2014/7/8(火) 「オール・ユー・ニード・イズ・キル」 ― 2014年07月08日 00:00
シネマサンシャインにてレイトショウ、\1300。
よく出来ていて面白かった。しかし、最後がなぜこうなるのかが理解できない。何か見落としてる?
苦痛をほとんど感じさせずに数限りない「リセット」を繰り返すのはやはりゲーム的で、その辺が表層的と言えば言える。しかし、それを欠点としてあげつらうような作品でもないだろう。
2014/7/22(火) 宇宙博2014 ― 2014年07月22日 00:00
2014/7/22(火) 「思い出のマーニー」 ― 2014年07月22日 15:00
宇宙博の次は「思い出のマーニー」。
米林監督、前作「借りぐらしのアリエッティ」に続き、良作。
ただ、脚本にちょっと納得が行かず、セリフが空々しく聞こえる箇所があった。種明かしを全部説明台詞でやってしまうのも上手くない。しかし、再見すれば印象が変わりそうな作品なので、もう1回観てもいいな。
2014/7/26(土)~7/27(日) 駒ヶ岳~雨飾山 ― 2014年07月26日 00:00
無名山塾の自主山行。単独で、昭文社の山と高原地図(以下「エアリア」)の破線ルートから雨飾山を縦走。
予想以上の難路だったが、それよりも土曜日の猛暑にすっかり消耗してしまった。
深田百名山を狙っている訳ではないが、数えたところ過半数超えの51山目だった。
■7/26(土)
糸魚川駅からバスで30分足らずの大神堂(だいじんどう)入口。猛暑日の10:55、ザックに付けた温度計は35℃を指し、日差しが肌にピリピリとくる。東に見える絶壁を擁する山が駒ヶ岳のようだ。
駒ヶ岳の指導標に従って舗装路を歩き、11:45に登山口。地形図(国土地理院の2万5千分の一)にはバス終点の別所付近から尾根を上がる道があるが、現在は大神堂からがメインらしい。地形図の752m地点を目掛けるように伸びている線だ。すでに汗が滴っている。日陰でも30℃。ここまでズボンの裾を外して短パン姿で来たが、登山道は左右から草が出ているので裾を戻した。
30分ほど登ると駒清水。沢から蛇腹ホースで水を導いている。傍らの柱に被せてあったコップを使おうと持ち上げてみたら中には大きな繭がいくつも入っていた。たぶん蛾になるのだろうが、虫嫌いなら悲鳴を上げそうだ。ここより上にもっと豊富な水場があるとの記録を読んでいたので、ここでは行動用のペットボトルだけ満たす。
やがて急登になり、暑さにくらくらしながら登っていく。道の傍らに出ている真っ赤なキノコはタマゴタケだろうか。
こんな尾根上に水があるのかと不安になった頃に沢音が聞こえ、<島滝沢「いっぷく」>のプレートに到着(13:05、標高1080m付近)。プラティパスにたっぷり3l+ペットボトル2本を満杯にし、身体をクールダウンした。
ここから岸壁に向かう登りは地面が見えないほど草が茂っている中にロープが伸びている。道は断崖が屋根のように覆い被さる下を通り、ロープが続く。途中、水の流れもあるが汲めるほどの量ではない。Webで読んだ記録ではこの途中に「バンド」「すくみのテラス」といったプレートが付いているらしいのだが記憶にない。別のルートなのか、それとも暑さに朦朧としていたのか。
岸壁を乗り越したのだろう、傾斜が緩くなってからしばらく歩き、14:40 祠と三角点のある駒ヶ岳山頂(1487m)に到着。エアリアにここまで3時間50分とある通りだが、途中クールダウンのために休み休みだったので、だいぶ時間を食った気がする。少し雲が出てきて、雨飾山方面は隠れてしまった。
駒ヶ岳からの下りはまたクサリ、ロープの連続。しかもロープにはかなり古いものが混じっている。なるべく木の根を掴むなど人工物に頼り切らないよう心掛けたが、鬼ヶ面山との間の鞍部に下りる箇所はロープ以外に手掛かりがなく足場も遠く、頼らざるを得なかった。ロープが切れでもしたら滑落必至である。エアリアの危険マークはこの辺のことだろう。
鞍部に下りる前にそそり立つ鬼ヶ面山を見て悲しくなる。すでに15:30、暑さでバテ気味、鬼ヶ面山を越えなければテントを張れそうな地形はない...
鞍部でクールダウンしていると作業着姿の5~6人が下りてきた。地元の山岳会の方だろうか、鬼ヶ面山の向こうまで登山道の刈り払いをし、道具を残して引き上げるところとのこと。ご苦労様です。
腰を上げて登りにかかると腿の筋肉が悲鳴を上げるが、無理やり動かして一歩一歩踏み出す。鬼ヶ面山は二つのピークを持ち、地形図では両方を破線(道)が通っているのだが、道を辿るうちに最初の1591mピークは巻いてしまった(エアリアには「西側を巻く」とあった)。二つ目のピークにはロープが付いていて上がれた(16:30)が、周囲を見回しただけで道に戻って進む。
ここからまた急降下し、緩やかな小ピークを越えるとようやくテント予定地の鞍部(17:05)。傾斜がふたたび上を向く手前に道脇のちょっとしたスペースを見つけ、草の上にテント設営。
入ってみると床が少々傾いているが、一人で寝るだけなので問題ない。この時間に誰も通るはずがないので、汗でぐしょ濡れのTシャツとズボンを脱いでテントに掛けたものの、もはや乾かすだけの力は太陽になかった。しばらく裸でテント内にひっくり返っていたが、仕方なく濡れたものを身につけ、食欲も出ないのでお茶とスープを飲み、海草サラダを少しだけ食べる。蚊もいるが、積極的に刺しに来ないので助かった。一度目を覚ました時に外でガサガサしていたのは小動物かもしれないが、静かな夜だった。
■7/27(日)
4:30 雲の多い晴れ、17℃。今朝は雨飾山方面も見える。草の露で濡れそうなのでスパッツを着けて出発。
海谷高地へと向かう道を分けるとロープやハシゴの急登。また古そうなロープだと思って見ると、うわ、木に食われてる! 樹幹に付けたプレートが呑まれかけているのは見たことがあるが、ロープは初めてだ。そんなロープや樹木を頼りに急斜面にへばりついて鉄ハシゴに移ると、そのハシゴはずっと下まで伸びている。下に巻き道があるのだろうか。
鋸岳手前の岩峰に上がろうとしている時に雷鳴。下の方にはガスが出てきた。岩峰に上がって休憩中に小雨がぱらつく。鋸岳を前にしていよいよガスが上がってきてふたたび雷鳴、降り出した。雨具を着て汗で濡れるより雨に濡れた方がさっぱりしているのでスパッツだけで雨具上下は使わない。
稜線上を歩いていくと右に下る分岐があり、そこを直進した先が鋸岳山頂(1631.0m)、5:35。地味なピークで三角点にも山頂標識にも気付かなかったが、後でGPSの軌跡を確認すると確かに頂を踏んでいる。何も見えないので先ほどの分岐に戻り、下りにかかった。
この下りにもクサリ、ロープあり。クサリは頑丈なイメージがあるが、根元を見ると退色したスリングだったりするから油断できない。山頂直下の急降下をこなすとようやく楽になり、6:20 雨飾温泉への分岐で休憩。樹幹に糸魚川市の警告が張ってある。「駒ヶ岳~鋸岳 通行要注意 鬼ヶ面山と鋸岳間で土砂崩落のため、健脚者以外は通行不可」。よーく分かりました。
土砂降りの勢いだが、昨日の暑さが続いていたら挫けてここで下山していたかもしれない。それにしても、まだ昨日の消耗が完全には回復しておらず、胃の辺りが少し気持ち悪い。歩き出して羽虫が口に飛び込んだ途端、空えずきしそうになった。樹林の緑は濃く、足元を水が流れ、天気に恵まれれば気持ちの良さそうな登りだ。急登を頑張って稜線に上がると一時的に降り止んだが、その後は雨飾登頂まで、激しくはないものの降っていた。雷鳴は先ほどの2回だけで止んだようだ。
8:20 金山(かなやま)から続くシゲクラ尾根との合流、大曲り。沢の水を飲んで雨飾山へ向かう。草原を刈り払ってあるが、登りがキツい。足元にヒキガエルや小さなカエルが姿を見せる。風が強くなってきたのは北海道を通過する低気圧の影響か。
9:20 笹平に到着。これでエアリアの破線ルートは終わり。ここまで刈り払い以外の誰にも会わなかったのに、雨の中、道標前を次々に人が通る。風が強く、さすがに体温を奪われそうなので雨具の上を羽織った。
雨飾山頂へは平坦部があって、その後、最後に岩がちの急登。登りきると高みがふたつあり、まず右へ。並んでいる古い祠と石仏に手を合わせてからもう一方へ。山頂標識はこちらに立っており、9:55 雨飾山(1963.2m)登頂。こちらにも祠と、大網講と読める新しい碑がある。小谷村大網地区というのがあるそうだから、そこに信仰登山が残っているのだろうか。居合わせた夫婦ものと写真を撮りあう。一瞬よろけるほどの風だが、雨はほぼ止んだ。
笹平に戻り、小谷温泉に下りる道に入ると次第に雲も取れてきた。エアリアに水マークのある荒菅沢にはまだ雪が詰まっていた。雪の上を渡ったところにベンチがあったので一休み、靴の中まで濡れてしまったので靴下を絞る。暑いのでスパッツはもう着けない。淡々と下り、最後に木道があって 12:50に登山口。舗装路を雨飾荘に向かって歩いていると、後ろから来た車が「露天風呂まで乗っていきますか?」と声を掛けてくれた。お言葉に甘えて雨飾高原露天風呂へ。話をしてみるとこの人も山ヤで、山中で会った刈り払い隊も顔見知りかもとのこと。
雨飾荘で缶ビールを買い、南小谷駅行き14:19の村営バスに乗った。
■今回のルート
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