2005/7/29(金) 「スター・ウォーズ EP3」 ― 2005年07月29日 19:00
昼休みに池袋HUMAXシネマズ4のチケット売場に出向き、19:00の回ど真ん中の席を確保。思った程混んでない。
★★★以下、ネタバレあり。★★★
前半はやや退屈。
冒頭の宇宙戦シーンで「スペオペはやっぱりこれだね」と思ったが、どうもスピード感がよくない。カメラはどんどん動くのだが生理的な感覚と一致しないのだろう。自分のようなロートルの運動神経ではジェダイの操船に追従できないのも当然。若者はついて行けるのか?
で、アナキンを暗黒面に堕とすための下準備としてパドメの未来を垣間見せるのだが・・・ むぅ、このナタリー・ポートマンは酷い。「SFマガジン」8月号の座談会に「妊娠してると第三者からは不細工なんだけど旦那の目にはきれいに見える」って話が出てたけど、それにしても、である。きっとSWが彼女の代表作(の一つ)となるのだろうが、それがこの撮り方では可哀想。
結局、アナキンは誕生からしてシスの計画によるもので、ダース・モールもドゥークー伯爵も咬ませ犬。権力奪取のシナリオも着実に進める。これだけ用意周到でプロジェクト管理の出来てるダークサイドに対して、パルパティーンにみすみす非常時大権を強化させてしまう共和国&ジェダイ側はマヌケの一言。敵う訳がない。
いよいよアナキンが暗黒面に堕ちてジェダイが壊滅するあたりから盛り上がる。
評議会でお馴染みのジェダイ・マスターも、いつの間にやらダークサイドに取り込まれていたクローン部隊に後ろから撃たれてバッタバタ。さすがにメイス・ウィンドゥはアナキンに討たせるが、全体に愛着のない描き方である。ルーカス、本当はシスの方に感情移入してるんじゃないか?
アナキンがダース・ベイダーになる過程はよかった。「二人で銀河を支配しよう」なんてマスクを被る前から言っていたのだな。呼吸器や素顔、身長差の説明もみんな付いた。
それにしても、オビ=ワンがアナキンに止めを刺して解放してやっていればみんな幸せだったのに。アナキンのパドメに対する愛、オビ=ワンのアナキンに対する愛が事態をこじらせているのだ。愛は宇宙を乱す。
なるほど、これがこうなって旧3部作に繋がるのか・・・と上手く処理してある。ターキン総督にはピーター・カッシング似の役者まで当てているし。もっとも、これで終わったらEP4の時点でロボット2体はベイダーの正体を知っていたはずと思っていると一言「記憶を消せ」。うん、こりゃ便利だわ。
ただ残る疑問が一つ。たしかEP6でレイアが母親のことをおぼろげに覚えていると語っていたが、あれは育ての母のことだったか? ルークから振った話題だったので生みの母のことと思い込んだのかもしれない。
見終わってから聞こえてきた会話。「結末がどうなるか分かってるから詰まらない。なんでこんな構成にしたんだろ」。分かってないね。長い長い物語が完結して筋が一本ピッと通る、それが快感なのだ。EP1~3については個々の出来はそれほど問題ではない。
このEP3の後では旧3部作でのベイダーの見え方も変わってくる。だんだんに見直そうか。
この見方、SW原理主義者には否定されるかもしれないが、記憶は消せないので仕方ない。
2005/7/30(土) レオノール・フィニ展 ― 2005年07月30日 12:00
画家の名前も知らなかったのだが、「SFマガジン」の紹介文で興味を引かれる。H頭・A氏(女性)に声を掛けてみたら観に行くつもりだったということで、渋谷Bunkamuraザ・ミュージアムへ。
レオノール・フィニ 1907-1996。驚くのは活動期間の長さで、展示作品の制作年代も1925年から1994年にわたる。しかも晩年の作品でも絵筆に力がある。さすがにテーマ的には「成り立たない対話」というタイトルの如く若々しいとは言えないけれども。
まず面白かったのはシュルレアリスムの時代。
代表作とされる「守護者スフィンクス」、台座の割れ目から生えている木、それに掛かるピンクの布、球の付いたピラミッド・・・それぞれ何を表している? 入り江(?)の向こうに見える町並みはどこ?
「移り行く日々Ⅰ、Ⅱ」で荒れた建物に集う若々しい女子供は何者か?(H頭氏は絵を見ながらⅠの動植物の遺骸で汚れた水は生命の源ではないかと言ったが、図録の解説もその通りだった)
「二つの頭蓋骨」はダリによく似た印象の作があったと思うのだが、はて何だったか。タッチが似ているだけ?
鉱物の時代はちょっとSF画のよう。金属質のサイボーグの骨格。かと思うと、植物(大地)と一体となった女性の豊饒性といった作品もある。後者は作物の起源神話を思い起こさせる。
エロティシズムでまとめられた中では「沐浴する女たち」などの表情がちょっと宇野亜喜良かも。屏風に描かれた「女性のメタモルフォーゼ」には日本の九相詩絵巻(https://bunka.nii.ac.jp/heritages/detail/547635)を連想。フィニはかなりの日本通だったそうである。
一通り見たところでH頭氏がお腹すいたと言うのでミュージアム傍のカフェで食事。来月友達と1泊で富士山に登るそうだ。友達というのが一度会ったことのある美人、ご一緒したいところだけどバスツアーじゃねぇ。
2005/7/30(土) 『念力図鑑』 ― 2005年07月30日 15:00
「SFマガジン」の執筆者紹介欄や唐沢俊一氏の日記で発売を知り、さっそく買い求める。
笹公人の「念力三部作」完結編。え、完結しちゃうの? 念力家族のその後は??・・・と思うが、本の末尾を連作にしてストーリー的に盛り上げる形式は『念力家族』『念力図鑑』に共通。その先は本を閉じ、活性化された脳内映像創造力であれこれ想像するのも楽しいだろう。
活字や映像にあっぷあっぷしている現在だが(いや、部屋に本やビデオが溢れているという物理的な状況とは別の話)、何でもかんでも情報として与えられると思うのは甘えなのであった。
・・・でも「生徒会長レイコ」には「続」があるのに・・・ええぃ、未練がましい!
収録作では「転校生はガワン族」に爆笑。あとがきにある通り、諸星大二郎『マッドメン』よりの連作。
・たわむれにカムニをプールに投げ込めば鰐といっしょに浮かびくるなり
そうかと思えば
・自転車で八百屋の棚に突っ込んだあの夏の日よ 緑まみれの
みたいに遠い記憶をくすぐるもの、あるいは
・街中の電信柱が歩き出す熱帯夜の夢醒めないでいよ
宮澤賢治か?
で、締めの「最後の朝礼」シリーズ。校長の無心念仏が正邪を明らかにしてゆく。
・校長の無心念仏 50点以下の答案赤紙となる
敗戦記念日の近い今、怖い校長だ。
お気に入りの一首。
・「ブラッシーの噛み付きを見て死んだの」と少女は前世を語りはじめる
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