2007/9/15(土) 武部本一郎展2007年09月15日 00:00

この連休は雨と思っていたのが持ち直したようで意外な上天気。これなら山行を計画しておけばよかったと思っても後の祭りで、雨用のイベントのつもりだった武部本一郎展を観に弥生美術館へ。
会期が終われば美術館の「開催中の展覧会」ページは書き換えられてしまうから、一部引用しておこう。
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 1960~70年代、SFアート界に彗星のごとく現れ、エキゾチックで繊細な抒情性をもったヒロインを描き、熱狂的な支持を得た画家に武部本一郎(1914-1980)がいます。本展覧会は、その武部の没後、初の回顧展です。(中略)
 本展では、一躍武部の名を知らしめた東京創元社や早川書房のSF作品の原画を中心に展示し、比肩なきSFアートの魅力をご紹介するとともに、初期に手がけた街頭紙芝居や、「ガラスのうさぎ」「かわいそうなゾウ」に代表される児童書のカバー絵・口絵・挿絵も展示し、多岐にわたる武部アートの世界を展観いたします。
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児童ものの表紙等をまとめて見ると「典型的な絵」という印象を受ける。それ故、馴染みつつも画家を意識することなく、安心しきって物語世界に没入していたのかもしれない。かつて買い揃えたポプラ社の少年探偵シリーズの一部もこの人だったんだなぁ。
年代順に進んでSFを手掛けるようになり、お目当ての火星シリーズへ。やっぱり<SFは絵だねぇ>。デジャー・ソリスの原画を前に「美しい」と呟いてる男(30代後半くらいか)がいたのはちょっと恥ずかしかったが、内心では同意。印刷ではなかなかディテールやタッチが出ない。原画を1枚欲しいものである。
同じ火星シリーズの原書の絵を並べたコーナーもあった。それはそれでいい絵だと思うが、比較すると武部の抒情性が際立つ。比較作品の中には小松崎茂の西部劇風のも1枚あった。

出品されている精悍な鷹の絵が「中島梓氏蔵」だったり、並んでいるハヤカワ文庫や創元推理文庫が「加藤直之氏蔵」だったりするのも、暗に武部の影響ぶりを展示しているようだった。

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