2022/5/25(水) 奥多摩周遊2022年05月25日 00:00

天気の良い平日、奥多摩周遊道路のツーリングに出た。
併せて、先日の七ツ石神社で建屋に収まっていたオオカミ狛犬(https://marukoba.asablo.jp/blog/2022/04/28/9485983)の全身をレプリカで見てみたい。他にも面白そうな民俗スポットがある。

■姫の石観音
9時前に走り出し、飯能~青梅~奥多摩。周遊道路は奥多摩湖の深山橋を渡るが、それはいったん見送って小留浦(ことずら)の「姫の石観音」へ。
道路脇の駐車スペースに入り、向かい側の小道に入ると「小留浦の太子堂舞台」がある。ダムに沈んだ旧小河内村から移築されたもので、回り舞台を備えた演劇用建物。
小留浦の太子堂舞台
姫の石にはそこから道標に従って山道に入る。倒木を跨いだりして標高差80mほどを登ると石垣の上に小屋が建っている。戸を開けて入ると微かに生臭い。石を前にして生(なま)の行為が行われているのか、はたまた石の霊力か。
姫の石観音
石の前の戸は歪んでいて引き開けることはできなかったので、外して御開帳。縦に割れ目の入った石が木の根元に抱かれるように鎮座している。石の質もツルリとしており、なるほど<姫の石>だ。
姫の石
2011年のネット記事(http://dai11.cocolog-nifty.com/blog/2011/02/post-56dc.html)の写真では建付けがまだしっかりしており、割れ目の前には木製の陽物まで置かれている。石棒は縄文遺跡からも出るが、この石も歴史時代以前から子孫繁栄の祈りを受けてきたのではないだろうか。
しっかり拝ませてもらって戸を元に戻して小屋を出る。戸の上を見ると彫り物がまた「らしい」。松茸かぁ。
姫の石観音

■七ツ石神社の狛犬レプリカ
バイクに戻ってさらに山梨側へ向かい、道の駅たばやまへ。ちょうど昼なので、食堂に入り鹿そば(900円)を注文。肉に噛みごたえがあり、滋養になりそう。売店で土産用に餅菓子を買って狛犬レプリカのことを訊ねると、教育委員会に聞けば何処で見られるか判ると役場に電話してくれた。役場に移動して声をかけると、昼休み中であろうにレプリカの置いてある公民館(役場に隣接)の2階、講堂ふうの部屋に案内していただけた。
前後左右から眺めてみると全体に素朴な印象。眼は線彫り、下顎がぼってりと厚く鼻面もはっきりせず、脚は前後とも力強さに欠ける。しかし、制作が「推測江戸時代」(https://www.sotoday.fun/?p=32997)であれば現存する狛犬としては古い部類で、洗練に欠ける造形も味だ。実物を見た時にも感じたが、やはり臼杵山(http://marukoba.asablo.jp/blog/2017/05/20/9247435)のものに近いか?
七ツ石神社の狛犬レプリカ
七ツ石神社の狛犬レプリカ
神社再建記念の冊子「狼伝承と登る七ツ石山」まで頂き、お礼を言って役場を辞した。

■奥多摩周遊道路
戻って深山橋を渡り、さらに三頭橋を渡ると「ようこそ奥多摩周遊道路」の看板。制限速度は40km。左右は緑、行く手にこんもりした山、青い空に白い雲。赤い滑り止め(?)路面のワインディングも楽しい。
奥多摩周遊道路
休日ならば飛ばしていくライダーも多いのだろうが、今日はバイク自体が少ない。たまに後ろから近づいて来るバイクには手を振って先に行ってもらい、自分はゆっくりと。どちらかと言うと対向車線の方にツーリングが多い。一度、道路端にバイクを停めて車体をチェックしている様子のライダーを見掛けたが、転倒後だったのだろうか。月夜見第一駐車場で一度止まった以外はずっと走って、九頭竜神社の駐車スペースに停めるまで30分足らず。奥多摩周遊道路は意外と短かかった。
九頭竜神社は立派な神社だが、「罰当たりな行為は不慮の事故や大病のもとになります」となかなか厳しい神様のようだ。
九頭竜神社

本日の締めくくりに、大岳山から下りてきた時(https://marukoba.asablo.jp/blog/2022/03/28/9477024)にバス待ちの短時間だけ立ち寄った檜原村郷土資料館へ。
展示されているニホンオオカミの骨は、明治の初めに大水の後の河原で大蛇の骨と思って拾い、昭和36年になってオオカミと鑑定されたというもの。
ニホンオオカミの骨
縄文時代の石棒は「神事に使われた」という説明だが、やはり姫の石とペアになる祈りだったのであろう・・・ということで、一日の旅で見たものにも上手くまとめが付いた。
石棒

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