2005/11/9(水) 「惑星大怪獣ネガドン」2005年11月09日 21:00

テアトル池袋にて21時からのレイトショー。

20時まで残業してからジュンク堂でスタージョン『一角獣・多角獣』を買い、劇場へ。20分前に到着したのだが、8Fから階段を下へ向かって行列している。最後尾は3Fと4Fの踊り場。こんなに入っているとは思わなかった。どうやら席は取れたが、立ち見も出る盛況。

開巻早々、ピントのずれまでやってのけて凝ってる凝ってる。
青っぽい宇宙空間に手作り火星儀って感じの火星。おぉ、懐かしい怪獣映画だねぇ。昭和100年の舞台設定の割に街や生活は昭和30~40年台なのも怪獣映画なればこそ。戦闘機が飛ぶと「脅威と戦慄の一大攻防戦」ってフレーズが頭に浮かぶ。
一方、リアルな火星極冠を溶かしてテラフォーミングってのは「さよならジュピター」か。ミロク二号はガンバスター、ネガドンは凶悪宇宙怪獣で「トップをねらえ!」もあり。決め手のドリルは海底軍艦か、ここは詮索せずに燃えるところだ。
とにかく怪獣愛・特撮愛に溢れた25分であった。

オールCGとは思えない出来映えだが、やはり人間の表情は難しいのか、やや浮いて見える。声ももう少し上手い演技に差し替えたい。まあ、これはこれでアマチュアフィルムっぽい味わいがよいけれど。いや、フィルムどころかレンズも使われていないのだった。

上映の後、粟津監督と林家しん平のトークショー。
話の前にしん平の新作「深海獣レイゴー」の特報を上映。かなり本格的な映画になっていそう。
監督はあまり喋らない人らしく、司会の女性(制作・配給のコミックス・ウェーブか?)が苦労していたが、その分しん平が盛り上げる。
しん平「テーマは愛じゃないですか!」
粟津 「愛ですか・・・」
しん平、「ネガドン2」を考えたと言ってどんどん話を作ってしまい、それがまた結構面白そうに聞こえる。やっぱり喋りのプロだね。
自作の構想を訊かれて監督は「日本の特撮をやりたい」。「特撮」は映画の技術ではない。もはやジャンルなのだ。

2005/10/16(日) 情報処理試験&「エイリアンvsヴァネッサ・パラディ」2005年10月16日 00:00

情報処理技術者試験を受ける。
2~3年に一度くらい受けてみようかという気になって願書を出し、参考書を通勤時間や昼休みに読んで試験日を迎えるというパターン。ちっとも受からないのだが勉強パターンも変わらない。
今回は「セキュリティアドミニストレータ」を受験。
会場は池袋の立教大学。立ち入るのは去年10月に公開講座で「都市大衆と乱歩ミステリー」を聴いてから1年ぶり。綺麗なキャンパスだけど、今日は雨なので散策もできず。
試験結果は・・・ 解答欄は全部埋めたが、まあ7割よくて8割の出来か。以前も同じ程度の手応えで落ちているから期待は出来ない。
そんな試験でも終わればやはり解放感がある。主な読書時間をしばらく参考書に充てていたが、これでまた好き勝手なものが読めるので嬉しい。

試験は16時前に終わり、シネマサンシャインへ。
フランス製(仏独英合作)SF「エイリアンvsヴァネッサ・パラディ」を観る。
SFコメディだと思うがよく分らない。エイリアンが人間を襲う血塗れシーンもあるが怖がらせる演出はしていない。それより動物苛めみたいな微妙なギャグの方が前面に出た感じ。他にもボケ老人が実は救い主だったり、それをウスノロがぶちのめしたりと、どう反応していいのかちょっと戸惑った挙句に笑うしかないような世界。
あのラスト(エンドクレジットの前の方)にはベティ・ブープの一編「ビン坊の結社加盟」(Bimbo's Initiation,'31)を連想してしまった。
芸能界に疎いので何も知らなかったが、ヴァネッサ・パラディは歌手で映画にも出演、ジョニー・デップと結婚し、映画は5年ぶりの復帰作だとか。ジョニー・デップと言えばチョコレート工場のウォンカ氏。最近ロードショウで観た映画(https://marukoba.asablo.jp/blog/2005/09/29/9569071)がこんなふうに繋がるとは。
500円で買った袋入りのプログラム、開けてみたらポスターが出てきた。裏に解説などあるが情報量少ない。

映画の後、ジュンク堂にまわって『モンティ・パイソン正伝』を買う。
原題は "THE PYTHONS AUTOBIOGRAPHY BY THE PYTHONS" で、パイソンズ6人の語りを映画評論家のボブ・マッケイブがまとめた、ということらしい。
本体3,800円、451ページ。こんな厚くて重い本をいつ読むのか、誰も知らない。もちろん自分も知らない。

※この記事はミクシィ日記より転載。日記にはK田・T(ミクシィネーム:さざんかQ)氏より、以下のコメントを頂いていた。
<テリー・ギリアムの頓挫した前作「ドン・キホーテを殺した男」(その顛末を描いたのがドキュメンタリー「ロスト・イン・ラ・マンチャ」)の主演俳優とヒロインがジョニー・デップとヴァネッサ・パラディでした。余談ですが、ジョニー・デップの本名は「ジョン・クリストファー・デップ・ザ・サード(III世)」といいます。>

2005/10/13(木) アニドウ上映会2005年10月13日 19:00

18時半過ぎに到着すると唐沢俊一氏と六花(ミクシィネーム)氏が既に定位置に。間もなくK田・T(ミクシィネーム:さざんかQ)氏登場、K元・T氏は休憩時間に少し後の席にいらっしゃっていた。
上映が始まるまで、ブラック師匠の息子の秀次郎君は皆に可愛がられる、泣かせたのはうち(唐沢氏)の女房くらいだ、誰もが甘やかしてくれる訳ではないと子供のうちに仕込んでおかなくては、などの話。

今回は「仲秋の名月?特集」。なみき会長、昨夜テーマを考えては捨て考えては捨て、月に決めたのはいいが眠くてTVアニメではなく実写フィルムを繋いでしまったとか。続けて、かつて見たフィルムに「日公」とあり何のことか分からなかったが、シネスコを切り詰めて「近日公開」の左右がなくなっていることに気付いたという話。これをマクラにして上映開始。

まずは怪獣映画のダイジェスト「ジラ対ヘド」('71)。まあサイケと言うのか、光化学スモッグで校庭の生徒がバタバタというのも時代を感じさせる。
次も実写。「春雨じゃ濡れていこう」のサイレントチャンバラ映画('25)。殺陣はやっ。字幕映写みじかっ。
次は実写からTVアニメになった「ど~この誰かは知らないけれど」の1本。'72年。これも背景がサイケ風味。昔のTVアニメでいつも感じることだが、子供の自分はこれを納得して見ていたのか? 今なら笑ってツッコミを入れられるが。
ここで休憩。なみき会長が出てきて、「月○仮面」がアニメの世界に入るきっかけだった、この詞でこの曲は許せん、と「月の光を~」とちょっと歌う。上映したフィルムにエンドタイトルはなかったが、これでエンディングを思い出した。

なみき会長が「画面よりキズの方が多い」と言うアメリカ製かぐや姫は意外とまともな出来。輸出向けに日本で作ったような印象である。傷も縦線が出ているだけなのでさほど気にならない。
フライシャーはビン坊を1本。画面のcopyright表示は'30だったと思う。火星ではすべてがあべこべ。
次のラリー・ジョーダンは'69年。時代の風を吸ったアートだったのかも知れないが最早さっぱり分からん。
アヴェリー('48)でホッとする。中身はホッとするどころではない狂気の月世界だが。

休憩が入って、WDを1本('30)。タイトルにはなかったと思うが、手元の資料によるとSSの一編。
チャック・ジョーンズはダフィー・ダック('53)。お馴染みの火星人と惑星を争う。
トリはドリエッセン「ティップ・トップ」('84)。上が下か下が上か。メンドリの産んだ卵が月に落ちる。

やはりアヴェリー、ジョーンズはいいなぁ。何回見ても笑える。しかし今回一番受けたのは「月光○面」。お約束の展開のテンコ盛り、分かりやす過ぎてシュールの域に達した表現が素晴らしい。

終わって5人でサンモールの福羊(ふくラム)に入る。K田・T(ミクシィネーム:ぽんさQ)氏も登場。
肉に油がないのが北海道人の唐沢氏・六花氏には不満。たしかにお上品でやや物足りない。タレなど自前で用意しなくてはならない、これから寒くなりコートをばっと開くといろいろと仕込んであったりして、とバカ話。ガルシア・マルケスからマルケス・ブラザーズとか。六花氏は途中退場。

場所を代えて路地に入り、カウンターのみのウォトカの店ジュラーヴリ。照明が暗室の如くに赤い。冷えたウォトカが表面張力でグラスに盛り上がる。シンプルなの薬用酒みたいなの爽やかなのといろいろ5杯も飲んだか。さざんかQさんが先に店を出られたところでお借りしていた三池崇史2枚と「スカイ・キャプテン」DVDを渡す。持参したのを危うく忘れるところだった。

いい具合に酔っ払ってタクシーで北千住の叔父宅へ。

2005/9/29(木) 「チャーリーとチョコレート工場」2005年09月29日 00:00

仕事の後、池袋シネマロサにて。

バートンらしさ全開の、皮肉でグロで作り物っぽく、そして綺麗なファンタジー。
子供は吹替版を見ているのだろう、思ったより混んでいたが大人の映画として鑑賞できた。そう、これは大人の観る映画だ。

まず、ジョニー・デップのウォンカが親子関係にトラウマを持つコミュニケーション不全。
故意か事故かは微妙ながら、フリークスっぽいクソガキどもへのお仕置きが小気味よい。
そしてこれまたフリークス、小人のウンパ・ルンパの歌と踊りが楽しい。何人かに演技させて顔だけ差し替えたのかと思ったら、ディープ・ロイが一人で演じたのだという。
クリストファー・リーはやっぱり貫禄。

お遊びは「2001年宇宙の旅」。モノリスチョコを食べたら賢くなってしまいそうだ。

監督の前作「ビッグ・フィッシュ」(https://www.sonypictures.jp/he/750262)は予告を見て綺麗な作品だと思ったのだが、「大人になったティム・バートン」という評を読んでいまいち食指が動かず未見。上で大人の映画と書いたが、完成して大人しくなったバートンは見たくないのだ。「シザーハンズ」や「バットマン」の如く欠落部分を抱えた存在を描く、あるいは「マーズ・アタック!」や「エド・ウッド」の如く好きなオモチャをぶちまけてゴキゲンなのがバートンの本領と思う。

それでも家族を持つのが一番の幸せという本作は、自身も家庭を持ったバートンの変化の表れなのかもしれない。
バートンよ、いつまでもウォンカであれ。

2005/9/15(木) 「銀河ヒッチハイクガイド」2005年09月15日 00:00

一日の仕事の後、VIRGIN TOHO CINEMAS六本木ヒルズへ。23区内はここでしかやっていない。公式サイトによると全国9館での公開。ほとんど単館ロードショウ扱いだ。

大爆笑とはいかないが結構笑える。いや、日本人の映画鑑賞態度からすれば、場内から笑いの起こるH2G2(HitchHiker's Guide to the Galaxy)は大ウケと言っていいかもしれない。ひとつ挙げれば、再生中の地球、エアーズロックを赤く塗っているところは「宇宙船レッド・ドワーフ号」のオープニングを思い出して爆笑。
そもそも自分はモンティ・パイソンやレッド・ドワーフといった大英帝国ギャグが好きだ。H2G2はアメリカでの制作になって旧宗主国の薫りは大分飛んだようだが、それでも英国流のひねたユーモアは健在。

原作は買ったけどまだ読んでいない。たぶん小説はもっと面白いのだろうけど、自分的にはこの映画も大いにOK。
本作は原作の続編『宇宙の果てのレストラン』に繋げられる終わり方になっているが、さて続くだろうか。Movie Walkerでの評価は5点満点が70%と高いが、マニア受けかもね。

オマケ。映画のプログラムより仕入れたネタ。
「生命 宇宙 そのすべて」に対する答えを知りたくば、googleにて「answer to life the universe and everything」を検索せよ。
Google
wwwを検索 このブログを検索