2008/1/12(土) 北斎展 ― 2008年01月12日 00:00
江戸東京博物館にて「北斎 ヨーロッパを魅了した江戸の絵師」を観る。
北斎と弟子たちが描いた肉筆の風俗画を、オランダ、フランスから里帰りさせたものが中心。
数え年90まで生きて晩年は「画狂老人卍」を名乗っただけあり、北斎は常に探究心を持ち続けた。西洋技法も吸収した例証として北斎が遠近法を解説した図が展示されていたが、そうやって掌中のものにした技術で描いた絵が海を渡って近代絵画に影響を与えたのだから面白い。
ちなみにその遠近法の図、漫画『百日紅』に引用されている。北斎が往来に寝そべって「立ってる時はコウ、地面が三で空が七。それが寝ると、地面が二で空が八だ」と地面に描いてみせる場面。その後北斎は言う「俺ァ自在に景色を見てえのよ。人間の目玉だけじゃ物足りねぇ」。(筑摩書房『杉浦日向子全集』第三巻 p223,236) 杉浦日向子もまた絵師として北斎に共感するところがあったのだろうか。
それはさておき、第一印象として彩色の違和感はやはりある。しかし、それはやがて消え、代わって活写された江戸の生活ぶりや、それを写す北斎や娘応為、弟子たちの眼差しが見えてくるようだ。ただ、遠近法があまりに極端だったり水などの質感がおかしかったりと、必ずしも和洋の融合がうまくいっていないと感じられる作品も見受けられた。それもまた北斎の画業の探求課程と思えば面白い。
北斎展を出て3時頃に遅い昼食。それから秋葉原に回ってハンディGPS用の地形図を購入。さらに神保町に向かって淡路町駅の近くまで来たところで老舗蕎麦屋「まつや」が近いのを思い出した。なかなか食事時には来られないので、つい入ってしまう。で、周りで徳利を傾けているのを見て、ついお燗も付けてしまうダメ人間。満腹の後、くだん書房で風虎通信「宇宙の傑作機」シリーズの新刊『スプートニク』を買って本日の予定終了。
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