2005/4/5(火) アニドウ上映会2005年04月05日 19:00

定時退社してなかの芸能小劇場へ。
その前にブロードウェイのまんだらけで唐沢なをき3冊、明屋(はるや)で笹公人『念力姫』を購入。
上映会にはいつもの唐沢俊一氏、K元・T氏の他、K田・T(ミクシィネーム:さざんかQ)氏がいらっしゃる。今回は「春」特集で、30年前の魔女っ娘TVアニメの1話の他、海外の短編を取り混ぜて。そのうちブルガリアの作品はさっぱり訳分からず。
終了後は中華へ。ここでH頭・A氏(女性)、K田・T(ミクシィネーム:ぽんさQ)氏が合流。H頭氏はヘルガ・シュナイダー『黙って行かせて』を貸してくれる。紹興酒で酔っ払い、焼肉屋に移ってさらに真露やビールを飲む。へろへろになってタクシーで北千住の叔父宅へ。

2005/4/8(金) 「ローレライ」(ちょっとネタバレ)2005年04月08日 00:00

仕事の後、「ローレライ」を観る。
もともと観ようかと思っていたのだが、先日のアニドウ上映会の後に飲んだメンバーの中で自分だけ観ていなかったのである。
で、感想は・・・
何かぬるい。
潜水艦の居住性があんなにいいはずないし、ボールを拾おうとして手が抜けなくなるなんてマヌケだよね。敵艦の真ん中で歌なんぞ歌ったらたちまち捕捉されそう。反乱の動機や行動にも必然性が感じられず、第一、粛清すべき臆病者どもに狙いを明かしたら、そいつら逃げのびて再び日本を牛耳るではないか。
今時の特撮映画としてはCGの質感もいまいち。
それにしてもN式潜は「天空の城ラピュタ」タイガーモス号の見張り台みたい。女の子がシステムの一部として船を操るのは「星方武侠アウトロースター」かな。
クレジットを眺めているとアニメ系の人がちらほら見えるのはやっぱり人脈なのだろう。反乱兵の富野由悠季ってあの人だよねぇ。
まあ、プログラム込みで\2000(チケットは前売り)としては悪くないというところか。

本日購入。
○『手塚治虫のディズニー漫画 バンビ・ピノキオ』;上映会(https://marukoba.asablo.jp/blog/2005/04/05/9524911の時アニドウなみき会長がいい本です安いですと宣伝していた。5000部限定だそうだし、ディズニーがいつまた「パチモンは許さん」と言い出すか分からないので確保。
○DVD「クレヨンしんちゃん嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲」;以前にレンタルしたのだが、BSアニメ夜話で唐沢俊一氏他が語っているのを聞いてもう一度観ようと。バンダイDVDのポイントが溜まったので交換。
○DVD「千年女優」;これもレンタルで見ている。やはりポイント交換。

2005/4/9(土) クレしん2本立2005年04月09日 00:00

お花見日和だけど、花粉が怖いので遠出はしない。バイクで走ったら気持ちいいんだけど、ヘルメットの中でクシャミを連発すると危ないので。(それにキタナイしね)

んで、今日は「嵐を呼ぶ モーレツ!オトナ帝国の逆襲」「嵐を呼ぶ!夕陽のカスカベボーイズ」のクレヨンしんちゃん2本立。
オトナ帝国は昨日(https://marukoba.asablo.jp/blog/2005/04/08/9524915)のDVD。花粉症で端から涙目なのだが、さらに涙腺緩む。EXPO'70の頃、埼玉の小学生にとって大阪は遠かった。親に連れて行ってもらおうとは思わなかったけど、月の石は見たかったなぁ。
カスカベボーイズはTV放送で初見。メタ映画かこれは? ユル・ブリンナーにチャールズ・ブロンソン、他にも俳優らしい顔が見えるが分からない(googleってみると「荒野の七人」なのですね)。ストーリーとギャグ、西部劇ヲタクのくすぐりのブレンド具合がいまいちかな。

メタ映画ということでは「千年女優」もそうかも。現実と回想と映画が渾然一体となって女優の生涯を描く。こちらは黒澤や小津から怪獣ものまで、邦画マニア向け。作中の二人の女優に原節子と杉村春子を思い浮かべるが、この連想が当たっているのか自分には不明。

他に、4/4(月)放送の「やっぱり猫が好き2005」を再生。相変わらず可笑しいけれどシチュエーション・コメディとしてはTVシリーズの方が上だった気がする。セリフや顔のギャグで笑わせる傾向が強くなっているような。

本日購入(すべてブックオフにて)。
○『光速より速い光』;だめだめな内容を思わせるタイトルだけど案外真っ当な本らしいので。
○『文庫版 狂骨の夢』;京極堂面白そうだけど読んだことない。
○『R.O.D 第10巻』;K田・T氏に見せられてハマった本好きアニメのメディアミックス小説。サラリーマンが電車で読むには挿絵が恥ずかしい(けど、読む)。

2005/4/10(日) 『黙って行かせて』2005年04月10日 00:00

この間(https://marukoba.asablo.jp/blog/2005/04/05/9524911)H頭・A氏(女性)から借りた『黙って行かせて』を読む。実際には先週のうちに読んだのだけど、今日ざっと読み返した。

著者ヘルガ・シュナイダーは1937年生まれ。母はナチス親衛隊員で'41年から終戦までアウシュビッツ第2強制収容所ビルケナウの看守。
著者が4歳の時に母は家族のもとを去り親衛隊へ。'71年に著者が母を訪ねて再会。
この本は介護施設での27年ぶり、57年間で2回目にして最後の対面を綴った実話もの。
ただし、あくまでも自伝小説であり脚色もある。著者に寄れば「3パーセントのフィクションが混じった」とのこと。

ボケ(認知障害というのか)ながらも未だにユダヤ人を絶滅させる「最終解決」を支持する母。しかも子供に返っているかと思うと狡猾さを残してもいる。
その母を憎めない、しかし愛することもできない娘。
タイトルは、娘を帰らせまいと取り乱す母に対して著者の思うこと。

著者は渋る母に駆け引きを仕掛けてまで収容所での行動を喋らせようとする。それに対して母はナチに忠実だったことを恥じない。最後には「あたしは昔のまま、変わらないわ」と断言する。
しかしその母も、娘との'71年の再会の後、罪悪感からか家族の記憶を捨て去ろうとして正気を失っていったらしい。著者は母の言葉が真実なのか、それともこちらが聞きたいと思うことを話しているのかと疑い、思う。わたしは負けたのだと。

とうてい容認できない思想に凝り固まった老人の言動と、その娘の解きほぐされることのない感情。これを読んで活力が湧いたり癒されたりする人はいないだろうし、歴史に新たな光を当てている訳でもない。
それでも一息に読ませる力があるのはなぜか。
捨てきれない親子の絆とか、社会の狂気に巻き込まれた人間の脆さと強さとか、過去のあまりに大きな蛮行に対してどう向き合う(足掻く)べきなのかについて考えさせるから、というのは優等生的に過ぎるか。
母との対話の中で思い出され語られていく著者の過去が「物語」に深みを与えていることは確か。これは間違いなく小説であると思う。

重い内容にもかかわらず読みやすい本である。
貸してくれたH頭氏はこの本の校閲担当。資料としてナチの制服の本まで買っていた(この資料本は現在K田・T氏の書棚に収まっている)。読んでみたら制服の話は本文1行+訳注3行だけ!? 校閲というのも大変な仕事である。

2005/4/11(月) 『念力姫』2005年04月11日 00:00

念力姫』を読む。笹公人2冊目の本で、短歌の他に詩作や予備校時代の戯文などを収めたバラエティ作品集。
表題の<念力姫>は微笑ましい恋の詩(少々複雑な微笑だが)。
やはりイメージ喚起力に富んだ短歌が面白い。

☆金縛り解けぬ真夜中吾(あ)の顔を横切ってゆく沢蟹親子
☆ふりむけばタイム・リープの少女いる渡り廊下はひかりにみちて

連作でストーリーを語る<ゾンビ先生>もいい。
<故・愛犬ゼロに捧げる>、『うしろの百太郎』に登場した霊界通の犬がゼロといったなぁ、確か。

トンデモ本の世界』がきっかけで読んだ『念力家族』にノックアウトされて以来注目の歌人。念力家族のその後も気になる。次の本を待とう。
しかし、スーツ着用のサラリーマンが通勤電車で本をめくりながらニヤニヤ(さすがに声は立てない)、というのは傍から見てどんなものか。

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