2026/3/9(月) 「花緑青が明ける日に」2026年03月09日 12:00

「花緑青が明ける日に」鑑賞@ユナイテッド・シネマ ウニクス南古谷。
ベルリン国際映画祭出品作ということで観ておこうと、川越までバイクを走らせた。

再開発地域に残る老舗の花火工場。そこの息子のうち長男は花火を見限って市役所に就職したが、弟は引きこもり気味に工場を守っている。二人と幼馴染の娘も東京の大学に進学した。しかし、工場の強制代執行を前に3人は再び集まり、蒸発した工場主が作りかけていた<シュハリ>の打上げを目論む。宇宙を表現するというシュハリは単なる花火ではなく、今となっては実現不可能かと思われたが・・・
懐かしい景観が失われてソーラーパネルが立ち並ぶ正しく現代的な背景に、最後に花開くシュハリが美しかった。描線が日本画的だったり、一部にストップモーションアニメが用いられたりと表現も多彩。
<シュハリ>は<守破離>だろうか。かつて工場主が思い描いたこと、そして今の3人それぞれにとって、何を意味する命名だろう。

2026/2/27(金) ポーランド暗黒SF映画その22026年02月27日 12:50

先週(⇒ 2/21記事)に引き続いてのポーランド暗黒SF映画。4部作の残り2本を鑑賞@シアター・イメージフォーラム
 ⇒ 映画公式HP

・オビ・オバ 文明の終わり(1985年、90分)
公式HPより。「世界は核戦争で荒廃、惑星は凍りつき、放射線はドームの外に踏み出す者や物をすべて殺してしまう。男はアークとしてのみ知られる謎の宇宙船からの救出を待ちながら集まった人類の最後の生き残りたちを統制する。男は群衆の間を歩き回り、士気の低下を防ぎ、売春婦を口説き、反乱を鎮圧し、時には飢えた人々に食事を与えるなど、通常の日々の仕事をこなしている。しかしドームの真の邪悪な性質が明らかになるにつれ、男は人類を救う価値があるのか自問せざるを得なくなる。世界崩壊後の厳しい現実を描く暗黒放射能SF」。
「宇宙戦争」に顕著だった全体主義体制への直接的な批判は和らぎ、代わりに閉塞感が前面に出る。ラストは「未来世紀ブラジル」(1985)風だと思うと、奇しくも同年の作品だった。

・ガガ 英雄たちに栄光あれ(1986年、84分)
公式HPより。「男は巨大宇宙ステーションの囚人で、他の囚人同様、遠く離れた惑星の探査にボランティアとして参加させられる。オーストラリア458惑星に着陸すると、男は英雄として歓迎され、セックス、酒、暴力のすべてを満喫する。しかし、男は自由には高い代償が伴うことに気づく。それは、男の暴力的な生活が惑星の住民の楽しみのために生中継されることだった。男の脱出方法はあるのか? それとも、運命は決まっているのか。地球から脱出した先に待ち受ける厳しい現実を描く暗黒新惑星SF」。
また作風が変わって、今度はディストピア不条理もの。「不思議惑星キン・ザ・ザ」(1986)を思い出したが、これまた同年だ。

映画のパンフレットを買うことは滅多にないのだが、この4部作の冊子は40ページ近くあって監督発言集や評論が充実しており、1500円也で購入。

2026/2/21(土) ポーランド暗黒SF映画2本2026年02月21日 12:50

ポーランド暗黒SF≪文明の終焉4部作≫のうち、2本を鑑賞@シアター・イメージフォーラム
 ⇒ 映画公式HP

4部作を一度にこなす元気はないので、製昨年・上映順の早い方から2本を選択。残りはあらためて観る予定。
ピョトル・シュルキン監督は知らなかったが、社会主義体制下のポーランド、しかも1981年12月から1983年7月まで戒厳令が敷かれる中で、体制を批判するこれらの作品を撮ったのか。

■ゴーレム(1979年、93分)
公式HPより引用。「男は殺人容疑で警察の取り調べを受けるが、犯罪の詳細どころか自分の人生さえ思い出せない。彼は狂人や錯乱した歯科医、殺人的な医師、そして鋳鉄製のオーブンの壁の中に人間の創造の秘密があると信じる科学者たちの世界に戻される。自分が何者なのか、人間とは何かを知ろうとする男の旅は、彼ら全員と交差することになる。人類進化のために作られる人造クローン人間の厳しい現実を描く暗黒クローン人間SF」。
登場する人物中でいちばん人間らしいのが、自分は何者なのかと悩む人造人間。彼が自分の仕事として記憶していた「吊るされた男」(タロットカード)の寓意は?

■宇宙戦争 次の世紀(1981年、97分)
公式HPより。「火星人が着陸したが、恐れることはなかった。少なくとも、テレビ司会の男は人々にそう伝えてきた。しかし、火星人が到着して間もなく、男のアパートは荒らされ、妻は誘拐された。毎晩のテレビの台本も変更された。男の目に映るものは、毎晩観客に語っていることともはや一致しない。火星人は男が信じていたほど善良なのか、それとも男は地球全体を危険にさらすもっと邪悪な陰謀に利用されているのか? 火星人襲来の厳しい現実を描く暗黒異星人侵略SF」。
火星人は本当にやってきたのかさえ疑わしくなる、オルタナティブ・ファクトにまみれた社会。自発的である積もりで実際は思考停止して権力の思うままに操られる大衆の中にあっては、目覚めているだけですべてを奪われ銃殺の場に引き出されることになる。45年前の他国のこととは思えない、今日明日のUSAや日本の姿を見る思いがした。

2026/2/13(金) 「小屋番 KOYABAN~八ヶ岳に生きる~」2026年02月13日 14:50

映画「小屋番 KOYABAN~八ヶ岳に生きる~」鑑賞@川越スカラ座

八ヶ岳の数々の小屋を切り盛りする人々を描くドキュメンタリー。
下界の仕事に馴染めず山に逃げたと言う若者、動物の命を絶つことに葛藤を覚えながらもシカの食害防止にネットを張る人、登山者の遭難防止や診療所、救助の体制充実を図る人・・・ ヘリ荷揚げを小屋共同で手配するなど、経営上の苦労・工夫も。
八ヶ岳にはテントを張るばかりで小屋に泊まったことはほとんどないけれど、それでもいつもお世話になっております。
四季折々の八ヶ岳が美しい。

平日だというのに、川越の時の鐘周辺に若者多し。スカラ座はシニア中心に、思ったより入っていた。

2026/2/10(火) イースターに関する寝ぼけ思考2026年02月10日 00:00

夜中にふと目が覚め、夢の続きだったのか「イースター Easter」という言葉が頭に浮かぶ。
Eastの比較級なら「より東」か、はてイースターの定義は何だっけ?・・・と思いながら寝てしまった。

文字通りに寝ぼけた思考だったが、知らないことは事実なので調べてみた。
イースター (復活祭) はイエス・キリストの復活を祝う祭りで、名称は東の比較級などではなく(当然!)、ゲルマン神話の春の女神エオストレ(Ēostre / Ēastre)に由来する。ヨーロッパの古い宗教の伝統をキリスト教文化に取り入れた際、エオストレの伝説も復活祭のイメージと相性が良かったことから両者の融合が進んだらしい。
 ⇒ 世界の民謡・童謡
イースターの日付は<春分の日以後の満月より後にくる最初の日曜日>なので、3/22~4/25の範囲で毎年変わる。ただし、この定義で春分は3/21に固定、また東方教会ではユリウス暦を用いるため多少の相違がある。
 ⇒ ウィキペディア/復活祭

ともかくキリスト教以前の信仰が入り込んでいる訳で、それは春を迎える喜びの祭りだったろう。春分に向けて日の出は東へ移っていく。春分よりも少し後になるイースターでは真東を過ぎて北に寄っているが、「より東」であながち間違いでもあるまい、と元の寝ぼけ思考に落ち着いたのだった。
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