2005/7/30(土) レオノール・フィニ展2005年07月30日 12:00

画家の名前も知らなかったのだが、「SFマガジン」の紹介文で興味を引かれる。H頭・A氏(女性)に声を掛けてみたら観に行くつもりだったということで、渋谷Bunkamuraザ・ミュージアムへ。

レオノール・フィニ 1907-1996。驚くのは活動期間の長さで、展示作品の制作年代も1925年から1994年にわたる。しかも晩年の作品でも絵筆に力がある。さすがにテーマ的には「成り立たない対話」というタイトルの如く若々しいとは言えないけれども。

まず面白かったのはシュルレアリスムの時代。
代表作とされる「守護者スフィンクス」、台座の割れ目から生えている木、それに掛かるピンクの布、球の付いたピラミッド・・・それぞれ何を表している? 入り江(?)の向こうに見える町並みはどこ?
「移り行く日々Ⅰ、Ⅱ」で荒れた建物に集う若々しい女子供は何者か?(H頭氏は絵を見ながらⅠの動植物の遺骸で汚れた水は生命の源ではないかと言ったが、図録の解説もその通りだった)
「二つの頭蓋骨」はダリによく似た印象の作があったと思うのだが、はて何だったか。タッチが似ているだけ?

鉱物の時代はちょっとSF画のよう。金属質のサイボーグの骨格。かと思うと、植物(大地)と一体となった女性の豊饒性といった作品もある。後者は作物の起源神話を思い起こさせる。

エロティシズムでまとめられた中では「沐浴する女たち」などの表情がちょっと宇野亜喜良かも。屏風に描かれた「女性のメタモルフォーゼ」には日本の九相詩絵巻(https://bunka.nii.ac.jp/heritages/detail/547635)を連想。フィニはかなりの日本通だったそうである。

一通り見たところでH頭氏がお腹すいたと言うのでミュージアム傍のカフェで食事。来月友達と1泊で富士山に登るそうだ。友達というのが一度会ったことのある美人、ご一緒したいところだけどバスツアーじゃねぇ。

2005/7/30(土) 『念力図鑑』2005年07月30日 15:00

「SFマガジン」の執筆者紹介欄や唐沢俊一氏の日記で発売を知り、さっそく買い求める。

笹公人の「念力三部作」完結編。え、完結しちゃうの? 念力家族のその後は??・・・と思うが、本の末尾を連作にしてストーリー的に盛り上げる形式は『念力家族』『念力図鑑』に共通。その先は本を閉じ、活性化された脳内映像創造力であれこれ想像するのも楽しいだろう。
活字や映像にあっぷあっぷしている現在だが(いや、部屋に本やビデオが溢れているという物理的な状況とは別の話)、何でもかんでも情報として与えられると思うのは甘えなのであった。
・・・でも「生徒会長レイコ」には「続」があるのに・・・ええぃ、未練がましい!

収録作では「転校生はガワン族」に爆笑。あとがきにある通り、諸星大二郎『マッドメン』よりの連作。
・たわむれにカムニをプールに投げ込めば鰐といっしょに浮かびくるなり

そうかと思えば
・自転車で八百屋の棚に突っ込んだあの夏の日よ 緑まみれの
みたいに遠い記憶をくすぐるもの、あるいは
・街中の電信柱が歩き出す熱帯夜の夢醒めないでいよ
宮澤賢治か?

で、締めの「最後の朝礼」シリーズ。校長の無心念仏が正邪を明らかにしてゆく。
・校長の無心念仏 50点以下の答案赤紙となる
敗戦記念日の近い今、怖い校長だ。

お気に入りの一首。
・「ブラッシーの噛み付きを見て死んだの」と少女は前世を語りはじめる
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