、山道に入るところでアイゼン装着。
西沢渓谷
8:30頃、例年使っているという氷壁に着く(釜ノ沢の時、S木氏が乙女の滝と言っていたのは思い違い)。が、講師が偵察した結果、氷が小さく、沢を渡る部分も危なっかしいため見送り。
さらに1時間ほど進んで山ノ神から沢に下り、対岸へ。講師の偵察について行くと、樹林の間に結構大きな斜面がある。氷瀑ではないのでクライミングにはならないが、以前にも使ったことのある様子。
雪の斜面
ここでは講習生が3人ずつに分かれて、コンティニュアス(二人以上がお互いをロープで結び合って、同時に行動すること)で斜面を登り、立ち木を支点に懸垂下降。
登りは自分がトップ、ゲスト、S藤氏の順。トップで歩く際のロープのまとめ方をS口氏に教わったのだが、斜面の上で一度解いたらもう再現できない。肩に掛けて前で結べば引っ張られても結び目で止まって形が崩れない方法、後で確認しよう。足もとの傾斜は結構急で、雪の下は岩の側面だったり氷だったりで滑りそうだ。先頭の自分はアイゼンの前爪で岩の出っ張りを探ったり雪や氷をキックステップしたりで上がるのだが、後ろのゲストはやはり苦労している。時々立ち止まって待ったが、ロープが張ったり弛んだりするのもよくないだろう。やはり一定の間隔で歩かなくては。
下りは立ち木にセルフビレイを取った上で、ロープの届く範囲で次の支点になる場所を探す。今回は足で登れる斜面なので懸垂自体は難しくない。ただ、ゲストは初めての懸垂なので、エイト環にロープを通すところから説明したが。中間の足場からは先に降りた組が2本繋いで使ったロープを借用。

この斜面には12:40頃までいて、また1時間かけて例年の氷壁に戻る。途中、やはりクライミング練習らしいパーティを見かけた。氷壁ではまず講師とS口氏が沢を渡り、講師が壁を登って偵察、トップロープを2本セット。アイスアックスは講師やS口氏が用意してくれている。
氷壁
アイゼンの前爪を氷に打ち込んで立ち込む、アックスを抜く時は左右にこじらないといった説明を受けてから登ってみるが...
やはり最初はちょっと怖い。アックスに体重をかけて抜けないか、アイゼンの爪は滑らないかと、膝が笑いそうになった。実際に一度足が外れたりして、何とか上がったもののすっかり腕が疲れた。しかし下りてから気づいたが、アックスはストラップで手に掛っているのだから、そんなに一生懸命に握っていなくてもいいのだ。
次はもう1本のロープを試そうとハーネスに結ぶが、ビレイしてくれているK森氏が、上で凍ったらしくロープが動かないと言う。しばらく引いたり動かしたりして、何とかなった。今度は少し余裕をもって登るが、アイゼンを蹴り込むと、靴が柔らかくなっているためか少しずれる。本格的な氷壁をやることがあったら靴を替えないと危ないか。手元の方は、目の前のロープの左右にアックスを打ち込むのに、氷の形でどこに打つか迷ったりもする。半端なところでは力が入らない。
トップロープで登る

予想より遅く、16:40頃までやって終了。ビレイに徹してくれたK森氏を除く講習生、ゲストがそれぞれ2、3本登れた。雪岩氷の斜面と氷壁と、両方できてお得感のある講習だった。

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