2023/10/3(火)「政岡憲三とアニメーションの現在」展2023年10月03日 10:00

帝京大学総合博物館の企画展《「日本アニメーションの父」政岡憲三とアニメーションの現在》を観覧。
「政岡憲三とアニメーションの現在」チラシ

アニメーションの原理、旧石器時代の洞窟壁画から始まり、幻灯機などを経て、最初のアニメーション・フィルムとしてスチュアート・ブラックトン「愉快な百面相」(1906)、エミール・コール「ファンタスマゴリー」(1908)と並んでいる。この「愉快な百面相」については、杉本五郎『映画をあつめて』(1990年 平凡社)に以下引用(p.126)のようにありスチル写真も掲載されているのだが、展示は(上にリンクしたYouTube動画の通り)実写人物が絵を描いたり消したりの場面もあるが基本はコマ撮りの、間違いようのないアニメーションだった。トリック撮影のオリジナルがあり、それをリメイクしたのだろうか。
(引用ここから)
ある本によると、彼の「『愉快な百面相』は、まず彼自身が画面に登場し、黒板にチョークで人物の絵を描くと、その人物がいろいろの表情をする愉快な映画であるが、チョークを消して書き直していくので消した跡が見えて感じが悪い」と書かれている。
ところが私が入手した一九〇六年製作という「愉快な百面相」という映画は、黒板の上に白紙を張り、これに筆で黒く人物の顔を描いている。顔の上に帽子を描くと瞬間にそれが実物の帽子となり、ブラックトンが手に取って頭にかぶる。画面に酒とグラスを描き手を触れるとこれも実物になる。葉巻を描くとこれも実物となり、ブラックトンが手に取って一服する。絵が本物に変わる瞬間に描かれた人物の顔も笑ったり怒ったり変化する。
これは撮影機を止めている間に絵を本物と取りかえ、ついでに顔の絵も入れかえているだけで、止め写しによるトリック撮影である。しかも、絵の変わるところはフィルムのコマで見ると、ネガフィルムを切ってスプライスした繋ぎ目の跡がある。撮影機を止めている間に絵を取りかえるのだから、技法としてはアニメと同じだが、数分の映画の中で十枚程度の絵を取りかえて、パッと顔が変わるのではどうもアニメとはいいにくい。
(引用ここまで)

日本でもアニメーション制作が始まり、展覧会主題の政岡憲三(1898-1988)へ。アルバムや学生時代の絵画、主催したスタジオの模型、作品をダイジェストしたDVD上映など。「難船ス物語 第二篇」の原画を貼った屏風なんてものも。第一線から退いた後も人材育成に尽くし、動画技法を解説した講義録はコピーが重ねられて1980年代まで現場で用いられたとか。

「アニメーションの現在」パートには、地理的に近いという縁で日本アニメーション作品から「未来少年コナン」の原動画やセル画、「母をたずねて三千里」「赤毛のアン」の台本など。アニメ雑誌が並んだ中にはかつて所有していたものもあって懐かしい。

10時前から2時間近くいたのだが、自分以外の見学者は一人きり。静か過ぎてもったいないことである。

2023/10/3(火) 極地研/南極・北極科学館2023年10月03日 14:00

帝京大学博物館(http://marukoba.asablo.jp/blog/2023/10/03/9622926)から立川に戻り、献血(全血400ml、201回目)してから国立極地研究所南極・北極科学館まで徒歩移動。半袖でもまだ暑い。

TVアニメ「宇宙よりも遠い場所」の聖地のひとつ。
公式サイト内;「極地研」って何? ⇒ http://yorimoi.com/special/clg-3.html
やはり現場で使われた実物のもつ力というものはある。

南極点を往復した雪上車
雪上車

国際地球観測年(1957-58)のプレートの付いた地震計
地震計

やまと山脈で採集された月隕石と火星隕石
月隕石と火星隕石

越冬隊員の防寒服はモンベル製
防寒服

ウェッデルアザラシ
ウェッデルアザラシ

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