2011/10/1(土) 谷川岳のザンゲ岩 ― 2011年10月01日 00:00
先日、谷川岳を天神尾根から登った時(⇒ 8/28記事)、道の傍らに「天神ザンゲ岩」があるのを見て「西黒尾根にもザンゲ岩があるよね」と話したのだった。高所から身を乗り出す山伏修行の痕跡があちらにもこちらにも残っているのか、それにしてもこれほど近くに2箇所とは、と思っていたが、古本屋で買った『私の山 谷川岳』(杉本光作、中公文庫、昭和58年 ⇒ 国立国会図書館サーチ)を読んで謎が解けたのでメモ。
*****引用ここから*****
谷川岳の表参道であった天神峠から天神尾根を登りきると、谷川岳の南斜面に大きな岩がある。それは登山路を登って行く時はなかなか立派な様相で西黒沢に望んでいて、その上は平らな絶好の休息場であり、展望台になっている。昔は谷川の集落から天神峠を経て薬師様に登る人はみなこの岩で懺悔をして登ったそうで、従ってこの岩を懺悔岩と言っているとのことだった。
一方西黒尾根にある大きな岩は尻出し岩とよばれていたが、私達はどこからか懺悔岩と尻出し岩を取り違えてしまった。ために尻出し岩が懺悔岩として残り、尻出し岩は地図の上でどこかに消えてしまったのである。
*****引用ここまで*****
杉本氏は昭和の初め、谷川岳登山の開拓期から登歩渓流(とぼける)会で活躍した人。引用した取り違えは、会による研究の成果をまとめた書籍『谷川岳』(昭和11年刊)に紛れ込み、そのまま定着してしまったそうである。
引用中の薬師様は谷川山頂に祀られており、現在の地図(昭文社の山と高原地図)でもトマノ耳の下に "(薬師岳)" と記されている。谷川岳という名称は当時から地図に記されてはいたものの地元では聞かれず、薬師岳、耳二つなどと呼ばれていた、強いて尋ねると俎嵓(まないたぐら)のことらしいという返事だったとのこと。こちらは国による地図作成時の誤りだろうか。
しかし、懺悔岩はいいとして、尻出し岩っていったい・・・(笑)
*****引用ここから*****
谷川岳の表参道であった天神峠から天神尾根を登りきると、谷川岳の南斜面に大きな岩がある。それは登山路を登って行く時はなかなか立派な様相で西黒沢に望んでいて、その上は平らな絶好の休息場であり、展望台になっている。昔は谷川の集落から天神峠を経て薬師様に登る人はみなこの岩で懺悔をして登ったそうで、従ってこの岩を懺悔岩と言っているとのことだった。
一方西黒尾根にある大きな岩は尻出し岩とよばれていたが、私達はどこからか懺悔岩と尻出し岩を取り違えてしまった。ために尻出し岩が懺悔岩として残り、尻出し岩は地図の上でどこかに消えてしまったのである。
*****引用ここまで*****
杉本氏は昭和の初め、谷川岳登山の開拓期から登歩渓流(とぼける)会で活躍した人。引用した取り違えは、会による研究の成果をまとめた書籍『谷川岳』(昭和11年刊)に紛れ込み、そのまま定着してしまったそうである。
引用中の薬師様は谷川山頂に祀られており、現在の地図(昭文社の山と高原地図)でもトマノ耳の下に "(薬師岳)" と記されている。谷川岳という名称は当時から地図に記されてはいたものの地元では聞かれず、薬師岳、耳二つなどと呼ばれていた、強いて尋ねると俎嵓(まないたぐら)のことらしいという返事だったとのこと。こちらは国による地図作成時の誤りだろうか。
しかし、懺悔岩はいいとして、尻出し岩っていったい・・・(笑)
2011/10/17(月) 映画「はやぶさ/HAYABUSA」 ― 2011年10月17日 00:00
池袋シネマサンシャインにて。
プロジェクトの事実関係はおおむね正しいけれど、無駄に長いし、はやぶさの航海と架空のヒロインの成長を重ね合わせようとしているのがうざったい。はやぶさはプロジェクトの進行とそれを実現したスタッフの苦闘という事実だけで胸踊りまた感動的なのに。
しかしまあ、これは技術好き男子の見方であって、世間的には分かり易い成長物語が必要という映画人の判断なのだろう。でも、隣でお母さんと一緒に観ていた小さな女の子は退屈していたようだったな。きっと、はやぶさくんのファンなのだろうに。
監督の堤幸彦はJAXA対外協力室長を務めた的川氏に「最近の天体の動きの原理原則ってどうなんですか?」と聞き、「ケプラーの法則です」との答えに驚いたという(⇒ JAXA/インタビュー)。このセンスでは、映画としてまとめるのに成長物語に頼らざるを得なかったかもしれない。
探査機を含む人工衛星に愛称がつくのは打上げ成功後のことであるが、「はやぶさ」命名を打上げ前の事としているのは、その時点で内部的に決まっていたという描写なのだろう。感情移入の点で打上げ時から名前が欲しかったのだろうが、開発コードMUSES-C(Mu Space Engineering Spacecraft;ミュー・ロケットで打ち上げる工学実験探査機の3番機)でプロジェクトの性格を強調して後の再着陸議論に繋げる方法もあったのではないか。
映画の中に見たような顔が?と思ったのだが、エンドクレジットに「ロケット班長・林紀幸」を発見。ロケットまつりでお馴染み、実際に数多くのロケット打上げ携わった人である。他にもカメオ出演があったようで、以下、2ちゃんねるからコピペ。
プロジェクトの事実関係はおおむね正しいけれど、無駄に長いし、はやぶさの航海と架空のヒロインの成長を重ね合わせようとしているのがうざったい。はやぶさはプロジェクトの進行とそれを実現したスタッフの苦闘という事実だけで胸踊りまた感動的なのに。
しかしまあ、これは技術好き男子の見方であって、世間的には分かり易い成長物語が必要という映画人の判断なのだろう。でも、隣でお母さんと一緒に観ていた小さな女の子は退屈していたようだったな。きっと、はやぶさくんのファンなのだろうに。
監督の堤幸彦はJAXA対外協力室長を務めた的川氏に「最近の天体の動きの原理原則ってどうなんですか?」と聞き、「ケプラーの法則です」との答えに驚いたという(⇒ JAXA/インタビュー)。このセンスでは、映画としてまとめるのに成長物語に頼らざるを得なかったかもしれない。
探査機を含む人工衛星に愛称がつくのは打上げ成功後のことであるが、「はやぶさ」命名を打上げ前の事としているのは、その時点で内部的に決まっていたという描写なのだろう。感情移入の点で打上げ時から名前が欲しかったのだろうが、開発コードMUSES-C(Mu Space Engineering Spacecraft;ミュー・ロケットで打ち上げる工学実験探査機の3番機)でプロジェクトの性格を強調して後の再着陸議論に繋げる方法もあったのではないか。
映画の中に見たような顔が?と思ったのだが、エンドクレジットに「ロケット班長・林紀幸」を発見。ロケットまつりでお馴染み、実際に数多くのロケット打上げ携わった人である。他にもカメオ出演があったようで、以下、2ちゃんねるからコピペ。
> 齋藤潤さん・・・萩原先生退官の宴の場で、「水沢くんもよろしく」の後で握手
> 橋本樹明さん・・・はやぶさ帰還時の運用室が見える廊下付近
> 森本睦子さん・・・川渕先生が運用室を出て消えていく通路脇
> 中和神社の宮司さん・・・中和神社でざこば師匠の隣に
> 本人役なもの(笑
> 林紀幸さん・・・ロケット班長(内之浦で打ち上げ統括の隣。はやぶさ帰還時の運用室の運用卓)
> 長谷川直さん・・・衝突試験研究員
映画としての出来はイマイチだけれど、ヒットして「はやぶさ2」「はやぶさmk2」の支持層を厚くしてくれることを願う。
> 橋本樹明さん・・・はやぶさ帰還時の運用室が見える廊下付近
> 森本睦子さん・・・川渕先生が運用室を出て消えていく通路脇
> 中和神社の宮司さん・・・中和神社でざこば師匠の隣に
> 本人役なもの(笑
> 林紀幸さん・・・ロケット班長(内之浦で打ち上げ統括の隣。はやぶさ帰還時の運用室の運用卓)
> 長谷川直さん・・・衝突試験研究員
映画としての出来はイマイチだけれど、ヒットして「はやぶさ2」「はやぶさmk2」の支持層を厚くしてくれることを願う。
○ミクシィ日記からブログへの移行に際して追記
上の日記にマイミクのハダイロムラタさんからいただいたコメント。糸川先生、そんなところでもご活躍だったのか。
>サイエンスマネージャーの萩原先生を演じた高橋長英さんは、
>昔円谷が作った『スターウルフ』にレギュラー出演をしていて、
>同番組で監修をしていたのが、あの糸川先生。
>「イトカワ」でつながる、なんとなく面白い偶然だなと思います。
>昔円谷が作った『スターウルフ』にレギュラー出演をしていて、
>同番組で監修をしていたのが、あの糸川先生。
>「イトカワ」でつながる、なんとなく面白い偶然だなと思います。
最近のコメント