2015/1/11(日)~12(月) 北八ヶ岳・縞枯山~黒百合平2015年01月11日 00:00

無名山塾の技術委員会企画。自分がリーダを務め、サブリーダ:F見・M氏、メンバ:K田・K、T浦・R、I上・M氏(以上3名女性)の5人パーティ。
技術委員会企画は半分講習みたいなもので困難は少ないルートだが、I上、T浦氏の足が遅くて全体のペースが上がらず、リーダとしては苦労だった。

■1/11(日)
あずさ1号で茅野、そこから北八ヶ岳ロープウェイ山麓駅までタクシーでちょうど\8000。ロープウェイはスキーヤーやボーダーを詰め込めるだけ詰め込んで片道\1000(タクシー車内にあった割引券で\100値引きになった)。
山頂駅の通路脇で身支度して外に出る。そこにあった北八ヶ岳案内図を確認して歩き出したのが11:10。曇り。
縞枯山荘を通過し、雨池峠でアイゼンを着ける。が、ここは風が通って寒い。縞枯山方向の道を樹林に入れば無風で、そこで支度しているパーティもいた。
トレースはしっかりしているが、枝が被さってトンネルになっている箇所は這って潜り抜ける。
枝のトンネル
徐々に傾斜が急になる(それでも普通に歩いて登れる、易しい道だ)と二人のペースの遅さが目立つようになった。樹林にいるうちに休憩し、縞枯山(2403m)は立ち止まるのみで通過(13時)、茶臼山(2384m)まで進んで13:50。ここでメンバに問題を出す。「これまでのペースから考えて、キャンプ地の高見石小屋への到着予想時刻は?」 エアリア(昭文社の山と高原地図)のコースタイムでここまで90分のところに3時間近く掛かっている。ここから高見石まで地図で110分あるので、答えは18時近くだ。夏でも18時は遅い、まして雪山においておや。幸い天候は穏やかだが、暗くなれば危険も予想されることを認識してもらった。
しかし、下りになると俄然ペースアップして、麦草峠には14:50。ほぼエアリアの時間である。
麦草ヒュッテからは薪ストーブだろうか、煙が流れ出ている。普通ならそろそろ行動終了の刻限で、ここからトレースが消えてラッセルになるようならヒュッテに逃げ込むのも選択肢のうちと内心考えた。また、丸山を越えて高見石に直行するのではなく、アップダウンの少ない(その分長い)白駒池経由のルートもある。が、丸山に向かうルートはよく踏まれており歩くのに困難はなさそうだ。エアリアの5割増しとして16時半頃には到着できると見込みを立て、計画通りに進むことにした。
予想通りに歩きやすいトレースだが、相変わらずペースは上がらない。ごく緩やかな登りで立ち止まってしまうI上氏に「リズムを作って一定のペースで」とアドバイスし励ましたが、通じたかどうか。そんな状態であり、また雪山での行動指針を示すためもあって、「高見石まで行くけど、途中にテント設営できる場所がないか注意しながら歩いて」とメンバに指示を出す。2212mの小ピークを越えると、樹林の間に設営できそうな箇所がなくもなかった。ただ、樹木からなるべく離れないと落雪がありそうだ。ようやく丸山(2329.6m)の指導標を通過し、16:40 高見石小屋に到着。
だんだん暗くなってくる中でテント設営する。F見氏の4人用と自分の2~3人用だが、テント場は案外狭く、いい場所は空いていない。先に張られているテントの近くに4人用の場所を決め、2~3人用は傾斜を切り崩して底面積ギリギリの平面を作る。コメツガやシラビソの葉が混じる雪は樹から落ちたものかもしれない。テント料金は一人\550。
4人用テントに集まって食事。今回のメンバは自分以外に酒を嗜まないのがつまらないが、肉と野菜の鍋は美味かった。F見氏は体調の関係で食事は摂らない。水は各自1リットル程度持参させた分で明日の行動用まで確保でき、雪を溶かしての水作りを実践する機会はなかった。もっともテント周辺の雪はゴミが多くて水作りには向かない(小屋から50円/500ccで買うことも可能)。
就寝は4人用に女性3人、2~3人用に自分とF見氏。食事中から降りだした雪は夜中にもさらさらとテントに落ちていた。

■1/12(月・祝)
3:30起床。雪はやんでいるが、かなり積もってテントを圧迫している。2時間でのテント撤収を目標にしたが、やはり初心者は準備に手間取って6:20出発。
小屋前の指導標を確認して天狗岳方向に踏み出すと、まったくのノートレース。すぐに進路に迷うが、薄明るくなったところで樹幹の道標を見つけて樹林に入っていく。10分ほど雪を蹴散らして快適に進んだが、広くなったところでいきなり太腿まで潜る。道から外れたのは明らかで、確実な地点まで戻ってからルートを探し、樹林の切れ目を見出した。ルートに乗ったところ(2249m付近)でアイゼンをワカンに着け替える。小屋にいたパーティも上がってきて後は追い抜かれる一方だが、トレースを付けてもらえるのは楽だ。
雪の梢
樹林帯を抜けると風が強い。中山展望台からは青空の下、雪だるま状態の樹木が群れを成している景色を拝むことができたが、風がたまらないので集合写真を撮って早々に先へ進む。
雪だらけ
中山展望台にて
再び樹林を抜けると中山(2496m)のピークを越えた地点で、ここは風も静まって陽の光が気持ちよく、東西天狗岳をはじめとする眺望も素晴らしい。ここで9:20。この先の中山峠から東天狗岳をピストンする計画だが、下山後のバス時間を考えると全員で行くのは不可能だ。足の速い自分とK田氏だけでピストンするなら可能性はあるか・・・とも考えるが、それもギリギリなので、東天狗は割愛することとした。
エイリアンみたいな樹氷
中山峠を経て、10時過ぎに黒百合ヒュッテ到着。渋の湯からのバスは15時前なので、ヒュッテに入り、食事などして時間を潰す。エアリア記載のコースタイム105分に余裕を見込んで、12時に腰を上げた。ルートは最後に凍った斜面があるかもしれない程度だが、初心者が捻挫でもしたら詰まらないのでアイゼンを着ける。
ところが、下りは皆速い。結局危険箇所もなく、13:20に渋の湯に着いてしまった。装備を片付けた後、1時間も外でバスを待っている訳にもいかないので、渋の湯に入る。以前に浸かった時にはお湯がぬるくて風邪を引きそうだったが、今回は普通に暖まった。バスは2台来て、茅野に直行する1台に乗れた。

同じ日程で阿弥陀岳南稜を登っているS木・Y、K林・I氏と連絡を取り合おうと言っていたのだが、茅野に着いても電話もメールも通じない。自分は少し待ってみようとあずさを一本見送ることにした。K田氏が付き合ってくれ、他のメンバは駅で解散。
駅前の蕎麦屋に入り二人で天丼など食っていたが、結局連絡を取れないままあずさの時間となった。後で聞いたところ、夜中の雪で猛烈なラッセルになり下山が遅れたとのことだった。

■今回のルート
縞枯山~黒百合平ルート

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