2006/11/3(金) 「復活の日」2006年11月03日 00:00

今日は入間航空祭に出掛けようかと思っていたのだが、一昨日昨日の仕事(某クレジットカード会社のシステム)のトラブルでエネルギー切れ、人込みに入るのが面倒くさくなって家でのたくた。

夜になって、ワイルドターキーを舐めながらDVDで「復活の日」を観る。
TV放送のカット版しか観たことがなかったのだが、3時間近い大作がよく出来てるじゃないか。原作の人類滅亡描写の怖さとか南極での生き残り戦略など映画的にうまく処理している。
予算が余っていたのか、そんな所でまで撮影しなくてもと思う箇所はあるし、特報や予告編の「<愛>は人類を救えるか」なんて文句はともかくとして。まあ角川春樹だしね。

久しぶりに酒と映画の組み合わせを堪能した。

2006/11/4(土) 「星と嵐」2006年11月04日 00:00

アイ・ヴィー・シーから発売になったDVD「星と嵐」を観る。
著名なアルピニストでありアルプスの山岳ガイドであるガストン・レビュファの1955年作品。
前半ではシロウト(という設定)のモーリス・バケにクライミングを教え、後半では二人で5大北壁を登る。前半にはユーモラスな演技もあるが、全体は作り事を排したドキュメンタリーだ。

とはいえ、山もレビュファのクライミングも美しく、全編を彩る音楽もいい。山の厳しさよりも信頼できる仲間との登山の喜びが謳いあげられている。映像と音楽、それにバケ自身によるナレーションが相俟って詩を感じさせる(ここはやはりフランス語でないといけない)。
それに比べれば登頂の成否はさほど問題ではない。登頂を語っていない部分は撮影できなかったのだろうという邪推も成り立つが、そうだとしても作品の価値が減ぜられることはない。そもそも50年前にこの作品を撮っていることが驚異だ。
クライミングを経験する前だったらレビュファの技術を凄いと思うだけだったろうが、今となっては自分があの壁に置かれたらと考えて尻がムズムズする。

それにしてもアイ・ヴィー・シーという会社、古い海外作品をDVD化してくれるのはいいのだが、全体に作品に対する愛情が感じられない。この作品でも、グランド・ジョラス北壁の中央大クロワールについて「1972年冬 日本チームが初登はんに成功した」とナレーションで言っていないことを字幕に入れるのはいかがなものか。たとえ事実であっても、作品を軽んじているとしか思えない。

2006/11/5(日) 小松崎茂展2006年11月05日 00:00

小松崎茂展チケット
前回アニドウ(⇒ 10/6 アニドウ上映会)の時にS戸口(ミクシィネーム:++ungood)氏から頂いた招待券で逓信総合博物館の「ぼくらの小松崎茂展」へ。
アイエム[インターネットミュージアム] ⇒ https://www.museum.or.jp/event/32802

やはり年代的には60~70年代の空想画が「懐かしい未来」でグッとくる。それに何と言ってもボックスアート。「サンダーバード」はもちろん、アポロもさんざん作ったし、電動昆虫シリーズもそうだったのかぁ。戦闘機や戦車は個別には覚えていないが手にしたものもあったはず。
80年代以降の未来画はセンスが古いと思わざるを得ないが、生涯現役を通したのは立派。
メカや絵物語だけではない幅広い作品を見ると、やはり偉業と思う。

2006/11/5(日) アニドウ上映会2006年11月05日 19:00

(小松崎茂展からの続き)

大手町から中野へ移動。中途半端な時間だが、朝飯の後何も食べていないのでルノアールでトーストを腹に入れ、アニドウ上映会まで時間を潰す。

本日の上映会、お題は「鉄道アニメーション特集~南正時<鉄路のその先へ>刊行記念」。
自分は鉄分薄いので、南氏の名前はアニドウ関連のどこかで聞いた気もするという程度。しかし、南氏vsなみき会長のトークショウを聞いてみるとアニメーション的にもかなりの人なのだった。
ウィキペディア ⇒ https://ja.wikipedia.org/wiki/南正時

顔ぶれはいつものK元・T氏、K田・T(ミクシィネーム:さざんかQ)氏、S戸口(ミクシィネーム:++ungood)氏に、ここ2、3回ご無沙汰だった唐沢俊一氏もいらっしゃった。

今回はトークショウがあって上映作品が少ない分、しっかり鉄道ものでまとまっていた。
まず、1924年アメリカの実写コメディ。子供たちが手製の機関車を走らせ、最後は線路を外れて爆走するパンダコパンダあるいはルパン「ジャジャ馬娘を助けだせ!」。犬エンジンがウケた。
ワーナーのキツネものはWDのMMのあからさまなコピー。当時のアニメーションとしては決して悪い出来ではないのだが。
で、その元となったMMもの。29年作品で、タイトルではネズミネズミしているキャラクタが本編ではMMとしてイメージされる形になっている。
そして熊川正雄48年作品。のんきな駅長のおかげで大惨事のラストに会場大ウケ。以前に見ているので驚きはないがやっぱり笑う。それにしてもこの作品、どの辺を観客に想定しているのか。国鉄職員の教育映画?

古い鉄道のクリップを上映しつつのトークショウは、ウォード・キンボールの話(オーリー・ジョンストンと張り合って、こっちは汽車が3台ある、こっちの方が線路が長い)、ルパン絡みで「漫画アクション」にSL(と菱見ゆり子)の写真を載せたこと、中国であじあ号を見つけて写真を撮ってきたらTBSでスクープになったことなど。
フィルムで見るあじあ号がかっこいい。

後半のフィルムはスーパーマン、ベティさん(声がメエ・クェステルじゃない)、WD作品(これもパンダコパンダ、機関車衝突あり)、ドリエッセン。

21時過ぎに終了。K田氏は所用で帰宅、残りは会場近くのもつ煮屋へ。
店に子供もいるのがアジア的とK元氏。最近「サウスパーク」にリチャード・ドーキンスが登場してあちらの科学者大喜びだそうである。
唐沢氏は携帯で読むようなコミックの電子化について、紙の上でのコマ割テクニックなどがチャラになると論ぜられた。「本とコンピュータ」的な視点だ。あと、自分が店のTVを見て「最近はハードディスクプレイヤーで飛ばしてしまうのでCMを見なくなった」と言うのに対して「昔録(と)ったCMが面白い。捨てられてしまうものに価値がある。捨てるのはいいものから捨てる」など。
自分はホッピー飲みながら「ホッピー goes to town」(唐沢氏からアニドウ以外では通じないと突っ込まれた)とか「唐沢なをき賞」とか口走っていた。

2006/11/8(水) 両手ぶらり?-『アメリカの宇宙戦略』2006年11月08日 00:00

アメリカの宇宙戦略』(明石和康、岩波新書)を読む。
防衛戦略から宇宙開発を見るのはジャーナリストらしい視点。
でもそんな真面目な感想はどうでもよくて...

著者がインタビューした、アラスカのフォートグリーリー基地<地上配備型中間段階防衛計画(GMD)編成司令部局長>がケビン・ノーガード大佐。ミサイル防衛拠点の責任者がノーガード、とちょっとウケたら、すぐ後に「・・・面白いと思ったが、名前は Norgaard であり"No Guard"ではない」と書かれていた(p.152)。著者も発音を聞いて喜んだが綴りを見てガッカリしたのかも。

ちょっと気になった記述。
「アポロ宇宙船とスペースシャトルはいずれも、打ち上げ時の推力に液体酸素と液体水素を使用してきた。CEVも打ち上げに関しては同じである」(p.101)。
アポロ(サターンIB、V)の第1段は液体酸素とケロシンである。シャトルでは打上げ時のほとんどの推力を担うのはSRB(固体ロケットブースター)だ。CEV(Crew Exploration Vehicle)もシャトルと同様のSRBを使用する予定。
間違いではないが、これらが完全な液酸-液水システムだと誤解を招きそう。
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