2018/1/6(土)~1/7(日) 八ヶ岳キレット越え2018年01月06日 00:00

無名山塾の自主山行。K林・I氏リーダーの他、T中・H氏、U田川・M氏と4人パーティ。キレット越えは2014年2~3月にM井氏、F見氏と果たせないままだった(→ 2014年2月2014年3月)のがやっと片付いた。今回キレット越えは成功したものの、脱水気味で苦しく、また、ほぼ未使用のアイゼンが靴との相性が悪いのかしばしば外れてしまい、パーティには迷惑をかけてしまった。
当初の計画ではキレット越えに続けて3日目(1/8)に硫黄岳の予定だったが、荒天の予報のため2日で下山した。

■1/6(土)
小淵沢駅に9時集合、タクシーで富士見高原ゴルフコースの駐車場へ。見上げる山は黒っぽく、「ワカンは要らなかったね」。身支度して9:50出発。晴れ。
少ないとはいうものの、高度を上げて行くとさすがに積雪があり、標高2270m辺りでアイゼン装着。しばらく歩いていると自分のアイゼンが外れてしまった。これまで使っていたのは爪が減っているので、今回はデナリへ行った時に現地調達してほとんど使っていないペツル。もちろん事前に靴に合わせておいたのだが、それが緩かったらしい。改めて調整して歩き出すが、間もなく編笠山の岩の斜面で雪がなくなって外した。
強風の編笠山(2523.7m)に14時、青年小屋には14:30到着。
編笠山
小屋脇にU田川氏の5人用テントを設営して潜り込む。夕食は持ち寄りおでん。20時就寝するが、強風に撓(たわ)むテント壁に押されたり、テント内側に付いた霜が顔に降ってきたりでよく眠れなかった。

■1/7(日)
4時起床、煮込みラーメンの朝食。6時には身支度まで済んだが、強風のため待機し、日の出前に薄明るくなってからテント撤収。アイゼンを履こうとすると、昨日合わせたままなのに靴が入らない。腑に落ちないながらも合わせ直して7:10出発。風はやや収まったが相変わらず吹いている。
樹林帯を抜けてノロシバ、ギボシに上がる急斜面は踏み跡を辿って直登。どうも息が上がるのは脱水の前兆かもしれない。9:00 権現小屋で風を避けて小休止。緊急避難する人がいたのか、小屋のドアの一部が剥がされていたようだ。
縦走路の指導標に荷物を置いて権現岳ピーク(2715m)を往復する。山頂の岩には雪が着かず、山名板と鉄剣がむき出しに置かれていた。
権現岳
ハシゴを下りて少し進んでから戻ってきたという先行パーティと情報交換してから、長いハシゴを下りる。ハシゴは完全に出ており、下りきった雪面にもしっかりしたトレースがあって困難はなかった。赤岳を背にしてハシゴ突破の記念撮影。
キレットのハシゴ
ハシゴを下りて
旭岳(2672m)を越え、ツルネの下降点を観察し、キレット小屋付近でツルネの東稜を見ながら一服。なるべく水分を摂るようにしてきたが、一度始まった脱水症状は悪化こそ止まるものの短い休憩では回復せず、登りが辛くなってきた。キレット小屋はトレースから外れており立ち寄らなかったが、ルートから見えたところでは全体に雪から出ていた。2504m地点を経て岩斜面になると雪が消えてしまったのでアイゼンを外す。一部に注意を要する箇所があったものの、しばらくアイゼン無しで歩けた。要所要所で天狗尾根や真教寺尾根を観察すると、どちらにも取付いているパーティがいて、この山域の人気の高さが伺えた。

この辺からしばしば右足アイゼンの踵側が外れる。理由としては
 ・出発前の調整が結局甘く、アイゼン全長が長すぎる
 ・装着の度にバンドの留め具が前に出て、足首の屈曲により緩みやすくなった
 ・前爪を使って登るなど普通に雪上を歩く以外の負荷時に踵が浮いてしまう
・・・といったことをだんだんに考えたが、解決に至らず、何度もの着け直しでパーティには余分な時間を食わせてしまった。

稜線を辿って登ると、富士山から南~中央~北と日本アルプスを一望である。文三郎道に向かって稜線下のルートを示す道標もあるが、かつて山塾パーティがビバークを余儀なくされたこともあり、殊更に注意してそちらには入り込まないようにした。
他のメンバーは文三郎道との分岐にザックをデポして、赤岳山頂をピストン。自分は脱水で草臥(くたび)れたし、またアイゼンが外れても詰まらないので、登山道脇に腰を下ろして日向ぼっこしながら待った(14:30前後)。
行者小屋への下降中、赤岳主稜を登るパーティが見える。普通に考えると遅い時間だが、混雑を避けて登り始め、赤岳展望荘に入る作戦かもしれない。
行者小屋で休憩してから美濃戸口へと急ぐ。途中、完全凍結した沢が美しい。
凍結した南沢
18:20に美濃戸口に到着し、茅野駅までタクシー。次のあずさの指定席は余裕で取れた。

■今回のルート
八ヶ岳キレット越ルート_1

八ヶ岳キレット越ルート_2

コメント

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。

名前:
メールアドレス:
URL:
コメント:

トラックバック

このエントリのトラックバックURL: http://marukoba.asablo.jp/blog/2018/01/06/9243224/tb

※なお、送られたトラックバックはブログの管理者が確認するまで公開されません。

Google
wwwを検索 このブログを検索