2005/5/19(木) 『科学者は妄想する』 ― 2005年05月19日 00:00
『科学者は妄想する』(久我羅内、日経BP社)を読む。
「はじめに」から引用すると、<記事の大半は、まだ日本では正式に紹介されたことがない><主に国外の、正統派科学とも、トンデモ科学とも、どちらともつかないような微妙な線にいる科学者の、奇説・珍説を紹介>した本。
店頭で「はじめに」を立ち読みして買ったが、本文を読んでみるとどこかで聞いたような話も多い。ニュースソースからの紹介にとどまり突っ込みが足らない印象もある。ダイソン・スフィアやホイルの生命彗星起源説などは余計な付け足しであろう。まあ、一般向けの濃度としてはちょうど良いのかもしれない。
ちょっと面白かった話題を抜書きしておくと・・・
○チェンジ・ブラインドネスの体験⇒ https://gendai.media/articles/-/76549(p.58) うむむ、明々白々な違いが確かに分からない・・・
○人間の脳には笑い声の特徴をとらえる検出器があり、その活性化が「笑い中枢」の引き金になる。(p.67) ギャグアニメを一人でビデオで見てもそれほど笑わないがアニドウ上映会では場内爆笑ってのはこれね。
○音楽を聴いて陶酔している時は中脳と線条体が活性化している。これは食物と性によって刺激される部分と同じ場所。(p.96-97) 音楽は三大本能と関連するのか、それとも単なる誤配線?
○地球にストレンジ・マターが衝突して起きた地震が観測されている(と主張するグループがある)。(p.200-203) 100万以上の地震を分析して1993年の10月と11月の2例を見つけたというが時間的に接近し過ぎでは? その頃宇宙で何か異変があったとか?
いろいろと妄想を逞しくする学者がいるから科学の世界も面白い。その紹介も続けて欲しいものである。
ホームページ「奇天烈科学の世界」⇒ http://kite-tonde.in.coocan.jp/
※2022/10/14 リンク切れを書換え。書換え前は以下。
・チェンジ・ブラインドネス:http://www.usd.edu/psyc301/ChangeBlindness.htm
・著者ホームページ:「奇天烈科学・飛んでる博士列伝」http://homepage3.nifty.com/kite-tonde/
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