2006/10/1(日) 心筋梗塞(友人のこと)2006年10月01日 00:00

中学以来の友人O倉・K氏が心筋梗塞をやって入院したので見舞いに行く。
一昨日の晩に本人からの電話で入院していたのを知ったのだが、とりあえず安定しているということで、今日になった。

話を聞いてみると、就寝中に胸部に「カマボコ板を押し付けられたような」痛みを覚え、家族に救急車を呼んでもらった。診察の結果コレステロールで血管が詰まっており、代替の血管を広げるためにアルミ製のパイプを入れた。それでとりあえず落ち着き、安静が解けて車椅子で公衆電話まで行けるようになったところで連絡をくれたという経過。今日はリハビリのため廊下を2km歩いたとか。

酸欠でやられた心臓の筋肉がさほど重要な部位でなかったのは不幸中の幸い。もう一度手術して、血流を確保するパイプを追加すれば心臓の手当ては完了。その後は期間をおいて検診を受ければ、突然の再発を心配する必要もないらしい。
ただ、他の内臓も弱っている可能性があるので、この際きっちり調べて手当てをしておくとのこと。

やれやれ、自分らもそんな歳かねー。不摂生は慎んで、今ある体力を温存しないとな。

患者識別腕輪
病院で付けた腕輪。バーコードで投薬管理など出来るらしい。手首にバーコードを刺青されてそれが診察券になる、とか冗談。首の後に刺青されてるってSF映画があった気がする。何だっけ?

2006/10/6(金) アニドウ上映会2006年10月06日 19:00

骨を折られた傘が多く打ち捨てられている雨風の中、なかの芸能小劇場へ。天候のためか空席が目立つ。今回の顔ぶれはK元・T氏、K田・T(ミクシィネーム:さざんかQ)氏、S戸口(ミクシィネーム:++ungood)氏。
お題は「秋のパンダ特集」だが、上映作でパンダの出てくるのは2本だけ。なみき会長が前説で「最近フィルムを多く買っていて未整理のまま積んである。そこに適当に手を伸ばした」。

まずはいつもの予告編で「原子怪獣現わる」。セリフに「It could happen. ・・・ It could happen ・・・ It could happen」とエコーのかかるのが可笑しい。でもこれ2月にもやったな。
続いて冒頭に東映マークのついた動物もの。しかし、絵柄はロシアか東欧くさい。次は正真正銘の東映動画作で、登場するパンダの名前がかんかんらんらん。エンドクレジットに芹川有吾、大工原章。キャストは出なかったが耳に馴染んだベテランが多く、K田氏曰く「無駄に豪華」。
フィルムを掛け替えて、ロシア作品の吹替版。老船長と少年二人、犬一匹が17世紀の海賊の世界へ。最後の「21世紀へ帰る」というセリフに吃驚。未来的な描写など全くないのだが、過去に行けるのならタイムマシンの発明された未来ということなのか。
パンダ登場のアメリカのモノクロ作品、定番ベティさんがあって休憩。
1937年アメリカ作品は玩具の船の乗員がスター総まくり・・・だが、マルクス兄弟以外ほとんど分からん。もう一つの三人組は三馬鹿大将か?
ほっと安心できるカナダNFB作品などあって、ラスト2本はDD登場のWD作品。1本はハリウッドのスタジオに潜り込んだDDがスターにサインをねだる39年作品。こちらは似顔だけでなく名前まで出して結構好き勝手やっているが、DDも対等な人気者だったのだろう。最後の34年作品では、登場間もないDDがひどく素朴。たった5年間で凄い進化だ。
今回はフィルム切れも合間の会長トークもなく、予定より早く終了。

K元氏の案内で目指したトルコ料理店は予約で満席、居酒屋に入る。壁中に絵やら写真やら楽器やら飾ってあり、どうやら津軽がテーマらしい(関係ないのもあるが)。トイレにはホームページの印刷でキリストの墓の記事まで。つまみのメニューがグループ毎に「なんとか軍団」となっていたり、おかしな店だった。

2006/10/8(日)~10/9(月) 日本山岳耐久レース2006年10月08日 00:00

オフィシャルサイト ⇒ https://www.hasetsune.jp/
武蔵五日市駅近くの中学校を8日13時にスタートし、奥多摩の山の中71.5kmのコースを辿って、24時間以内に出発地に戻る過酷なレース。途中に関門が3箇所あって、規定時間までに通過できないとその時点で下山となる。自己申告によるリタイアも可能。登山家の故・長谷川恒男の偉業を讃えるレースでハセツネカップとも呼ばれる。

無名山塾の友人に引っ張られて参加を申し込み(レース参加に山塾は無関係)、ろくにトレーニングもしないで当日になってしまった。6月のカモシカ山行7月のトレイルラン9月の外秩父七峰縦走といったところはトレーニングだったり下見を兼ねていたりしたのだが、自分では週末に5~7km程度のジョギングをしていた程度。しかも七峰縦走以来どうも膝が本調子でなく、今回も悪い予感あり。
膝の調子はともかく、天候は素晴らしい。先週は悪天続きで特に金曜は台風並みの低気圧で風雨激しかったが、土曜に晴れて、引き続きの好天。

出掛けていって、男子控室に当てられた小学校体育館で仲間と合流。山塾M本・Y講師、K室・H氏、S木・Y氏(女性)、S藤・H氏。前3人は走りやグループ。S木氏は初出場だが、最近すっかりトレイルランに夢中で、完走意欲満々。S藤氏と自分は第2関門突破を目標に、あとは行けるところまでというお気楽派。
スタートは各自で。走りや3人はトップ集団に入ったかもしれないが、こちらは真ん中でダンゴ状態。山道に入ると渋滞か数珠繋ぎで、狭い登山道ではほとんど追い越しも出来ず、レースにならない印象。渋滞するのは最初だけと思っていたら、第1関門の浅間峠を過ぎてからもしばしば数珠繋ぎの行列が出来ていた。

15:40に10km地点を通過し、18:52 日も落ちた中を浅間峠に到着。ここまでは時速約3.8km。やはり膝が痛んできた。ここで、夜中は退屈だろうからと落語など仕込んできたMP3プレイヤーを出したが電源入らず。完全なデッドウェイトだ。
デッドウェイトと言えば、時間記録用に持ってきたハンディGPSも衛星状態が悪くてほとんど役に立たず。樹木が生い茂っているためか、あるいは右肩という装着部位のためか。

21:30 西原峠を通過、22:30 三頭山避難小屋で休憩して、まもなく三頭山山頂。全コース中の最高地点。膝が特に下りで痛むので、ここから先が辛い。0:40 第二関門・月夜見山第2駐車場。ここまでの時速約3.6km。下りでスピードが出ない分速度が落ちているかと思ったが、渋滞がほぼ解消したことでそれほど悪化しなかったらしい。逆に言えば、第1関門まで渋滞で相当ロスをしたことになる。水分補給サービスでスポーツドリンク1.5Lをもらう。
これで第2関門突破の目標はクリアしたが、この時間ならどんなにゆっくりでも歩いてさえいれば15km先の第3関門(10時までに通過)も落とせる。休憩の後、痛む膝をかばいながら歩行再開。

夜中、吹きさらしの尾根上はさすがに涼しいが、動いていればほとんど寒さを感じない(昼間のままの半袖Tシャツ姿は珍しかったが←自分のこと)。月は明るく空気も澄んで、望みうる最高のコンディションだろう。睡魔も襲来せず、「膝以外は元気」な状態。
足元を照らすヘッドランプを頼りに黙々と歩き、5:00に大岳山。朝焼けが始まり、富士山がシルエットで見えている。
6:15 第3関門・長尾平。ここまで来たらもうゴールに向かうしかないのだが、あと13kmほどもある。下り階段や急坂に苦しみつつ、8:58 ゴール。辛うじて20時間を切り、平均時速約3.6km。HPの結果速報によると、出走2004名中、完走1515名、自分は1048位だった。本来ならその場で証明書を受け取るのだが、第2関門のデータが届いていないので、後日きちんとデータを入れて送付してくれるとのこと。完走記念のTシャツだけ貰った。
ハセツネカップ ゴール

完走できるとは思っていなかった(あわよくば・・・とは思っていたけど)ので、順位がどうあれ嬉しい。最大の課題は「膝」だ。

【持ち物メモ】
あまりに天気がよかったので水を3L持ったが、結果は2Lで間に合った。2L+予備にペットボトル小1本で十分。夜が長いので、それほど喉は乾かない。
消費した携行食は、おにぎり1個、パワーバー2本、飴玉2個(11時におにぎり1個食べた。カロリー取り過ぎか?)。受付でソイジョイ1本も配布されたし、他にウィダーゼリーか何かを予備で持てば十分だろう。
ヘッドランプはLED+キセノンランプの機種を使用したが、点けたのはLEDのみ。ハンドライトは使用せず。しかし、電池交換する場合に予備の電灯は必須だし、ガスが出ればLEDは光が拡散してしまう。ヘッドランプ、ハンドライトはやはり必要。
防寒着は夜中に動けなくなった場合、あるいは夜中に長時間の休憩を取る場合を想定すべき。前者のみならイマージェンシーシートという手もある。

2006/10/10(火) 『フェルマーの最終定理』2006年10月10日 00:00

サイモン・シン・著、青木薫・訳、新潮文庫
新潮社/書籍詳細 ⇒ https://www.shinchosha.co.jp/book/215971/

『ビッグバン宇宙論』と順序が逆になったが、シンの作家デビュー作を読む。
三角関数さえ忘れている文系人間(と言えば聞こえはいいが、単にもの知らずな自分)にも数学の世界をイメージ豊かに伝える筆力はさすが・・・なんてことはもう書く必要もあるまい。
第2作『暗号解読』も早期の文庫化希望>新潮社さま

本を閉じる前にショックを受けたのが、訳者あとがきを読んで青木氏が女性だと初めて気づいたこと。京大出身の理学博士は男だとばかり思い込んでいた。
自分は偏見を持たないなどと思い上がったことはないが、偏見から自由でありたいと願ってはきた。それがこの体(てい)たらくとは情けない。

2006/10/14(土)~10/15(日) 赤岩尾根2006年10月14日 00:00

無名山塾の講習で西上州の赤岩尾根へ。19単位目。
K藤講師にCUとしてT口・H氏、講習生はK室・H氏、S木・Y氏(女性)、S藤・H氏、Y永・H氏、K森・K氏(女性)、K村・H氏と自分の計7名。ただしK室氏は14日の講習後に合流。

赤岩尾根といってもエアリア(昭文社の山と高原地図)には名前が出ていない。両神山の八丁峠から西の赤岩岳、赤岩峠に向かっている尾根だ。エアリアには「熟達者向要ザイル」とある。

●10/14(土)
西武秩父駅に集合、列車組は自家用車組に乗せてもらって赤岩橋近くの日窒の駐車スペースへ。鉱山は操業しているのかどうか、荒れ果ててはいないが人もいない。
11時歩き始め。ガスっぽいが、登っていると暑い。紅葉が始まっているが、まだ黄色い樹がポツポツといったところ。12時過ぎに赤岩峠に到着。埼玉-群馬の県境を西へ辿って1493m地点に至り、ここから大ナゲシへ向かう。
鎖の付いた岩場もあるが、それほどの苦労もなく13時半過ぎに1532m大ナゲシに到着。三角点に立てかけた岩に「大ナゲシ」と黄色のテープで文字を作ってある。ガスで周囲は何も見えず。
大ナゲシ
頂を少し下ったところから懸垂下降。急傾斜を楽に下りられるので歩くよりいい。下りたところで降ってきたので雨具の上だけ着用するが本降りにはならなかった。
あとは来た道を戻って、16時過ぎに駐車スペースに帰着。

車で八丁トンネルを抜けたところの駐車場へ移動。ここでK室氏合流。
この駐車場にはあづまやとトイレ(手入れされてなくて汚い)があるが水はない。K藤講師が車でトンネルの向こうまで引き返して沢水を汲んできた。
講師の用意してくれたテント2張を建てるが、小さい方は結局使わず。S木氏が食当を買って出てくれていて鍋になる。いつもご馳走さま。他は例によって各自持ち寄りの命の水(つまり酒)とつまみ。
他に泊まる人間もいないので、食事道具など出したままで就寝。テントはS木氏、S藤氏、Y永氏、自分。K森さん&K村氏は二人で別テントを張っている。他は各自の車にて。

・本日のルート
大ナゲシルート

●10/15(日)
夜は風も吹かずに静かだった。雨が降ったそうだが、自分は気づかず。夜が明けると上天気で眼下に雲海。
各自に朝食を摂り、車で上落合橋まで移動、そこから徒歩で再び赤岩橋へ。
7:50に昨日と同じルートに入り、赤岩峠へ向かう。昨日は黄色がポツポツだった紅葉が一晩で進んで紅が目立つようだ。9時に赤岩峠着、ここからは昨日と逆に東の八丁峠を目指す。
K室氏が印刷してきた東工大ワンダーフォーゲル部の概念図がよく出来ていて、時々見せてもらうことになる。
赤岩尾根概念図
(2024/1/15追記:山行当時は同部HPのgifファイルをリンクしていたが、リンク切れのため、画像として上に掲載)

ガレたルンゼを赤岩岳北稜に上がると、ルートは右だが左手に小高い展望台あり。3人ほどルートを先行したが、展望台に上がったK森氏の「すごく綺麗よ」の声につられて自分らは寄り道。上がってみると紅葉が美しい。まだ数は少ないが昨日より確かに紅くなっている。先行組も風景の一部だ。
赤岩尾根
昨日の大ナゲシの険しさにもちょっと驚く。いや、晴れてよかった。
大ナゲシ
進んで10時に赤岩岳(*1)。潅木のため眺望はよくないが、細長い山頂の西側は開けている。立ち木に黄色テープの「赤岩岳」は大ナゲシと同一人物の手に成るものだろう。なかなか上手いデザインで器用だなと思う。
一休みの後、先行組3人を追う。赤岩岳の隣のピークからテープと踏み跡に従って下りようとすると、後ろから「そっちじゃない」と講師の声。迷い尾根に入るところだった。先行組はそこを下りてしまい、トラバースしてルートに戻ってきた。

1583m峰手前の岩場はK室氏リード、S木氏ビレイでロープを張り、中間はプルージックを掛けて通過。
11時半、1583m峰を眺める。講師が岩を直登するルートを示しK室氏がちょっと考えるが、登山靴では不安で断念。いったん南側に下る部分は岩が張り出していて嫌らしいが、トラロープがあって助かった。そこから少し巻いた後、岩の斜面を講師が先に登ってロープを張り、プルージックを掛ける。断続的にトラロープが下がっており掴むのに手頃な木もあるので難しくはないが、もし落ちたら大怪我だろう。赤岩尾根のここが核心らしい。
12時過ぎ1583m峰、最低鞍部を経てP4~P3、14時にP2。

P1の1589m峰は巻く予定だったが、近づいてみると岩を掴んで登れそう。講師も「先で待ってるから行きたい人は行っていいよ」ということで、K室氏、S木氏、Y永氏、自分の4人がよじ登った。14時半登頂、記念撮影、眺めサイコー・・・と思ったら、目の先にもう少し高いピークがある。そちらには岩に「八丁岳」とペンキ書きがあったので改めて記念撮影。両神山がよく見えた。
八丁岳
下りは東側の土の急斜面。濡れていたら立っていられそうにない。つくづく晴れてよかった。

15時に八丁峠。今下ってきたルートには立入禁止の標識がある。前回ここに来たのは一人で両神山を歩いた2年前(⇒ 2004/10/23 両神山)。その時には立入禁止の先は自分には無縁の世界だと思っていたなぁ。
集合写真を撮って装備を外し、16時前に上落合橋に帰着、ここで解散。講師の車で寄居まで送ってもらった。

・本日のルート
赤岩尾根ルート

*1:東工大の概念図では標高1520m。1/25000図では周囲が崖マークで読み取りづらいが1520mか1570mと思う。Web検索してみると1570mとしているページあり。GPSの記録では1590mだが、これは少し高めと思われる。
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