2022/9/26(月)~9/27(火) 丹沢・丹沢山~蛭ヶ岳2022年09月26日 00:00

この夏は、母の病院やら居住地区の活動(街路脇に花を植える)やらそれらと天候との兼ね合いやらで、山に行けていない。7月は大雪山に登った(https://marukoba.asablo.jp/blog/2022/07/27/9516654)のでまあいいが、8月は飯能のゴミ拾い(https://marukoba.asablo.jp/blog/2022/08/27/9521529)だけだ。9月は月末になってようやく出かけられる晴れ間を捉まえた。しかし、すぐに天気が崩れ始める予報のため実質一日のみの行動で翌朝早々に下山できるルートを探し、丹沢へ(結局雨の降り始めは遅れたのだが)。
丹沢はボッカ訓練の大倉尾根(https://marukoba.asablo.jp/blog/2021/12/04/9445765)以外は案外と歩いておらず、丹沢山や蛭ヶ岳は20年以上ぶりだ(https://marukoba.asablo.jp/blog/2001/05/26/9529015)。

■9/26(月)
本厚木から宮ヶ瀬の三叉路バス停へ。バス停横の短い草の生えた空地で地図を見ていると軽トラが停まって「蛭がいるから注意しなよ」。ハイと返事すると軽トラは去ったが、山の中ばかりでなくここにもいるという意味だったかもしれない。登山口に移動してアスファルト歩道で身支度中に早くも2、3匹たかってきた。
8:50 行動開始。登山届ポストを過ぎて行くと「丹沢山 10.7KM」の指導標がある。もう少し上がると石段の上に山の神の祠が並んでいたので山行の無事をお願いした。
しっとりした樹林の道でふと足がむず痒い気がしてズボンの裾をめくると、いた! ライターの火を近づけても自分のスネ毛が焼けるばかりでいっかな離れず、結局むしり取る。この後も気づくと脇腹に張り付いた奴もいて、この登り始めで左足スネと腹とを5~6箇所噛まれた。
蛭
御殿森ノ頭(653m)で蛭を退治しながら一休み。ここで、一緒にバスを降りた軽装男性を見たのを最後に、丹沢山頂まで誰にも会わなかった。
高畑山への分岐にある石積みは炭焼き跡だろうか。草原を短く突っ切った高畑山(766m)山頂で、また靴に付いた蛭を始末。ここでようやく蛭から解放された。
高畑山の巻道合流を過ぎて行くと、崩壊箇所に掛かった桟道などがだいぶ古めかしい。危険なことはないが、あまり整備の手が入っていない印象。
古びた桟道
一方、キンヒヤシ前後のクサリは新しかった。
キンヒヤシのクサリ
早く風の通る尾根上に出ないかと思いながら歩き、急坂に大汗をかいて本間ノ頭に12:10到着。ここには標石があり、手持ちの昭文社山と高原地図(2011年版)には「1344.9」と小数点以下の標高が記載されているが、地形図では三角点表記無しの「東峰 1345」だ。基準点成果等閲覧サービスでは三等三角点「鳥屋村 1344.90」となっている。「鳥やシカなどの動物たちを保ごしている場所です・・・皆さんもかわいがってください」の看板は何時のものだろうか。
鳥獣保護
まだ新しい階段で本間ノ頭から下りて登り返すと無名ノ頭(1350m)。また下りて登ると円山木(えんざんぎ)ノ頭(地形図では中峰、1360m)。倒木を乗り越えて急斜面を下りやや緩やかに登って太礼(たれい)ノ頭(地形図では西峰、1352m)。本間ノ頭から太礼ノ頭までのアップダウンが「丹沢三峰(みつみね)」で、地形図の「東、中、西峰」はそれを意識したのだろうが、実際に三峰として見えるのは本間ノ頭(東峰)ではなく無名ノ頭とのこと。蛭ヶ岳から望んだ場合でもわずかに高い無名ノ頭の方が手前にくる。
アップダウンは一段落して、植物保護柵やベンチのある散策路ふうになる。瀬戸沢ノ頭(1375m)を過ぎ、丹沢山への登りは階段や木道。階段手前の足置きになっている切り株は困り顔だ。
困り顔
天王寺峠・堂平方面への分岐を見送り、14時に丹沢山(1567.1m)登頂。昭文社地図のコースタイム(5時間55分)より若干早いが、やはりパワーが落ちているなぁ。
丹沢山頂
蛭ヶ岳へ向かう道は階段が続く。不動ノ峰へと至る道が見通せて気持ちが良い。蛭ヶ岳は不動ノ峰の右奥に見えている。左手の谷間を流れるのは箒杉沢か。
不動ノ峰
箒杉沢
建屋の内外にベンチを備えた不動ノ峰休憩所は昭文社地図に「展望よい」とある通り、気持ちの良い場所だ。その先の水場は地図では道脇のように見えるが、実際は5~6分も下った沢で足元も不安定(もっと下れば安定するかもしれない)。地図に「涸れることあり」とあるが、今回は十分に汲める流量があった。水場はこの先にもあるので喉を湿らせただけで戻る。
不動ノ峰(1614m)を越えると蛭ヶ岳の頂に山荘が見えてくる。その左で雲に隠れているのは大室山~加入道山辺り、中景は檜洞丸。
蛭ヶ岳へ
笹原の道の中にゴツゴツした岩が突き出た鬼ヶ岩からの降下はクサリを掴むことも無く通過し、神奈川県最高峰・蛭ヶ岳(1673m)に15:45登頂。蛭ヶ岳山荘前のベンチから、登ってきた宮ヶ瀬湖から丹沢三峰、丹沢山が眺められる。山荘で蛭ヶ岳のバッジ(500円)を購入。
蛭ヶ岳より丹沢三峰
小屋横を通り抜けた山頂広場から北へ向かう道に入る。地図の[迷]マーク箇所は尾根の分岐だが、道なりに素直に歩いて意識することはなかった。
16:50に原小屋平。沢音のする原っぱの奥に行くと「←水場」のプレートがあった。
原小屋平
そこから下りると薄い踏み跡に沿って腐ったロープが張られている。その先の斜面に水流があり、すぐ上から湧き出している様子。ここでたっぷりと水を汲み、タオルと頭に被っていたバンダナを洗った。斜面を少し下りれば傾斜が緩んで水も汲みやすそうだが、そちらへ垂れているロープは信頼できるかどうか。行き帰りはトラバース気味ながら結構な急斜面を横切るため、もしヘッドランプで下りていくことになったら相当怖いだろう。原っぱに戻ると17:10、木間から夕陽が射している。
ベンチのある姫次で日没となり、ヘッドランプを点けて18時過ぎに黍殻避難小屋に到着した。2014年建替えというきれいな小屋は無人。食事の後で星を見ようと外に出ると、小屋前の広場の端辺りに光点が二つ三つ動いている。他に人がいたのかと思うと光が増えて鹿の群れと判った。小屋はそのまま貸切で、快適な一夜を過ごせた。

■9/27(火)
4時半出発。ヒル・マムシ注意の看板と水場への指導標を過ぎて分岐に入り、黍殻山(1272.8m)に4:50。焼山(1059.6m)には5時半。「表丹沢開発促進協議会」の建設になる展望塔に上がると、ちょうど日の出だった。蛭もまだ寝ているのか、ここまでは無事。
焼山
朝日の射す中をどんどん下り、指導標に従って焼山登山口バス停(西野々へも同じ0.8km)へと折れるとすぐに林道に出た。靴下を這い登ろうとしていた蛭を退治してからゲートを通過し、バス停に6:45。そこの神社にお参りした後、裏手の公衆トイレで上半身を拭ってTシャツを替え、バスを待った。

■今回のルート
丹沢山~蛭ヶ岳ルート

Google
wwwを検索 このブログを検索