2005/12/1(木) 『あったんだ論』がなかったのだ ― 2005年12月01日 00:00
K田・T(ミクシィネーム:さざんかQ)氏の日記で刊行を知った『人類の月面着陸はあったんだ論』を買おうと、仕事帰りに池袋ジュンク堂へ。
・・・が、とんでもコーナーにも理工コーナーにも見当たらず。西武のリブロに回ったがやっぱりない。楽工社って入れてないのかしらん。
と思ったが、今オンライン検索したら出てくるじゃん、ジュンク堂。
代りに唐沢なをきの新刊や文庫新書を買い込んでしまった。ああ、また積読本が・・・
○12/2追記
『あったんだ論』は本日購入。池袋PARCOのリブロでサブカル系の棚の隅に1冊発見した。
2005/12/2(金) ロケットまつり9 ― 2005年12月02日 19:30
新宿ロフトプラスワンのロケットまつりも9回目。入口で配布されたアンケート用紙に「宇宙作家クラブ presents」と入っている。「ラムダロケット」と題する林紀幸氏の文章もあり。
出演はいつもの通り、ゲスト垣見氏、林氏、聞き手あさり氏、松浦氏。ただし「笹本はビデオ出演します」ということで、閉会後にNHK「視点・論点」に背広姿でガチガチになって出演している姿が流されていた。
前座ネタは栄養ドリンク(リポD?)のラベルをMUSES-Cに張り替えたもの。注意書きもいちいち宇宙仕様になっている。日本の現場にもこういうユーモアがあるのは楽しい。でもドリンク剤ってとこが日本的かも。
酒のラベルをもじって性能計算書の表紙にするのは恒例だそうだ。(http://www.isas.jaxa.jp/ISASnews/No.267/isas.html#op ★「はやぶさ」と「とらのこ」)
今回は垣見氏持参のDVDがメイン。氏が仕事場を移動する時にダンボール詰めにした資料の封印を解き、3年がかりでスキャンしたものだとか。「メモ魔」と言われた氏のノートや打上現場の集合写真(林氏によると、記念写真ではなく事故が起きた時の確認用)やいろいろ。オリジナル資料はシュレッダー行きというのがもったいない。
「垣見さんだって永遠に生きている訳じゃないし、この資料(DVD)はどうするんですか?」(林)。「林君にあげます」という返事を期待してのことだろうが、会場から何人も手が上がり、松浦氏も「もちろん私も上げます」。まあ、社外秘も取り込まれているし、うっかり外部に出すことは出来ないだろうが、きちんと残して欲しいものだ。
DVDの内容を次々に映したため話はまとまりに欠けた嫌いがあるが、その中からいくつか。
前回(https://marukoba.asablo.jp/blog/2005/10/29/9593160)のラムダの燃焼試験でノズルが抜けたのは、モータケースとノズルを薄いリング状のサークリップで結合する方式の流れで設計したため。ただし、ラムダ自体はサークリップではなかった。
松尾、戸田両氏がミューロケットの直径1.2mという案を出したら糸川の「1.4mにしましょう」の一言で大きくなった。「なんで1.4mなんですか?」「オレが言った」(垣見)。
小惑星「イトカワ」からの資料採取に成功した「はやぶさ」、この組み合わせは的川教授が狙ったものでしょう(松浦)。
糸川英夫は中島飛行機時代、戦闘機「隼」「鍾馗」等の設計に携わっている。
垣見氏の5つのアナ。
1.アワテルナ
2.アセルナ
3.アタマニクルナ
4.アテニスルナ
5.アキラメルナ
松浦氏からH-IIAの最適化設計絡みで秘密の話も出たが、もちろんここには書けない。
終わり近くなって会場からもう一名登壇。「日電のオノさん、おおすみを作った人です」(松浦)。うわあ凄い。「おおすみは熱設計が出来ておらず人工衛星と思っていない」と仰る。日本で一番多く衛星を製作した人ならではの言葉。(写真奥がオノ氏)

会場に来ていた東海大の学生たちに林氏が「打上の時にあんな近くにいては危ない」とお説教したり、計器メーカーに就職する若者からの心構えを問う質問にオノ氏が「小さな失敗をたくさんしなさい」と答えたり、ちょっといい場面であった。
もはや恒例となった推進剤点火、林氏が「ロケットは上がってナンボ」とか言った途端にゴホンゴホン。毒ガスだからねぇ。

日本惑星協会のメルマガ「TPS/Jメール」によると、サンプル採取後のはやぶさは燃料漏れや一部の電源ダウンで苦戦中とのこと。頑張れ!
次回は2/11(土)、林氏の誕生日の予定とのこと。
2005/12/5(月) 初氷 ― 2005年12月05日 06:00
今朝はよく晴れたが、新聞を取ろうと郵便受けをみたら、昨夜の雨滴が凍っていた。
身近で自然の氷を見るのは今シーズン初めて。
家から見える外秩父の山は、一部がうっすらと白くなった。
2005/12/7(水) 「ブラザーズ・グリム」 ― 2005年12月07日 00:00
この前睡魔に襲われた(https://marukoba.asablo.jp/blog/2005/11/17/9596704)雪辱戦を池袋東急で。
見直してみて、前回もきちんとストーリーを追えていたことを確認。
でもやっぱり乗ってこないんだな。
ときどきクスリとくる箇所はあるのだが、ギャグとしては不発。
全体に、現実の足かせがあってファンタジーの世界に解放されないというか、ファンタジーに力が無くて現実を振り切れないというか。
ファンタジーと現実のせめぎあいというのはギリアム的で、思い起こせば「ブラジル」も「バロン」も、必ずしも主体的に監督した訳ではない「フィッシャーキング」や「12モンキーズ」もみなそうなのだが、本作はそれも弱い。
グリム兄弟をペテンのゴーストバスターズにするというアイデアを活かしきれなかった、というところか。
ギリアムにはもっと遠慮なく飛ばしてもらいたい。万人受けを狙ったら駄作になる監督だと思う。
鑑賞中、近くでいびきをかいて寝ている野郎がいて耳障りだったが、睡魔の来たのは自分だけではないということか。
2005/12/8(木) はやぶさ、タッチダウン取消し ― 2005年12月08日 00:00
いや、タッチダウンはしているのだが、朝日新聞によると資料採取は失敗の可能性大とのこと。
Web記事から一部引用。
> はやぶさから送られてきたデータを分析した結果、
> 6日になって、11月26日に実施した2度目の
> 着陸時、試料採取用の金属球を発射させるための
> 火薬爆発を示すデータがないことがわかった。
残念な結果だが、この種のチャレンジングな探査計画は All or Nothing の世界ではない。イオンエンジンや探査機の自律制御に実績を上げたし、資料採取についても今回の経験を次の成果に結びつければいい。
それにまだはやぶさは死んだ訳ではない。
実際には資料採取できた可能性もわずかながらあるというし、帰還まで頑張れ、運用チーム。
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