2021/7/19(月) 「竜とそばかすの姫」2021年07月19日 10:00

「竜とそばかすの姫」鑑賞@イオンシネマ板橋。

自分を差し置いて見ず知らずの子の救助に向かい死んだ母、その行為を非難するネット世論がトラウマとなって現実世界では歌えない女子高生すず。仮想世界Uでの彼女はトラウマから解放されて歌姫ベル(belle)となるが、乱暴者として自警団に追われる竜と出会い、彼を救いたいと願う。しかし、現実世界での通話は拒絶され、信頼されるためにUでの化身を解く。そして舞台は現実に戻り、母と同じく身をもって弱者を助けようとする。
アバターをまとうことによる仮想世界での解放を肯定しつつも、それに止まらない現実での成長、父母や身近な人たちの理解、他人との関わりあいを描く。

Uでの自らの命名はすず(鈴)→bellという形に描かれているが、細田守監督の発想の源は「ネットで『美女と野獣』をやってみたら」(https://www.asahi.com/articles/ASP7J3V9DP7HUCVL01B.html)だそうなので、そちらのヒロインに合わせたものでもある。実際、ベルと竜とのダンスシーンはディズニー映画(当時はCGを駆使したカメラ移動が新鮮だった)にそっくりだ。
竜の小さなお供(AI)たちは最初ベルに協力的に見えないが、終盤では助けてくれる。警察組織の必要性を認めないU創設者の設定と繋がっているのか。クリオネは竜の弟だったのか。気づいていない仕掛けがまだありそうで、もう一度観たい。

東京に向かうすずの向こう側の席で眠りこけているマスク姿のおっさんは監督ではなかろうか。
すずの母の声が島本須美さんというのがオールドファンには嬉しかった。

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