2020/7/1(水) 荻窪白山神社・宿町御嶽神社~オオカミ狛犬探訪2020年07月01日 15:00

仕事を午後半休にして時間があるので、『オオカミは大神』に載っていた荻窪のオオカミ狛犬を訪ねた。
本の元ともなっているのであろう著者のブログ → http://asiaphotonet.cocolog-nifty.com/blog/2017/07/post-5cf2.html

荻窪で降り、上記ブログの通り、まず白山神社へ。
かつては歯の神様として知られたというこの神社の拝殿の傍らに三峯神社がある。オオカミ像は祠の左右に建つ柱に刻まれたもの。三峯神社とオオカミの繋がりを示してはいるが、狛犬としての面白みには欠ける。
荻窪白山神社・三峯神社

三峯神社のオオカミ像
それよりも、三峯神社の左手奥にある「狐霊奉安殿」前に置かれた飛翔型のキツネ像が古そう。現在は三峯神社と同じ一角に正一位稲荷神社と田守稲荷神社が並び、キツネ像は三峯神社と同様に左右の柱に収まっているが、整理される前の神社に置かれていたものを集めて「奉安殿」にまとめたのだろうか。
飛びキツネ

白山神社から青梅街道に出て西へ1.5kmほど、宿町(しゅくまち)まで歩く。御嶽神社は鳥居を構えてこそいるものの住宅の間の小さな構えで、予め番地を調べておかなければ見つけるのは大変そうだ。近くの家で練習しているらしいピアノが聞こえるなど、雰囲気の良い住宅街だ。
宿町御嶽神社
神社の鉄扉は施錠されていなかったので、開けて間近で拝ませてもらう。狛オオカミは先日訪ねた練馬の八坂神社タイプ。『オオカミは大神』でゴジラを連想していた形だ。左の阿形、右の吽形とも首周りに修復跡があり、阿形の方は鼻から顎も一度欠けたようだ。吽形は耳がなくなって頭が丸く見える。
御嶽神社の狛犬
敷地が狭くて吽形の後ろには入れないが、カメラを差し入れてシャッターを切ってみると、台座に「明治四十五年」と刻まれているのを確認できた。八坂神社のは大正二年だから、こちらの方が少し年上だ。吽形の奥に「御嶽山 眷属 石𣘺 紀念」の碑がある。御嶽山の眷属と言えばオオカミであり、碑には「明治四十五年四月吉日建之」とあるから、狛犬の造立記念なのだろう。ただ「石𣘺(橋)」は分からない。勧請といった意味があるのだろうか。祠には武蔵御嶽神社の交通安全ステッカーが貼られており、やはり御嶽山=武蔵御嶽神社であることを窺わせた。

荻窪駅に戻る途中に荻窪八幡神社がある。寛平(かんぴょう、かんぺい、かんへい)年間(889~898年)の創建と伝えられる古い社。杉並区指定有形文化財として延宝七(1679)年の狛犬(https://www.city.suginami.tokyo.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/031/591/15.pdf)を有するが、これは本殿内に安置されているとのこと。きちんと拝んでもらわないと拝見できないのかな。屋外にある安政二(1855)年の狛犬は力強い造形だ。一つ屋根に並んだ末社の右端に御嶽神社もあるのだが、置かれている像は隣の稲荷神社のものであろうキツネばかりでオオカミはいない。

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