2007/6/30(土)~7/1(日) A1クライミング講習&夏山サバイバル訓練2007年06月30日 00:00

アタタタタタタ・・・・!
現在ただ今、腕の筋肉痛でお前はもう死んでいる状態なのである。帰り道でザックを持ち上げれば重量感は通常の3倍、帰宅して風呂に入れば湯を汲んだ洗面器をとり落としそうになる始末。筋繊維がぶちぶち切れているのが目に見えるような有様だ。

奥多摩の岳嶺(がくれい)岩にて、二日連続で無名山塾の講習。

■6/30(土)
1日目はA1クライミング。つまり、自分の手足だけでは登れない岩壁にアブミ(簡易なハシゴ)を掛けて突破する練習。

新宿からホリデー快速で行こうと思ったら、本日夕方からの工事のあおりで運休。昨晩ホリデー快速のHPをチェックしたのに何も書いてなかった。きちんとアナウンスしろよ>JR。
列車を乗り継ぎ集合時間に少し遅れて到着すると、同様遅刻者が数名。
K澤講師に、Y川氏、Y野氏、S口・R氏がCU。同期仲間はだいたい去年の講習を受けているので研修参加だが、自分は初めてなので講習。それに本科講習生を合わせて総勢19名と大人数。

岳嶺岩の手前の集落まで車で移動。岩場までぞろぞろ歩き、A峰(『日本100岩場』による)東面(河原から見て裏側)に2本、車道へ上がる側の岩(C峰)西面に1本トップロープを張った。講師の説明を聞いてから適当にバラけて練習開始。

まずC峰で本科生が四苦八苦したのを見てからトライしてみる。そもそも取り付きからしてアブミが空中に下がってしまうが、ここは左手の岩に立ってアブミに乗り直す。しかし、その後もアブミを掛けられるピンが遠く、手を伸ばすのが苦労だ。時にはアブミの上で大きく回転してしまったり。トップロープだから何とかなっているが、リードだったら落ちているだろう。なんとかトップロープの支点まで身体を持ち上げ、引っ掛かり気味のバックアップを直してから下降。汗をびっしょりかいていた。
それに比べるとA峰の2本は素直な位置にピンがあって易しい。少しコツがわかってきたこともあって、特に苦労なく登れた。しかし、やはり腕に余分な力が入っているようだ。
この間、小雨が降ったり止んだりの天気。

研修組はY川氏の呼び掛けでB峰南面のハング越えをやっていたが、最後に自分もトライさせてもらった。ハングの下にアブミでぶら下がるところまではOK。しかし、そこからハング出口に手を伸ばすと身体が回転してしまう。持ったアブミをとりあえず手近なピンに掛け、それを足がかりにしてみるなど何回かジタバタするが、やがて腕が限界に達してギブアップ。ロープにぶら下がってアブミを一つ回収するが、もう一つはトップロープ支点の撤収に上がったY野氏に取ってもらった。やっぱりフィフィを使って腕力を温存しないとダメね。
ハングの下から出てみると、本降りになっていた。

講習を終わって奥多摩駅まで戻る。
駅前の蕎麦屋<食堂丸花>の入口に「閉店いたしました」と張り紙があってガッカリ。素朴(と言うと褒め過ぎ)な店ながら、一度食べたらすごく美味くて、次の機会を待っていたのに。で、食事はバス停脇の土産物屋兼食堂で。ここの蕎麦も悪くない。つまみのシメジのから揚げが美味。
その後、河原の東屋に集まってささやかに宴会。ここでI藤氏とK野氏、本日の講習は仕事でドタキャンしたS藤氏が登場。適度に飲んでシュラフカバーにくるまって就寝。

■7/1(日)
今日は夏山サバイバル訓練。Y田氏とS口氏が合流する一方、研究ステップなので本科生は受講せず。すると残ったのは研修参加の研究生以上ばかりとなり、K澤講師「今日は自主山行にします」。
自主ならば講習要項通りのことをしなくてもよく、懸垂中の途中固定とリーダーレスキュー(トップが墜落した場合のビレイヤーの動作)を主に実施することに。ん? 昨夜の東屋泊もビバーグ訓練かな?

岳嶺岩に移動して9:30頃訓練開始。曇り空。
2班に分かれて、自分の班はまずA峰西面(河原側)で途中固定。トップロープを張るべく、K室氏リード、S藤氏セカンドで側面から上がる。湿って草が生えた斜面は滑りそうで嫌らしく、トップロープ2本とともに側面にフィックスロープをセットした。
自分は途中固定をやるのは昨年の講習から1年ぶり。いきなり空中で固定するのも怖いので、まず地面の上でY田氏にエイト環の挟み込み式を教えてもらった。エイト環に指を入れてロープを押さえ、ハーネスに掛けたカラビナで折り返す。引上げたロープを上側のロープの間に挟み込んで固定。折り返しに使ったカラビナは固定解除後にハーネスに残しておいても邪魔にはならない。
それを実際に空中で試して下りた後、今度はY川氏から「エイト環へのロープのセットはどうやってます?」と訊ねられた。いつも上側と下側のロープが接触しないようにしているのだが、それよりも下側ロープが上側を押さえるようにセットした方が制動が効くので懸垂向きとのこと。それでもう1回懸垂下降。
次にエイト環なし、環付きカラビナにロープをハーフマストで掛けての下降中の固定。これはしっかり押さえておかないとズルっと下がってしまう。

これだけやったところで、C峰西面でリーダーレスキューをやっていた班と交代。昨年は衝撃体験との組合せで、リードに見立てた砂袋を落し、その荷重を回避してビレイヤーがロープから離れるという想定だった。今年は衝撃体験はなし。Y野氏がダブルロープで登っていて墜ちた役でぶら下がってくれた。
しかし、これも1年ぶりでほとんど忘れている。まずレッグループのカラビナを利用して仮固定。メインロープにプルージックを付け、ビレイ支点に掛けたカラビナにハーフマスト+マリナーノットで繋ぐ。これで仮固定を解除すればプルージックの方に荷重が移り、ビレイヤーは自由になれる・・・のだが、仮固定を解除したらプルージックがメインロープとともに上がって行き、Y野氏がだいぶ下がってしまった。ともかくビレイを解除して救助活動をしたという想定で、再びビレイ体制に戻って仮固定、支点側のハーフマストを滑らせてゆっくりメインロープに荷重を戻し、リード役を下ろして1セット完了。
次の人からは、登り始めのランナーのつもりでビレイヤーの前に支点を追加した。ぶら下がり役も交代し、各人がやってみると、メインロープにセットしたマッシャーが効かずにリードが下がってしまったり、ビレイ支点の流動分散の1本だけにカラビナを通してしまったりと失敗もいくつか。通り一遍にうまくやるよりも少し失敗した方が問題点が明らかになっていいだろう。

I藤氏、K野氏は沢の徒渉&救助練習をやっていた。手が空いた時に見ていると、ロープを付けたI藤氏が対岸をヘツっていてドボーン! それを流されないように止めるという訓練(だと思う)。

講習だと他に衝撃体験、自己脱出、沢の徒渉と盛り沢山でひとつひとつには時間をかけられないのだが、自主という形で必要度の高い要素を重点的に練習できてよかった。

16:30頃終了。駐車場で解散となり、S木・Y氏と一緒にY田氏に朝霞まで乗せてもらった。駅から少し離れた店でS木氏と酒&食事。

≪豆知識≫
A1=アブミではない。人工登攀のグレードが次のように定められていて、アブミ使用はA1に当たるのである。
 A0:人口の支点に足を乗せたり、そこに掛けたカラビナを掴んで登る
 A1:支点が確実で、動作も易しい
 A2:支点が不確実か、動作が難しいかのいずれか一方
 A3:支点が不確実で、動作も難しい
A0の定義が他と異質だが、これだけ日本独自の概念のため。
・・・ということを、この日記を書くために調べた。今までA1=アブミと思ってました(爆)

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