2006/8/10(木) 『究極のサイエンス 不老不死』 ― 2006年08月10日 00:00
先日著者サインをいただいた(https://marukoba.asablo.jp/blog/2006/08/05/9638149)金子隆一氏の新刊を読了。
SF系サイエンスライターとして、著者自身が楽しみながら書いたのではないか。不老不死を求めてきた人間の歴史、老化のメカニズムに関する現在の知見を要領よくまとめた後、肉体の不老不死が実現されたら世界はどうなるか、そこで発生する問題を解消する情報系生命への進化を語る。
SFの醍醐味のひとつは、科学あるいは科学的思考という根拠を持った空想を暴走させてバカ話の領域に突入することだと思っているのだが、正しくそのセンに沿った展開。ただし、SFを超える予想(バカさ加減)が示されている訳ではなく、あくまでもサイエンスに踏みとどまったという印象。それでも(それだからこそ、か)、SFの領域に近づく科学は面白い。
意識のコンピュータへのアップロード/ダウンロードに関しては楽観的過ぎる気もするが、1冊でこの分野を概観することが出来てお買い得。
この本、池袋ジュンク堂では精神世界の棚にオカルト本と一緒に置かれていた。このタイトルでは無理もないとも思うが、中身は考慮しないのね。
アマゾンではいきなりマーケットプレイスで\8900。プレミア付き?
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