2023/10/28(土)~10/29(日) 千葉ツーリング/チバニアン&オオカミ狛犬探訪2023年10月28日 00:00

仕事時代の仲間、T田・Y氏とは、一度千葉で飲みましょうと以前から言っていた。延び延びになっていたが、この土日は天気予報も悪くないことであるし、ツーリングに出ることにした。
行き帰りに立ち寄るスポットとして、GSSP(国際境界模式地)・チバニアンの他、「千葉県 狼信仰」で検索した神社のいくつかと、前回(https://marukoba.asablo.jp/blog/2023/04/14/9577282)は最後にやや駆け足になった国立歴史民俗博物館をピックアップした。

■10/28(土)
朝のうち大気不安定で雷まで鳴っていたのが落ち着くのを待って、9時に出発。時間節約のため高速道を使ったが、海ほたるの手前がノロノロで閉口した。

木更津東ICで高速を降り、木更津市真里の三峯神社に11時半到着。
  グーグルマップ ⇒ https://maps.app.goo.gl/wN3xk4Y6ETFiUybPA
社殿の前に「三峯講社碑」と「講祠再建記念」碑が建つ。前者は裏面に「此講社ハ明治廿二年ニ・・・」とあり、後者は平成25年の建立。社殿の中には三峯神社のお札を中にしてオオカミの木像が祠を護っていた。祠にはおそらく御眷属守が収められているのだろう。オオカミ像の年代は不明だが、スッキリした造形に鋭い牙や眼光が表現されて、良い造りだ。お札には「真理講社御中」とあり、この地区の三峯講が現在も活動していることが窺われる。
木更津市真里の三峯神社
木更津市真里の三峯神社
この三峯神社の隣にも中に祠を収めた建屋がある。その傍らの碑は台座に「是より西」などとあり、境界標のようなものか。年号は「正徳五 乙未」(1715年)と読めそうだ。
木更津市真里 境界標?

移動途中に道端の蕎麦屋で昼食にし、チバニアンビジターセンターに13時。
養老川の河原にある露頭はビジターセンターから道を下って徒歩5分ほど。この道は、GSSP選定を争ったイタリアとの「学術文化友好の小路」になっている。露頭にはガイドの小父さんがいて説明してくれた。ゴールデンスパイクの打ってある窪んだ線が白尾(びゃくび)火山灰層で、前期更新世と中期の境界。77万4千年前~12万9千年前が中期更新世=チバニアンとなる。崖にはサンプルを採取した穴が何か所もあり、そこに刺してある杭は緑が正磁極期、赤が逆磁極期で、中間の黄が磁極がフラフラと移動していた時期とのこと。正逆の定まらない期間が思ったより長い。
チバニアン露頭

次はずっと北上して千葉駅を通り越し、検見川の三峯神社へ。16時近くで日が傾いてきた。
  グーグルマップ ⇒ 
https://maps.app.goo.gl/mtjiKsWaCMp2n43R6
  写真家・青柳健二氏のブログ ⇒ https://asiaphotonet.cocolog-nifty.com/blog/2019/10/post-6004be.html
階段を上がった鳥居の手前に控える狛犬の台座には「御眷属及び鳥居の篆額修復 平成五年」とある(青柳氏ブログによれば奉納は昭和12年9月)。
検見川の三峯神社 オオカミ像
本殿前の一対は台座に「大正八年」(1919年)とあって割合に古いものだが、銀色にペイントされていて何ともはや。グーグルマップに掲載された写真には口内や目をさらに派手に塗ったものもあり、何度も塗り重ねているのかもしれない。それもまた現在まで崇敬されている証なのかもしれないが。
検見川の三峯神社
検見川の三峯神社 銀色オオカミ

バイクを置いて歩き、ほど近い三峯神社、古峰神社、秋葉神社へ。
  グーグルマップ ⇒ https://maps.app.goo.gl/g788Rq4D7M1JpAYr9
壇上にそれぞれの祠が並んでおり、中央のやや大きい三峯神社には「講社安全 検見川三丁目講社御中」と記したお札が納めてあった。檀の手前の石像(一体のみ)は劣化が著しいが、獅子の狛犬に見える。
三峯神社、古峰神社、秋葉神社
三峯神社、古峰神社、秋葉神社 狛犬?

ついでにもう一つの三峯神社まで、さらに歩く。
  グーグルマップ ⇒ https://maps.app.goo.gl/RD6JE2hNZfhrvRoA9
ここは狛犬無し。社殿の中の祠に御眷属守と「講社安全 検見川二丁目講社御中」と記したお札。丁目毎に講があるのか?
検見川の三峯神社
もう一つの覆い屋は弁天様かしらん。やさしいお顔だ。
検見川の三峯神社 弁天様?

今日のオオカミ信仰探訪はここまでにして、予約しておいたカプセルホテル ザ・インへ向かう。駐車スペースは日本二輪車普及安全協会駐車場・駐輪場案内で徒歩5分ほどの場所に見つけておいた。
T田氏がホテル前まで来てくれて、千葉中央駅の反対側の赤ちょうちん千葉店へ。T田氏が若い頃から親しくしている先輩のS々木氏と3人で楽しく飲んだ(T田氏自身はソフトドリンクなのだが)。

■10/29(日)
7時にチェックアウト。
民博が開くまで時間があるので、まず、ライダーズ神社としても知られる八街神社に参拝。今日はお祭りなのか、幟の棹を立てているところだった。
八街神社

まだ時間があるので、手近なところを検索して、芝山古墳・はにわ博物館へ。着いたのは9時前で少し早いのだが、博物館に本日一番乗り。表情豊かな武人像、犬、はいもとろう人など面白い。大型埴輪の馬を先頭とする行列は、これが築造当時の古墳に飾られていた様子を彷彿とさせる。外の芝山公園にある古墳模型は正しくそれを意図している訳だ。
芝山古墳・はにわ博物館
芝山古墳・はにわ博物館

民博へ向かっていると雲行きが怪しくなり、ついに雨が落ちてきた。移動するうちに止まないかとの期待も空しく次第に本降りになってくるが、あと10分で到着・・・と走り続け、本格的に濡れてしまう前になんとか民博の屋根付き駐輪場に停められた。
入館してみると、企画展「陰陽師とは何者か」を開催中で、それ目当てなのか思ったより人が入っている。せっかくなので、企画展込みの入館料1000円を支払った。
企画展の内容は、「陰陽師のあしあと」(律令制の中での位置付けから民俗への拡散まで)、「安倍晴明のものがたり」、「暦とその文化」の三部構成。パンフレットに曰く「陰陽道は天体観測をはじめとする科学的な営みであるとともに、占いやまじないとも深く結びついてきました」。式神を操るような伝奇的イメージが強いが、長いこと暦の製作を担ったりもしていたのだな。
帰宅時間を考えると、常設展はまたもや駆け足に。幸い、雨は観覧中に止んでいた。

最後にもう一つオオカミ像を確認すべく、船橋の秋葉神社に立ち寄った。
  グーグルマップ ⇒ https://maps.app.goo.gl/ABPgL9dbVhUttDP19
  写真家・青柳健二氏のブログ ⇒ https://asiaphotonet.cocolog-nifty.com/blog/2021/04/post-fab89f.html
階段下のレリーフはオオカミかキツネか。側面の年号は「慶應三卯」(1867年)と読める。
船橋の秋葉神社 レリーフ
社殿前には狛犬や灯篭が失われたと思しき台座が並び、奥にオオカミ像が一対。
船橋の秋葉神社
船橋の秋葉神社 オオカミ像
向かって右の阿形は口の部分が欠けていて、阿の形に開いているのかよく判らない。これは雌のようで、足の下に仔を抱いているが、それも鼻が落ちてしまっている。親の腹にあるボッチは乳首の表現だろうか。
船橋の秋葉神社 雌オオカミ
台座に「奥州同行」とあるのは、側面に氏名を刻まれた人たち(左右で総勢14名)が一緒に旅をした記念という意味なのか。同じく台座には「明治三拾年」とある。

今回はこれまで。帰路ではグーグルナビの指示を見誤って(表示された距離から曲がるのは次の交差点と思っていて曲がり損なうとか)遠回りしたりし、18時半過ぎに帰宅。暗い中での渋滞は疲れるが、途中で花火が見えたのは浦和美園まつりだったか。
今回の走行距離は2日間で約380km。メーターの総距離はようやく6000kmを超えた。

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