2007/9/7(金) 「ヱヴァ」と『早川さん』2007年09月07日 00:00

仕事帰りに池袋シネマサンシャインで「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序」(⇒ 公式サイト)を観る。
素材から再構成したというだけあって映像のクォリティは高い。ストーリもただの粗筋ではなく、組み直しのタネが撒かれている。しかし、この「序」で語られるのはヤシマ作戦まで。評価は全編を見てからとしよう。
描き直された絵で、ヱビスばかりだったミサトの冷蔵庫にクラシックラガーも入るようになったのは時代か(どういう時代だ、おい)。

映画館を出てまだ21時前なのでジュンク堂を覗く。ちょっと迷って『今日の早川さん』(⇒ ハヤカワ・オンライン)を購入。もともとはてなの作者ブログで発表されたコミックだが、読んでなかった。
本を買ったのは、SF映画についてのうんちくたれを立読みして。「スターウォーズの新作はSFと認めない、ディック原作映画の勘違いに憤るがブレランには好意的、最後の砦にタルコフスキィ」。うん、あるある(笑) いや、わたしはSWはSFでいいと思ってますけど。でも、スピルバーグの触れるものはどれもこれもSFでなくなってしまうと思ってる(自爆)
で、買って読んでいたら「最もさげすまれるべきは積読。老後の楽しみなんてうそぶいてはいても、ほとんどの本は読むことなくあの世逝きとなるだろうことは、増える一方の積本を見れば明らかです」 アイタタ・・・

2007/9/9(日) 「宇宙人の解剖」2007年09月09日 00:00

先日購入したDVDを観る。

例のインチキ宇宙人解剖フィルム(⇒ ウィキペディア)制作に関するドキュメンタリーのメイキングふうコメディ(お分りだろうか? 書いていて分かってもらえる自信がないが...)。「SFマガジン」2007年9月号では「偽ドキュメンタリーについての偽ドキュメンタリーについての偽ドキュメンタリー、というめまいのしそうな入れ子構造」と紹介している。
この映画は一応、宇宙人解剖の事実はあったというストーリーになっているが、全体の基調はフィルムのデッチアゲを巡る騒動を描いたコメディ。それに大元のフィルムを世に出した張本人が顔を出しているのがよく分からん。

なにはともあれ、まずはアイデアの勝利だろう。その上に役者もしっかりしている。英独の合作だそうだが、イギリスふうのちょいと捻ったユーモアもいい。SFマガジンでは「SF映画の傑作」と褒めている。傑作とまでは言わないが、大いに楽しめて記憶に残すに値する作品だ。

2007/9/12(水) CFポストカード2007年09月12日 00:00

帰宅してみると東京創元社からメール便。はて何だっけと思いながら開封してみると、キャプテン・フューチャー全集の全巻購入者プレゼントだった。応募したのをすっかり忘れていた。

鶴田謙二のカバー絵+描き下ろしイラストで絵葉書8枚+メッセージカード。描き下ろしの1枚をお目にかける。
慌てなさんな、彼女は薄物をまとっている(笑)
「キャプテン・フューチャー」ポストカード

全集完結にあたっての鶴田謙二のコメント ⇒ http://www.tsogen.co.jp/web_m/tsuruta0701.html

2007/9/14(金) 今日の酒2007年09月14日 00:00

新宿で買い物のついでにときどき顔を出すカフェ・バーGORIへ。これはまだ飲んだことないでしょう、と出してくれたのが石川県の酒という「遊穂」(ゆうほ)。
石川でこの名前ときたら・・・ ラベルを見せてもらうと「羽咋(はくい)市」。ああ、やっぱり(笑)
羽咋と言えばUFOの町なんである。⇒ コスモアイル羽咋
今時(いや、昔でも)UFOで町興しというのも、ちと恥ずかしい。
酒は美味しかったけど。⇒ 蔵元・御祖(みおや)酒造

2007/9/15(土) 武部本一郎展2007年09月15日 00:00

この連休は雨と思っていたのが持ち直したようで意外な上天気。これなら山行を計画しておけばよかったと思っても後の祭りで、雨用のイベントのつもりだった武部本一郎展を観に弥生美術館へ。
会期が終われば美術館の「開催中の展覧会」ページは書き換えられてしまうから、一部引用しておこう。
**********************(引用ここから)**********************
 1960~70年代、SFアート界に彗星のごとく現れ、エキゾチックで繊細な抒情性をもったヒロインを描き、熱狂的な支持を得た画家に武部本一郎(1914-1980)がいます。本展覧会は、その武部の没後、初の回顧展です。(中略)
 本展では、一躍武部の名を知らしめた東京創元社や早川書房のSF作品の原画を中心に展示し、比肩なきSFアートの魅力をご紹介するとともに、初期に手がけた街頭紙芝居や、「ガラスのうさぎ」「かわいそうなゾウ」に代表される児童書のカバー絵・口絵・挿絵も展示し、多岐にわたる武部アートの世界を展観いたします。
**********************(引用ここまで)**********************

児童ものの表紙等をまとめて見ると「典型的な絵」という印象を受ける。それ故、馴染みつつも画家を意識することなく、安心しきって物語世界に没入していたのかもしれない。かつて買い揃えたポプラ社の少年探偵シリーズの一部もこの人だったんだなぁ。
年代順に進んでSFを手掛けるようになり、お目当ての火星シリーズへ。やっぱり<SFは絵だねぇ>。デジャー・ソリスの原画を前に「美しい」と呟いてる男(30代後半くらいか)がいたのはちょっと恥ずかしかったが、内心では同意。印刷ではなかなかディテールやタッチが出ない。原画を1枚欲しいものである。
同じ火星シリーズの原書の絵を並べたコーナーもあった。それはそれでいい絵だと思うが、比較すると武部の抒情性が際立つ。比較作品の中には小松崎茂の西部劇風のも1枚あった。

出品されている精悍な鷹の絵が「中島梓氏蔵」だったり、並んでいるハヤカワ文庫や創元推理文庫が「加藤直之氏蔵」だったりするのも、暗に武部の影響ぶりを展示しているようだった。
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