2005/10/2(日) 丸木美術館2005年10月02日 00:00

お天気もいいし、最近バイクを乗り出していないのでちょっとお散歩。
大雑把な方向だけで特に目的地もなく走っていると、道端の丸木美術館入口の案内が目に入った。
地元ながら、たしか中学生時分に一度入ったきりだ。先日『夕凪の街 桜の国』を読んだ(https://marukoba.asablo.jp/blog/2005/09/19/9547711)こともあり、およそ30年ぶりに入ってみることにする。大人1名735円。
丸木美術館チケット

「原爆の図」は美術館のホームページに掲載されているが、実物はそれぞれが展示室の一面を占有する大きさ。1950~54年に描かれた第8部までは原爆投下後のヒロシマの地獄絵図。それ以降は制作が間遠になって最後の第15部は82年。平和運動とか民族差別の告発とかの主張も入ってくる。

やはり圧巻は第8部まで。丸木位里は原爆投下3日後に、俊は1週間後に広島に入り救援活動を手伝った。そこで見たこと聞いたことを絵の形にするまでに5年掛かっている。絵から被爆者や画家の呻きが聞こえるようだ。

それ以降も「第12部 とうろう流し」など見ると、追悼ばかりでなく贖罪のために流される灯籠もあるのだろうと考えさせられる。

「原爆の図」以外に、「アウシュビッツの図」「水俣の図」など、さらに大部の展示あり。日本の暴虐を描く「南京大虐殺の図」も凄まじい。
被害者意識で描くのではない、広く反戦、反核、人権を踏みにじる権力への異議申し立てを貫いた画家夫婦だったのだろう。

この丸木美術館、存続の危機にあるという。
この日記を書くためにホームページを見て知った。今日は絵を見ただけで出てきてしまったが、いくらかカンパしてくればよかったな。
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